4月3日@Zepp Tokyo

4月3日@Zepp Tokyo

SUPER★DRAGON、
熱いエモーションで
心を揺さぶった
Zeppツアー最終公演の
レポートが到着

挑戦に満ちた最新アルバム『2nd Emotion』を引っ提げ、全国5都市を回るZeppツアー『Emotions』を3月より行ってきた9人組ミクスチャーユニット・SUPER★DRAGONが4月3日、Zepp Tokyoにてツアーファイナルを行った。

5都市6公演すべてをソールドアウトさせ、1万3千人を動員した彼らの勢いは凄まじく、この日もアルバム楽曲を軸に予想を大幅に超える進化を証明。アルバムタイトルが示す通り、生きていれば誰もが経験のある喜怒哀楽さまざまな“感情”を楽曲と歌、ラップ、デスボイス、ダンス、ヒューマンビートボックスと持てる武器をフル活用した己のステージパフォーマンスを通じて、いかにオーディエンスと共有してゆくか? そんなテーマのもと、この日も時に熱く、時にクールに湧き上がる感情を滲ませたステージングを昼夜2公演にわたり展開し、夜公演の終盤には9月7日に日比谷野外音楽堂ワンマンを開催することも発表して、会場に詰めかけた人々の心を熱いエモーションで揺さぶった。

メンバーのシルエットと名前がレーザー投射され、ライブタイトルの『Emotions』が大写しになると、紗幕の向こうには紫のロングジャケットを羽織り、4層になったステージの各所に散らばった9人の姿が。そして、アルバムで新たに挑んだジャングルテラー曲「LRL -Left Right Left-」から、獣のようなアグレッションでツアーファイナルを幕開けてゆく。タイトに刻まれるリズムに乗るラップやボーカルが、その声の主を次々と変えてゆくのに合わせて、9人それぞれが掲げる緑に輝くハンドレーザーが交錯する景色は、楽曲に描かれた“葛藤”と見事にシンクロ。日常から切り離されたスパドラワールドへと、ド頭からフロアを惹き込んでゆく。

そこから紗幕が落ちての「Mr.GAME」では、白く輝くハンドライトで客席を照らす9人に、オーディエンスもグループカラーである青のペンライトを一面に掲げて応戦。それぞれのボーカル&ラップも場内に高らかに反響して、暗めのライティングが楽曲の不穏なムードと共に怪しげな空気感を生み出してゆくが、そこでうごめくSUPER★DRAGONという生き物が醸すただならぬオーラに、ただ観ているだけで圧倒されてしまう。

かと思えばMCでは、平均年齢16歳の彼ららしい等身大の少年らしさをさらけ出してくれるのだからたまらない。得意の車内アナウンスをZepp Tokyo最寄りのりんかい線バージョンで完コピした壮吾に、各地で方言MCを披露してきた颯はなんと韓国語で挨拶。楽は“東京のみんな、大好きだよ!”と黄色い歓声を呼び、和哉は“この公演が僕と楽の14歳ラストライブです”と報告する。

そして“俺らとPAYAPAYAしようぜ!”(ジャン)と、普段は熱狂のうちにライブを締めくくる終盤曲「PAYAPAYA」をいきなり投下して、再びアグレッシヴな攻勢を仕掛けた9人。土砂降りをイメージした照明の下、投げキスやジャケットプレイも交えたセクシーなアプローチに観る者のときめきはヒートアップして、アルバムから歌唱に加わった彪馬の歌声も、一皮剥けた艶やかさを醸す。毅も“火を灯したのはZepp Tokyo、てめーらだよ!”と歌い替え、エモヒップホップをトロピカルトラップにリミックスしたシングル曲「Monster!」では、そんな二人の歌声が綴る切ない物語にコンテンポラリーな振りつけが加わって、オリジナルよりもいっそう深遠な世界観を映してみせた。

続いてそれぞれがシルエットだけで魅せるダンストラックを挟んだりと、従来のツアーにあったストーリー性や演出、メンバーを大写しにするモニター映像等に頼ることなく、純然たる9人のパフォーマンスで魅せてゆくのが、このツアーの大きなテーマ。その効果が最大限に発揮されていたのが、ここから続く「Bring Back」と「BLOODY LOVE」のR&Bラブソング2曲だ。

「Bring Back」ではシルエット映像と素早いメンバーの動きが絶妙なコラボレーションを為して、メンバーがステージの下段と上段を瞬間移動するような視覚効果にオーディエンスも驚嘆。上段に毅、彪馬、洸希のボーカル3人が並び立ち、下段でジャンと和哉のラッパー2人が掛け合う陣形も美しく、星空をバックに歌い上げる洸希を残してメンバーが消えるエンディングは、切ない歌詞世界と相まって特に印象的だった。全英詞の「BLOODY LOVE」でもステージ上段で彪馬と毅がエモーションたっぷりにボーカルバトルを展開したうえに、ダンサー組のこれまでにない色気も爆発。中でも壮吾、楽と年下組の表現力は一気に大人びて、十代の成長スピードの恐ろしさを実感させた。

しかし、その直後には当の年下組・サンダードラゴン(壮吾、洸希、彪馬、和哉、楽)が、男子中高生のノリ全開で文字にはできないMCを繰り広げるという、このギャップも十代の今だからこその魅力なのだろう。終いには“盛り上がってますか?”のコール&レスポンスを繰り返し、じょじょにトーンを上げていくというゲームで客席を湧かせ、白い衣装に着替えた年上組・ファイヤードラゴン(玲於、毅、ジャン、颯)にバトンタッチ。ジャンが歯切れのよいラップでビートを先導するEDM曲「ゲラゲラ」で颯が玲於をダイナミックに肩車してみせれば、続くサンダードラゴンの人気曲「リマカブロ!」では壮吾と楽がなんと2階客席までやってきて、まぶしい笑顔でオーディエンスを煽り立ててくれた。

ステージ上段からバーで滑り降りたり、彪馬と和哉がステージの上段からジャンプしたりと、アクロバティックに跳ね回って躍動する5人の姿は若さいっぱいだが、その直後にはジャン・洸希・和哉とラッパー組3人がソファに腰かけてスモークの中から登場して「Set It Off」へ。これまで彼らが表現してこなかった“怒り”の感情をデンジャラスなラップで大放出する3人の周りを、他の6人が取り巻いて踊るという新たなフォーメーションは、今後のスパドラの可能性を大きく広げてゆく予感に満ちていた。

さらにアルバムのリード曲でもあるダウナーなヒップホップチューン「WARNING」では、毅と彪馬のエモーショナルなボーカルを中心に、自分自身に対する昏い怒りを表現。明から暗、喜から怒と急転回する感情変化で観る者の感情を迷子にするが、いずれにせよ限界まで赤裸々にさらけ出された彼らのエモーションは求心力抜群で、会場丸ごと自らの感情世界へと取り込み、誰一人置いてゆくことはない。

趣向を凝らした振りつけやフォーメーションを組み込んだアルバム曲を並べて、9人それぞれの個性をアピールした中盤に対し、ジャン自作のラップトラップを挟み新衣装で登場したクライマックスでは、赤い衣装に相応しく9人一体となった熱いパフォーマンスで場内を席捲。“自分の限界、越えてみろ!”と声を煽って、一列に並びフロアに迫った「Mada’ Mada’」に、ファンにもなじみ深い初期曲「HACK MY CHOICE」では、オーディエンスも共に踊りペンライトや拳を振り上げた。

さらに、和哉のデスボイスに洸希のビートボックスが荒れ狂ったメタルチューン「BADASS」では、憤怒のオーラがステージを覆い、“お前らそんなんでいいのか? 今日このまま俺たちと燃え尽きようぜ!”と玲於が煽ってラスト曲「Untouchable MAX」へ。大量のスモークが噴出し、目まぐるしい曲展開に激しくレーザーが飛び交うなか、マシンガン発射を思わせる軍隊風のアグレッシヴなシンクロダンスで9人一丸の極みを見せると、感動的なまでの高揚感のあまり曲を締めくくる毅のハスキーボイスもシャウトへと昇華。心ひとつに同じ方向を向いた彼らのパワーは、9人という大所帯のぶんだけ強力だ。

となれば、次はオーディエンスと一つになる番。爽やかな「Endless Dance」でアンコールを幕開け、タオルを振る「+IKUZE+」でコール&レスポンスを誘いながら、客席と確かな一体感を生み出してゆく。その熱さに“このコールとテンション感、過去イチです! ここが間違いなく世界で一番熱い場所です!”と玲於が漏らせば、思わず颯も“感動って、こういうことを言うんだなって。ウルッときちゃった”と感極まってみせた。

毅も“感情むき出しにやってきて、瞬間的に生まれるものってライブでしか味わえないし、これぞエモーションじゃないかなって”と喜びを露わに。GoProを使った本日初の“メンバーの顔を見るタイム”でも、洸希が“みんなだーいすき!”と投げキスをしたのに続き、メンバー内通称“スパドラのJK”彪馬がフード&萌え袖で“愛してるよ!”と微笑みかけて、恥ずかしさで身悶える場面もあったが、それも場内に満ちる多幸感ゆえなのだろう。

ここで今回の公演がスパドラ初のBlu-ray化されることが告知されたのに続き、9月7日に日比谷野外音楽堂でワンマンライブが開催されることが発表されると悲鳴のような歓声が! 初の野外ワンマンに“これもみなさんのおかげです”と一礼して、毅は“このツアー以上にエモいライブにすることは間違いない”と断言してみせた。

“これからも一緒に笑顔を作っていこうという思いを込めて”(毅)と、最後に贈られた「What a day」では、“What a day=笑え!”を連呼して、最高にハッピーな空気のなかツアーファイナルを締め括ったSUPER★DRAGON。そのダンスは、歌声は、触れるたびに目覚ましい成長を遂げて、観る者を慄かせる。5ヶ月後の日比谷音楽堂でも青空の下、我々の想像をはるかに上回る熱くて濃いエモーションを発揮してくれるに違いない。

photo by
text by 清水素子

【セットリスト】
1.LRL-Left Right Left-
2.Mr.GAME
3.PAYAPAYA
4.Monster!(Remix Ver.)
5.BringBack
6.BLOODY LOVE
7.ゲラゲラ
8.リマカブロ!
9.Set It Off
10.WARNING
11.Mada'Mada'
12.HACK MY CHOICE
13.BADASS
14.Untouchable MAX
<ENCORE>
1.Endless Dance
2.+IKUZE+
3.What a day
4月3日@Zepp Tokyo
4月3日@Zepp Tokyo
4月3日@Zepp Tokyo
4月3日@Zepp Tokyo
4月3日@Zepp Tokyo
4月3日@Zepp Tokyo
4月3日@Zepp Tokyo
4月3日@Zepp Tokyo
4月3日@Zepp Tokyo
4月3日@Zepp Tokyo
4月3日@Zepp Tokyo
4月3日@Zepp Tokyo
4月3日@Zepp Tokyo
4月3日@Zepp Tokyo
4月3日@Zepp Tokyo
4月3日@Zepp Tokyo
4月3日@Zepp Tokyo
4月3日@Zepp Tokyo
4月3日@Zepp Tokyo

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。