Snow Man主演『滝沢歌舞伎ZERO』東京
初日開幕!岩本照「語り継がれる舞台
に」

2019年4月10日(水)、東京・新橋演舞場にて『滝沢歌舞伎ZERO』が東京初日を迎えた。本公演は2006年に誕生し、多くの観客の人気を集めたエンターテイメント。昨年末に現役を引退し、スタッフサイドに転身した滝沢秀明に代わり今年はジャニーズJr.のSnow Man(岩本照、深澤辰哉、ラウール、渡辺翔太、阿部亮平、宮舘涼太、佐久間大介、向井康二、目黒蓮)が中心となって上演されることとなった。演出はこれまで同様、滝沢が手掛け、振付はA.B.C-Zの五関晃一が務める。
京都・南座の新開場記念公演を終え、満を持しての東京公演に向けて囲み会見とゲネプロ(通し稽古)が同日行われた。
会見には、東京公演で初お披露目となる新曲「Make it Hot」の衣裳に身を包んだSnow Manの9名が勢ぞろい。関東で季節外れの雪が降った事について、早速気象予報士の資格を持つ阿部に本日の空模様を問うと「本州上空の低気圧の影響によるものと考えられています。この後東進すると思われるので……」と答えるといちばん離れた場所から向井が「ニュース番組ちゃうで!」とツッコミを入れる。阿部は「そうだ!滝沢歌舞伎ZEROだった!」とボケかえしていた。
今年1月、関西ジャニーズJr.の向井康二、宇宙Sixの目黒蓮と共にSnow Manに新加入したラウールはこの新橋演舞場からの参加となる。取材陣から心境を問われると言葉に詰まるラウール。すると周りの兄さんたちがすかさずフォローに入る。岩本は「緊張しているのか?」とラウールの肩に腕を伸ばし、佐久間は取材陣に向かって「すみません!15歳なんで!」とフォロー。向井は「取材の人が多くて緊張しているので……(取材陣に向かって)いったん帰ってもらっていいですか? マイクだけ置いてって」とボケ、メンバーも取材陣も大笑い。
「でもひと一倍練習していたんですよ」と深澤からあたたかいフォローが入ると「自分は経験が浅いので頑張ろうと思っています。観に来てくれたお客さん全員を幸せに返せるようにしたいです」とラウールがようやく言葉を発し、途端に他メンバーが「かわいい~」と声を上げ、さらに「うちの子、可愛いんです」と佐久間がデレデレで最年少メンバーをアピールしていた。
取材陣もラウールの存在が気になるようで質問は続く。何がいちばん大変だったか、と聴かれると「やっぱり体力。大人の皆さんもすごく疲れてる」と口にするラウールに“大人”扱いされた他のメンバーがにわかにざわつき、「ではどこからが大人か?」という問いに「20歳(以上)」と返すラウール。「じゃあ記者の男性の皆さんはおじいちゃんという事で……」と向井が言い出し、深澤に「しーっ」と窘められていた。そんな深澤はラウールについて「身体はまだ子どもだけど今回は腹筋太鼓にも挑戦するので身体も変化していくのでは?」と推測するとラウールは「千秋楽までに僕の肩幅も広くなる事を祈ってます」とまるで他人事のようにコメントしてまた笑っていた。
会見で着ていた衣裳は宮館が手掛けたもの。「一人一人の個性を見ながら作りました。9人体制では初となる舞台の勢いを個の衣裳と共に伝えられれば」と宮館。衣裳も右半分と左半分とで生地を変えたり、袖口のデザインを変えるなど工夫がいっぱい。「目黒の衣裳は身長と脚の長さを活かしたデザインにしました」などとこだわり解説すると目黒の前に立っていた岩本と渡辺がすっと隙間を空けて目黒に注目が集まるよう気遣いを見せる。宮館は最後に「衣裳さんに大変ご迷惑をおかけしました」と頭を下げていた。
今回は2幕の大立ち回りでは本水を9トン使い、製作発表でも話題となった桜吹雪は300万枚、そして腹筋太鼓の進化版・メカ太鼓は時速約15kmで回転するという驚きの仕掛けが盛りだくさん。本水を使う場面では前が見えなくなります」(深澤)「何が起きているのか分からなくなります」(渡辺)と口々に感想を述べる。
渡辺は「南座から新橋演舞場に戻ってきてさらにパワーアップしているので、東京オリンピックも近い事ですし、海外からのお客さんにも見ていただきたい」と真面目にコメントするが、これまで舞台から客席に飛び散る様々な水を滝沢に絡めて「滝汁」とファンが呼んでいた事に話が及ぶと「これからも滝汁と呼びたい」と阿部、さらに向井が「滝沢くんのお風呂のお湯を本水に混ぜて本当の滝汁に……きっと滝汁ファンの方にも喜んでもらえるかと」と冗談を言う。「そこにスノ汁もまざって……」とレポーターが乗っかると「まさに雪解け水ですね!」と佐久間がクリーンヒット。これにはメンバーも「うまい!」と感心。だが「9トンもお風呂を使うの、滝沢くんも大変だよ(笑)」と岩本が冷静にツッコミ、全員で笑っていた。
最後に意気込みを聴かれた岩本は「この滝沢歌舞伎は滝沢秀明くんが原点、スタートを切った場所でもあり、平成が終わるこのタイミングでSnow Manが『滝沢歌舞伎ZERO』として平成からZERO和(れい・わ=令和)をまたいで新橋演舞場に立てるのは望んでもできない事。運命(さだめ)なのかもしれない。これからも季節外れの雪を降らせるくらいの存在でありたいし、50年、100年経っても語り継がれるよう、歴史の一ページを刻めたら」と新元号にも絡めて想いを述べるとメンバーから思わず拍手が沸き起こっていた。
劇場ロビーも至る所に桜が咲き乱れていました
ゲネプロでは、桜吹雪が降り積もるなか、9人がずらっと登場する圧巻のオープニングに始まり、岩本の開幕の挨拶、そして剣劇。昨年まで滝沢歌舞伎に出演していた三宅健が劇中で歌っていた「Maybe」も佐久間とラウール、そして深澤と阿部によって今年も披露されていた。一幕の大きな見どころである「メカ太鼓」は佐久間、向井、目黒が櫓を軸に予想以上のスピードで回転しながら太鼓を連打。
昨今、外部舞台での活躍が光る林翔太が解説する中、披露される創作歌舞伎も見ごたえ抜群。
2幕からは滝沢歌舞伎でお馴染みの芝居「鼠小僧」。大詰めの立ち回りには林や影山拓也も加わりステージが賑やかな事に。
最後の最後まで華やかさと豪華さ、美しさを惜しみなく盛り込んだ春の祭りだった。
取材・文・撮影=こむらさき

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