MADE(ジャニーズJr.)が4人揃って初主
演『イケメンヴァンパイア◆偉人たち
と恋の誘惑 THE STAGE〜Episode.0〜
』ゲネプロ&囲み取材レポート

2019年4月12日(金)、女性向け大人気恋愛ゲーム「イケメンヴァンパイア◆偉人たちと恋の誘惑」の舞台が、東京・EX THEATER ROPPONGIで幕を開けた。本作の主演を務めるのは、ジャニーズJr.のユニット「MADE」の秋山大河、稲葉光、冨岡健翔、福士申樹の4名。そして、本作以外のイケメンシリーズにも参加している荒一陽、竹石悟朗、「ツキウタ」シリーズに出演している横尾瑠尉、“フレンチ”をテーマにしたトータルエンターテインメント集団「Candy Boy」の松本ひなたと釣本南、劇団スーパー・エキセントリック・シアターの若手男性エンターテインメント集団「Grab“A”」の東将司、イケメンシリーズや「あんさんぶるスターズ!オン・ステージ」などにも出演する瑛(あきら)、劇団スーパー・エキセントリック・シアター所属の長谷川慎也といったメンバーが脇を固めている。また、舞台オリジナルキャラクターであり、今回の物語のキーマンであるジャック・ザ・リッパーを岩崎孝次が演じた。
ゲームではそれぞれのイケメンとヒロインの大人な恋模様が描かれているが、本作はなんとヒロイン不在! ゲームの前日譚のため、ゲーム経験者も未経験者も共に楽しめるようになっている。MADEの4名は今回が初主演だが、2008年の結成以来「滝沢歌舞伎」を始めとする様々な公演に参加し、メインキャストの魅力を際立たせるようなサポートをしてきただけあってポテンシャルは充分だ。今回は、公演に先駆けて実施されたゲネプロ・囲み取材の様子をお届けする。
《あらすじ》
舞台は19世紀フランス。森の奥深くにある屋敷では、死ぬ間際に“やり残したことがある”と強く後悔し、なんらかの素晴らしい才能を持っているという条件に叶った者たちが、主であるサン・ジェルマン伯爵と契約を交わし、ヴァンパイアとしての新しい生を受けて暮らしていた。ある日、彼らのもとに、伯爵と契約を交わしていないというナポレオンが現れる。それと時を同じくして、未解決事件の犯人“ジャック・ザ・リッパー”からの犯行予告が届く……。
舞台は、サン・ジェルマン伯爵の独白で幕を開ける。世界各国の偉人たちがヴァンパイアとして蘇るようになった理由が語られた後、12人もの個性豊かなイケメンが勢ぞろいし、オープニングナンバーを歌い踊る。華やかな衣装に身を包んだキャストがずらりと並ぶ様子は圧巻だ。
瑛(あきら)演じるサン・ジェルマン伯爵 (c)CYBIRD / イケメンヴァンパイア THE STAGE製作委員会
蘇ったばかりのナポレオン・ボナパルトを演じるのはMADEの秋山。ヴァンパイアとして蘇ったことに戸惑いながらも信念に乗っ取って行動する気高さを、凛とした佇まいで見事に表現した。
稲葉は、キャラクターの中では年長者で、柔らかな物腰ながら鋭い観察眼を持つレオナルド・ダ・ヴィンチを好演。住人たちを見守り、時にはアドバイスをしながら導く姿は優しく頼れるお兄さんといったところ。
冨岡が演じたのは天才作曲家ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。ツンデレ✕潔癖で他人との間に壁を作る彼だが、冨岡は人間臭さと繊細さも絶妙なバランスで見せながら演じる。
福士は「シャーロック・ホームズ」の生みの親であるアーサー・コナン・ドイル。誰にでも気さくに接するムードメーカーのようでいて、どこか影のあるキャラクターを繊細に表現していた。
4人以外も、個性豊かで魅力的なイケメン揃い。人と接するのが苦手ながらナポレオンを気にかけるアイザック・ニュートン、短気だがまっすぐなテオドルスと無垢で優しいフィンセントのゴッホ兄弟、無表情ながら熱さを感じさせるジャンヌ・ダルク、飄々として食えない太宰治、屋敷の主であり生まれながらの吸血鬼として偉人たちを優しく見守るサン・ジェルマン伯爵、唯一の人間である執事のセバスチャン。そして、まるで事件を楽しむような様子を見せるウィリアム・シェイクスピア……と、見た目も性格も様々なキャラクターが揃っている。きっと、観ているうちにお気に入りのイケメンが見つかるはずだ。
サン・ジェルマン伯爵(瑛) フィンセント・ファン・ゴッホ(松本 ひなた) テオドルス・ファン・ゴッホ(横尾瑠尉)  (c)CYBIRD / イケメンヴァンパイア THE STAGE製作委員会
セバスチャン(長谷川 慎也) 太宰治(竹石悟朗) アイザック・ニュートン(荒一陽) (c)CYBIRD / イケメンヴァンパイア THE STAGE製作委員会
事件について何か知っている様子を見せるウィリアム・シェイクスピア(釣本南) (c)CYBIRD / イケメンヴァンパイア THE STAGE製作委員会
左からフィンセント・ヴァン・ゴッホ(松本ひなた)、テオドルス・ヴァン・ゴッホ(横尾瑠偉) (c)CYBIRD / イケメンヴァンパイア THE STAGE製作委員会
アイザック・ニュートン(荒一陽) (c)CYBIRD / イケメンヴァンパイア THE STAGE製作委員会
太宰治(竹石悟朗) (c)CYBIRD / イケメンヴァンパイア THE STAGE製作委員会
また、見どころの一つが、キャスト陣の身体能力を存分に活かした殺陣だ。ナポレオンの美しい剣さばきや、臨機応変に戦うダ・ヴィンチ、モーツァルトの見事なアクロバットにコナン・ドイルのキレのある動きと、一人ひとり特徴のある殺陣から目が離せない。また、マントを翻しながら剣を振るうジャンヌ・ダルクの凛々しさ、ゴッホ兄弟の息のあった動きや、聡明さを活かして立ち回るニュートン、セバスチャンのユーモラスな奮闘、どこか余裕を感じられる太宰など、キャラクターらしさを取り入れたバトルシーンは実に華やかで、目が足りなくなること請け合いだ。
“ジャック・ザ・リッパー”を名乗るヴァンパイアの集団が突如屋敷を襲う。 (c)CYBIRD / イケメンヴァンパイア THE STAGE製作委員会
左からセバスチャン(長谷川慎也)とジャンヌ・ダルク(東将司) (c)CYBIRD / イケメンヴァンパイア THE STAGE製作委員会
果たしてシェイクスピアの真意は――? (c)CYBIRD / イケメンヴァンパイア THE STAGE製作委員会
恋愛ゲームが元の作品ではあるが、各キャラクターの信条や理念を丁寧に描いているのに加え、見応えのあるアクションや楽しい日替わりシーンもあり、本作だけでも充分に楽しめると感じた。
(c)CYBIRD / イケメンヴァンパイア THE STAGE製作委員会
その後行われた囲み取材では、メインキャスト12名が集結し、公演への意気込みや本作の魅力を語ってくれた。
秋山は「とにかく緊張した。12人の偉人でヴァンパイアという一人ひとりがどんなキャラ化しっかり伝えたいと思って、こだわっている。でも、“これが俺らだぞ”というものができたかなと」と、手応えを感じていることを話す。
それぞれが演じるキャラクターについては、自分にぴったり!と話すメンバーはいなかったものの、「キャラに通じるところもあれば違うところもある。もちろんゲームはやったけど、モーツァルトは絶対アクションしないと思った。なのに台本を読んだらすげー戦うじゃん!って(笑)。ゲームでは描かれていない意外な一面もあるので、舞台ならではの楽しみ方ができると思う」と冨岡が笑顔で語った。
また、MADEの4人は今回のような衣装を着るのもカラコンも初めてということで、「最初は不安だった」「初めて見た時、誰かわからなかった」と口を揃える。最初に衣装合わせをした秋山がメンバーに気づいてもらえなかったり、最後に部屋に入った福士が3人を見て「え?」となったりと、10年以上の付き合いをしている彼らにとっても新鮮な体験だったそうだ。セバスチャン役の長谷川は人生初めてのコンタクトで、片方入れるのに30分以上かかったなどかわいらしい裏話も。
(c)CYBIRD / イケメンヴァンパイア THE STAGE製作委員会
12人の個性あふれるイケメンが登場するため、選ぶ楽しさもある本作。自分ならどのキャラクターが好きかと聞かれると、稲葉は自らが演じるレオナルドを選ぶと言い切る。大人ならではの格好よさがあると語り、キャラクターへの愛情が感じられた。秋山が「フィンセントの優しい感じは他にないので」と推すと、フィンセント役の松本が「でもフィンセントは夜めっちゃ激しいですよ」と突然のカミングアウト(?)で爆笑をさらう。舞台では吸血シーンは描かれないため、興味がある方はゲームをプレイしてみるのも良いだろう。ゲームで一番人気だというアーサーを演じる福士は、「女たらし✕軽薄」というキャラクターを女性がいない舞台で表現するために、とりあえずみんなに触るというユニークなキャラ作りをしたそうで、本番中に全員に触るか触られたかしたと豪語していた。
全員の世代が近く、アンサンブルを含めたキャストに一人も女性がいないという状況での稽古場について聞かれると。「男子校!」「部活みたい!」と和気藹々とした雰囲気に。ゲネプロ前の円陣では「俺たちはイケメンだ!」と自己暗示をかけて挑んだそう。「男子校のよう」という言葉の通り、会見中も賑やかで明るくパワーに溢れていた。稽古中の一番の思い出を尋ねられると、「稽古が終わった後みんなでご飯を食べながら芝居への思いや役作り」「台詞の言い方などを議論しあったのが印象的」と笑顔。実際、チームワークの良さと熱い想いは、舞台上からもひしひしと伝わってきた。
ヴァンパイアという秘密を抱えるキャラクターを演じるにあたって、MADEの4人に「メンバーの自分だけしかしらない秘密は?」と質問が出ると、4人は「なんだろう?」と首を傾げ合う。付き合いが長いため秘密らしい秘密はお互いにないと言いつつ、秋山が「最近で一番の衝撃は、(稲葉が)髪を洗った後に滴る水で洗顔用の石鹸を泡立ててるって聞いたこと」と話し、一同から驚きと笑いが。
最後に改めて意気込みを聞かれた秋山は、「今回の舞台はゲームの前の話で、このキャラクターたちがどうやってゲームのキャラになっていくかという話。ゲームをしている方は“そうだったのか”と思える部分もあると思うし、この舞台をきっかけにゲームをやってみたいと思ってもらえたら嬉しい。作品にさらなる深みを与えられるようにがんばります」と熱意を込めて語った。
「イケメンシリーズ」史上最も甘く激しいラブストーリーの前日譚。ゲームとは一味違う彼らの魅力に、あなたもきっと虜になるはずだ。
(c)CYBIRD / イケメンヴァンパイア THE STAGE製作委員会
取材・文=吉田沙奈

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