【仲村瞳の歌謡界偉人名言集】#94 ミ
ュージシャン・ASKAの言葉

作詞家、作曲家、編曲家、音楽プロデューサー、バンドマン、振付師、……そして、歌手。きらびやかな日本の歌謡界を支えてきた偉人たちを紹介するとともに、その方々が発したエネルギー溢れる言葉を伝えます。常軌を逸した言動の裏に、時代を牽引したパワーが隠されているのです! このコラムで、皆様の生活に少しでも艶と潤いが生まれることを願います。

人を振り向かせるのはメロディ、振り向
かせた人を掴むのは詞

より

ASKA書き下ろし詩集」(2019年3月22日刊行/双葉社)の発売記念として、国民的詩人・谷川俊太郎とASKAによる対談が、2019年2月に行われた。今回の名言は、その中でASKAが発した一言である。対談でASKAは、まず、ずっと影響を受けてきたという谷川とその作品に対する深い愛情を表現した。そして、歌詞に対する思いや音楽哲学が、谷川の言葉と共鳴しつつ語られていく。「歌を歌っている様に気を遣って歌っている人と、そうじゃなくて、言葉を伝えようとして歌っている人とは、全く切り離すぐらいに違いますね」とASKAが語れば、谷川は「詩の朗読もそうなんですよ」と応える。「音楽の力は、新鮮なうちは、70%はメロディの力。30%は詞の力。時間が経つごとに比率が変わってきて、結局、良い詞を歌ったものは長く生きる」という、ASKAが悟った法則の流れから今回の名言へと繋がる。そこかしこに名言や詩のような言葉が散りばめられた、まさに奇跡の対談である。

ASKA(あすか)
1958年2月24日 生まれ、福岡県大野城市出身。ミュージシャン、シンガーソングライター、詩人。1978年、『第15回ポプコン福岡大会』に、友人の柴田秀之(Chage)を誘って、それぞれソロとしてエントリーした。その結果、柴田が「グランプリ」を受賞して『九州大会』出場権を獲得し、ASKAは、「最優秀歌唱賞」を受賞。ヤマハのディレクターの提案により、『九州大会』に二人組で出場し「優秀曲賞」を受賞する。同年の秋に開催された『第16回ポプコン大会』からチャゲ&飛鳥として活動を始める。1979年、チャゲ&飛鳥(デュオ)のボーカル&ギターとして、シングル「ひとり咲き」でデビュー。1982年、大友裕子の「ボヘミアン」の作詞を担当。1983年には、葛城ユキがカバーし大ヒットする。その後、光GENJIの「STAR LIGHT」、「ガラスの十代」、「パラダイス銀河」をはじめ、ソングライターとして様々なアーティストに楽曲を提供していく。1984年、詩集『オンリー・ロンリー 飛鳥涼詩集』(サンリオ出版)を刊行。1987年、シングル「MY Mr.LONELY HEART」でソロデビューを果たす。1991年に発売した「はじまりはいつも雨」がソロとして初のミリオンセラーを記録。CHAGE and ASKAでは、シングル5曲がミリオンセラー(うち2曲はダブルミリオン超え)を達成するというという偉業を成し遂げる。2009年、CHAGE and ASKAが無期限活動休止。2016年、逮捕(2014年)からの沈黙を破って、ブログを公開。公開数日間で500万PVを超えて話題となる。2017年、自主レーベルDADAレーベルを立ち上げる。活動自粛後、初となるアルバム『Too many people』をリリース。Amazonカスタマーレビューで5つ星レビューが、1,000件以上という驚異的な記録を残す。2019年4月23日、日本武道館にて<ASKA CONCERT TOUR 2019 Made in ASKA -40年のありったけ- 追加公演>を開催予定。

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