ロックの進化にも
多大な貢献を果たした
キング・カーティスの
『ライヴ・アット・
フィルモア・ウエスト』

スタジオミュージシャンの技

上記の鳥肌モノのサンプルで言うと、タワー・オブ・パワーはフランシス・ロッコ・プレスティア(Ba)とデビッド・ガリバルディ(Dr)の超絶16ビート、ブラッド・ウルマーはアミン・アリ(Ba)とコーネル・ロチェスター(Dr)のえぐい重量感、リトル・フィートはケニー・グラドニー(Ba)とリッチー・ヘイワード(Dr)の独自のセカンドライン解釈、ベック・ボガート&アピスはティム・ボガート(Ba)とカーマイン・アピス(Dr)の饒舌さ、ツェッペリンはジョン・ポール・ジョーンズ(Ba)とジョン・ボーナム(Dr)だけじゃなく、ジミー・ペイジのリズム&リードギターの緊張感も含めて、イエスはクリス・スクワイア(Ba)とビル・ブラフォード(Dr)の当時のロックで珍しかったジャズ/フュージョン感覚、クルセイダーズはロバート・ポップウェル(Ba)とスティックス・フーパー(Dr)のヘヴィかつ軽快なプレイに加えてラリー・カールトンの考え抜かれたギターソロなど、これらの極めて優れた演奏がアドレナリンの分泌を促して僕を覚醒させるのだ。

そして、最後に挙げたキング・カーティスの「Memphis Soul Stew」は、ジェリー・ジェモット(Ba)とバーナード・パーディー(Dr)の南部感覚にあふれた圧倒的なグルーブが味わえるのだが、この演奏が英米を問わず70年代のポピュラー音楽界全体に大きな影響を与えることになる。

OKMusic編集部

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