NakamuraEmi

NakamuraEmi

【NakamuraEmi インタビュー】
泣いて、笑って、戦って、
瞬時に変わる、
ややこしい化け物——その名は“女”

アルバムを聴いてくださった方に、
また違ったアレンジを楽しんでほしい

実際、出来上がった曲に対するドラマ制作サイドの反応はいかがでした?

ほぼ直しもなく受け止めてくださいました。もともと最初の打ち合わせの時から、ドラマの世界観を明確に伝えてくださりつつも、楽曲に関しては自由に作らせていただけたんですよ。なので、まずはカワムラさんが作ったデモの中から、私が“絶対にこれがいい!”って選んだものを膨らませていきました。毎回のエンディングで視聴者が“次はどうなるの?”ってハラハラしてる時に、あのイントロでかき鳴らされるギターがグサグサと来たら、ぴったりだなと思ったんですよね。

全体的にちょっとレトロな音像も、雰囲気があって素敵ですよね。そして、カップリングには3月末に始まったアルバムツアーから三重・松阪M’ AXAでのライヴ音源が収録されていますが。

いただいたお手紙を読むと、お身体が不自由だとか介護だとかで、なかなかライヴに行けないっていう声も多いんですね。なので、お客さんの声や手拍子も入った音源で完全なライヴ感というものを味わってもらえたら嬉しいなと、CDには5曲、デジタル配信には3曲収録させてもらいました。今回のツアーはラストの4大都市以外、ほとんどがアコースティック公演で、私とカワムラさんとヒューマンビートボックスの朝 光介くん(カサリンチュ)の3人で回っているから、またアルバム音源とは全然違うものになっているんですよ。アルバムを聴いてくださった方には、そういったアレンジの妙も楽しんでいただきたかったので、ヒューマンビートボックスで活きる曲を中心に選曲しています。中でも、「甘っちょろい私が目に染みて」は不思議なパワーを持っている曲で、周りの人たちにも“これはたくさんの人に聴いてもらえたらいいね”と言っていただけたので、CDとデジタル配信の両方に入れさせていただきました。

CD版とデジタル配信版で収録曲が違うっていうのも、なかなか贅沢ですよね。そして、お客さんの声やクラップも熱い!

三重はデビュー前から行っていて、家族みたいにずっと応援してくれている地域なんですよ。でも、どこの会場のお客さんも一生懸命手を叩いたり、歌ったりしてくれるので、盛り上げ下手の私もライヴごとに成長させてもらえますし、ほんとにみなさん温かいですね。やっぱりバンドで録った音をふたりの楽器だけで表現するのは難しくて、今もツアーを回りながら毎回ブラッシュアップしていってる状態なんですけど、そうやって昨日より今日、前回より今回が良くなるようにアップデートしていけているのは楽しいです。

逆にアコースティック構成だからこそ、「Don’t」とか「かかってこいよ」みたいな力強い歌は、より歌が刺さりましたよ。

ありがとうございます。シンプルな編成だからこそ、歌詞が届きやすいっていうのは大きいかもしれませんね。実は2月から体調を壊して、ツアー前に何本かインストアイベントやイベントを欠席してしまったんですよ。そんな中でツアーが始まって、メンバーがカバーしてくれたり、インストアが中止になった箇所では心配したお客様がハチミツをくださったりもして。改めて自分の体が資本だっていうことを痛感しつつ、みなさんの温かさを感じることができたんですね。人に頼ったり、甘えたり、自分が駄目なところを見せるのも大事じゃん!っていうことをアルバムで歌って、それを実際に体験させてもらっているというか(笑)。

言ってしまえば「ばけもの」も、その延長ですもんね。

そうですね。人に支えてもらっている中での自分というものを見つめながら、今、回らせてもらっているので、また恩返しというか。改めて、ちゃんとみなさんを魅せられるように頑張ろうと思ってます。

取材:清水素子

シングル「ばけもの」2019年5月29日発売 日本コロムビア
    • 【初回生産限定盤】
    • COCA-17637
    • ¥1,300(税込)
    • ※紙ジャケット仕様
    •  
    • 【通常盤】
    • COCA-17638
    • ¥1,300(税込)
    • ※初回生産限定盤終了次第、
    •  通常盤に切り替え
    •  
    • 【デジタル配信】
    • COKM-42423
    • ¥900(税込)

『NakamuraEmi NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.6 ~Release Tour 2019~』

【アコースティック公演】
Vo:NakamuraEmi/Gu:カワムラヒロシ/Human Beat Box:朝 光介(カサリンチュ)
5/21(火) 新潟・ジョイアミーア
5/22(水) 石川・金沢vanvanV4
【バンド公演】
Vo:NakamuraEmi/Gu:カワムラヒロシ/Ba:中西道彦(Yasei Collective)/Dr:TOMO KANNO/Per:大塚雄士
6/11(火) 愛知・DIAMOND HALL
6/13(木) 大阪・なんばHatch
6/14(金) 福岡・DRUM Be-1
6/18(火) 東京・Zepp DiverCity Tokyo

NakamuraEmi プロフィール

ナカムラエミ:神奈川県厚木市出身。1982年生まれ。山と海と都会の真ん中で育ち幼少の頃よりJ-POPに触れる。カフェやライヴハウスなどで歌う中で出会ったヒップホップやジャズに憧れ、歌とフロウの間を行き来する現在の独特なスタイルを確立する。その小柄な体からは想像できないほどパワフルに吐き出されるリリックとメロディーは、老若男女問わず心の奥底に突き刺さる。16年1月にアルバム『NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST』メジャーデビュー。20年2月には5thアルバム『NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST2』をリリースした。NakamuraEmi オフィシャルHP

「ばけもの」MV

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着