【ライブレポート】BREAKERZ、AKIHI
DEバースデー公演で“20thシングルリ
リース発表”も

BREAKERZが7月5日、EX THEATER ROPPONGIにて<BREAKERZ LIVE 2019 ~くつろぎのMilky Way AKIHIDE’s BIRTHDAY~>を開催した。同公演は、4月6日のDAIGO(Vo)バースデー公演<平成最後のDAIGO’s BIRTHDAY>、5月11日のSHINPEI(G)バースデー公演<筋肉崩壊祭り SHINPEI’s BIRTHDAY>に続いて、BREAKERZバースデーライブの2019年トリを飾るAKIHIDE(G)バースデーライブとして行われたものだ。
同ライブは、BREAKERZ史上初の“癒し曲限定”ということで、ヘッドバンギングが炸裂する通常の熱く激しいライブとはガラリと趣きを変え、美しいメロディーと心地よいリズムが溶け合うハイクオリティーな演奏、DAIGOの甘く艶のある歌声、そして新鮮なセットリストと、この日限定のライブアレンジが楽しめるスペシャルな内容となった。とりわけ、この夜の主役とも言えるAKIHIDEのテクニカルでセンス溢れるプレイに多くの観客が魅了された。
開演時刻の19時が過ぎ、それまでゆったりと流れていたジャジーなピアノのBGMがフェイドアウトすると共に場内が暗転。夜空に輝く満天の星を想起させるライトが煌めく中、童謡「七夕さま」のインストに乗ってサポートミュージシャン、SHINPEI、DAIGO、AKIHIDEの順にステージへ登場。満場となった客席から大きな拍手が沸き起こった。

次の瞬間、弦楽四重奏の優麗な音色がフロアを包み込んで1曲目の「星の旅人」へ。AKIHIDE作詞作曲によるポジティヴなサウンドと歌詞が心を晴れやかにしてくれた後は、空気が一変。情緒溢れる艶やかなサウンドメイキングが魅力の「月夜の悪戯の魔法」で神秘的な世界観を生み出した。ドラムやベースといったサポートリズム隊に加えて、キーボードや弦カルテットを従えた総勢10名による音色は実に表情豊か。

「お集りのみなさんようこそ!! 本日7月5日はAKI様の誕生日です。AKI様の誕生日は七夕に近いということで、今回はAKIHIDEさんにも、七夕にもふさわしいロマンティックなライブにしたいと思っています。そして、日々疲れているであろうみなさんに、くつろいでいただきたいなと。なので、今日の僕たちの目標はここにいるみなさんの約2割が途中で寝てしまうっていう(笑)、そんな最高の癒しのひとときをお届けしていきたいと思っていますので、最後までリラックスして楽しんでください」──DAIGO

いつも通りのDAIGOらしい笑いを含んだMCの後は、弦楽四重奏、ウッドベース、ピアノ、パーカッション、アコギ2本という編成で「世界は踊る」がドラマティックに届けられ、AKIHIDEによる叙情的なフラメンコ調ギターソロが格別な響きを奏でる。続いて、切ない歌詞が涙を誘う反面、サウンドは大陸を渡る風のごとく悠々と心地よさを与えてくれるロッカバラード「fate」へ。曲が終わると、AKIHIDEとSHINPEI以外の奏者が一旦ステージを去り、2人をスポットライトが照らす中、2本のアコースティックギターのみで「絶対! I LOVE YOU」をインプロビゼーションも交えながらインストバージョンで演奏された。エレキギターでのバトルはこれまでもあったが、アコギによる2人のセッションは新たな試みであり、両ギタリストの個性と技巧の高さが浮き彫りにされるシーンとなった。
「いや~、このライブのタイトルは<くつろぎのMilky Way>ですけど、「絶対! I LOVE YOU」が始まった途端、手に汗かいてしまいました!!」──SHINPEI

「今回のライブの趣旨に沿ってギター2人でセッションするのも面白いと思って企画しましたが、せっかくなら意外な曲がいいんじゃないかと「絶対! I LOVE YOU」を選びました。この曲、実は和メロですごく綺麗な旋律なんですけど、ギター2本だけでやることによってそれがより伝えられるかなと思ったし。遊びもあって、ギターならではの違った感じを楽しんでいただけるだろうと。僕自身とても楽しかったです。ありがとうございました!!」──AKIHIDE

しばらく、AKIHIDEとSHINPEIの2人でトークを展開していると、DAIGOがその輪の中に戻ってきて、ステージに飾られた七夕の短冊に書かれた願い事についての話題へ。SHINPEIは「病気やケガなく過ごせますように」「年末ジャンボ宝くじで100万円当たりますように」といった2つをお願いするという欲張りぶりを発揮。「みんなの心が穏やかな日々でありますように」とは何ともAKIHIDEらしい願い事。そしてDAIGOは「AKI様のバースデーということでね!」と前置きをしながら、書いた願い事は「競馬が当たりますように!」だった(笑)。DAIGO曰く、「競馬が当たる→“いいメンタルで心穏やかな日々になりますように”というAKI様の願いが叶う→結果、“病気やケガなく過ごせる”というSHINPEIの願いへ繋がる!」とのこと。彼らしい機転のきいた話術で上手くまとめあげ、トークでも和やかで楽しい時間を作り上げた。

ひとしきりMCで盛り上がった後は、懐かしのアコースティックナンバー「春恋歌」をメンバー3人のみで披露。ノスタルジックなアコギの調べに乗って、語りかけるように歌うDAIGOのヴォーカルに会場中が酔いしれた。続いて、サポートメンバーも全員がステージ上に戻ってミディアムバラード「ポジティブブルー」へ。失恋した男性のやるせない心情が綴られた歌詞と、AKIHIDEのつま弾く力強い弦の音色が切ない。しかしサウンド全体はどこか優しさを内包したナンバーで、穏やかに癒されていくようだ。
「みなさん起きてますか? 今日はいいんですよ、気持ち良くなって睡魔が襲っても。逆に嬉しいです(笑)。僕ら自身は新しいBREAKERZの一面をお見せ出来ることを嬉しく思いながら演奏しています」──DAIGO

「ホントにそうですね。7名の豪華な演奏陣のみなさんと共に、エレガントな一面をお見せできて嬉しいです。そして今日はAKIHIDEさんが作った曲もセットリストに多いんですよね。演奏していて、本当にAKIさんの音楽、そしてAKIさん自身って、“ミルクティーみたいだな”って。温かくて癒しのイメージ。 ちなみにDAIGOさんは“ストレートティー”。華麗なイメージだから。僕はと言えば“コーラ”かな。シュワシュワっと爽やかなイメージで!」──SHINPEI

「SHINPEIはどっちかっていうと、“緑茶”じゃない(笑)? でもロックバンドで“ティー”がたとえに出てくるって珍しいよね。まあ、僕らはみなさんのオアシス的存在だから、いいですけどね。もちろん僕達にとってもみんなからライブで元気を貰って、また明日から頑張れるっていうオアシス的な空間であることは間違いありません!」──DAIGO

そんなやりとりで盛り上がった後は、AKIHIDEの誕生日ということで、お祝いを兼ねてDAIGOが「ピアノを弾く」と告げ、AKIHIDEがステージセンターへ移動、DAIGOの代わりにヴォーカルを務めることが告げられた。

「DAIGOくんが作曲をして僕が作詞をしたという、当時の僕らにとってはすごく挑戦した曲です。「星に願いを」聴いてください」──AKIHIDE

一音一音丁寧に鍵盤を弾くDAIGOと、ゆったりとしたサウンドの波に乗りながら澄んだ歌声を響かせるAKIHIDE。その音色に客席の隅々まで酔いしれる名演となった。
そしてメンバー紹介の後に演奏された「Triangle」は、デビュー10周年記念公演<10番勝負ライブ>にゲスト出演したTrignal (男性声優の江口拓也木村良平、代永翼からなるユニット)をフィーチャーして制作された楽曲だ。ワルツのリズムが心地よいドリーミーな同曲は、間奏に入っている胸キュンなセリフ(CDではTrignalが担当)をBREAKERZのメンバー3人がバッチリと決めて、会場を湧かせた。

「僕達がこうやってステキなライブが出来るのは、来てくれるみんなのおかげだといつもいつも感謝しています。BREAKERZの夢はこれからもずっとずっと終わることはありません。みんなも小さな夢、大きな夢、いろいろあると思います。俺たちと一緒に、いくつになってもずっとずっと終わらない夢を追いかけていきましょう」とDAIGOが真摯に語り、そして本編ラストは生バンドと弦楽による重厚なバラードチューン「夢物語」で感動の中、エンディングを迎えた。

アンコールに応えて、出演者全員が再びステージに姿を表すと、艶やかなバイオリンの音色によって「ハッピーバースデーソング」が流れ出した。2番に入ると会場全体が大合唱。少し照れ臭そうに控えめな笑顔を咲かせながら会場全体を見渡し、お辞儀を繰り返すAKIHIDEに向けられた祝福の歌。これを受け取ったAKIHIDEが感謝の言葉を語った。

「誕生日って、嬉しいっていうより段々と恥ずかしいっていうか、周りに気を遣わせてしまって申し訳ない気持ちになったりもするんですけど。こうやってファンのみなさん、メンバー、ミュージシャンのみなさんに祝っていただけると、何にも増してすごく幸せなことで。心から嬉しいなと実感できます。本当にありがとうございます」──AKIHIDE

盛大な拍手に包まれた場内。AKIHIDEは、「僕らミュージシャンは音楽でしかお返しができないので、今日は新曲を持って来ました」と、この日のためにAKIHIDEが作詞作曲を手掛けた新曲「Milky Way」が届けられた。ワルツの心地よいリズムに乗って、七夕をテーマにした少しほろ苦くて、だけどハートウォーミングなナンバーに場内がじっくりと聴き入るよう。天の川(=Milky way)のごとくキラキラと輝く無数の星灯りが、その美しさを際立たせた。

アンコールラストは、「僕達にとってすごく思い出深い1曲。最後に、みなさんにこの希望を届けたいと思います。生きている上で本当にどうしようもなく辛い時、苦しい時、いっぱいあると思います。でも、生きている限り何回でもやり直せるし、何回でも立ち向かえて、何回でも元気になれると思っています。僕達がこの曲を書いた2011年も、日本はそういう状況でした。でも、こうやってみんなと出会えて、こういう時間を過ごすことができている。諦めずにこれからも1日1日無理しすぎないで、みんなで生きていきましょう。ありったけの思いを込めて歌います!」──DAIGO
そして、この夜のラストソング「オレンジ色の空」が盛大な手拍子に包まれながら披露され、約2時間のライブが大団円を迎えた。最後に、AKIHIDEがライブ中に語ったBREAKERZに関する言葉を記しておきたい。

「3人が全く違う個性で、様々な音楽性を持っているからこそ、今回のようなそれぞれの個性をフィーチャーした三者三様のバースデーライブが実現したと思う。そう考えると、これから先まだまだBREAKERZはいろいろな新しいことにチャレンジしていけるのではないかと、とてもワクワクしています」──AKIHIDE

終演後には、記念すべき20thシングル「闇夜に舞う青い鳥」が9月4日にリリースされることが発表となった。同シングルには表題曲に加え、それぞれのバースデーライブで披露された新曲3曲を収録。新録4曲による豪華EP盤として届けられる。

撮影◎MASA

■<BREAKERZ LIVE 2019 ~くつろぎのMilky Way AKIHIDE’s BIRTHDAY~>7月5日(金)@EX THEATER ROPPONGIセットリスト

01. 星の旅人
02. 月夜の悪戯の魔法
03. 世界は踊る
04. fate
05. 絶対! I LOVE YOU (※inst.ver)
06. 春恋歌
07. ポジティブブルー
08. 星に願いを (※Vo:AKIHIDE / Key:DAIGO)
09. Triangle
10. 夢物語
encore
11.Milky Way ※新曲
12.オレンジ色の空


■20thシングル「闇夜に舞う青い鳥」

2019年9月4日発売
【初回限定盤A (CD+DVD)】¥1,900(税込)
※特典DVD:「闇夜に舞う青い鳥」Music Clip & Music Clip Off Shot
【初回限定盤B (CD+フォトブック32~36P予定)】¥1,900(税込)
【通常盤(CD Only)】¥1,500(税込)
※初回生産分のみトレーディングカード封入 (全4種 / ランダムで1枚封入)
※全形態 封入特典:連動特典応募用ID
▼収録楽曲 ※全形態共通
01.闇夜に舞う青い鳥
words:DAIGO music:AKIHIDE arrangement:BREAKERZ
02.新しい世界へ 新しい時代へ -Single Version-
words & music:DAIGO arrangement:Masahiko Iida & BREAKERZ
03.BROKEN
words:DAIGO music:SHINPEI arrangement:BREAKERZ
04.Milky Way
words & music:AKIHIDE arrangement:BREAKERZ

▼タイアップ情報
「闇夜に舞う青い鳥」
テレビ東京系列「たけしのニッポンのミカタ!」エンディングテーマ
全国27局ネット、毎週(金)22:00~22:54放送 ※放送日時は局により異なります。


■<デビュー12周年記念イベント「灼熱のREAL SUMMER PARTY 2019」>

7月28日(日) 神奈川・OTODAMA SEA STUDIO


■<BREAKERZ LIVE TOUR 2019>

9月16日(月・祝) 北海道・札幌ペニーレーン 24
9月22日(日) 東京・Shibuya O-EAST
9月23日(月・祝) 愛知・名古屋 ReNY limited
9月28日(土) 大阪・バナナホール
9月29日(日) 福岡・DRUM Be-1

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