楠本桃子のゲームコラムvol.103 異
界入りから生還できましたか?『SIR
EN』

今回紹介するゲームは『SIREN』シリーズ!

8月3日~8月6日は令和初の異界入りでしたが、皆様はどうお過ごしになりましたか?ジャガーを燃やしましたか?日本製ホラーゲームの中でも特に怖いと謳われる『SIREN』の世界をのぞいてみてください!
『SIREN』
※製品紹介サイトより引用
記念すべきシリーズ一作目のキャッチコピーは、「どうあがいても、絶望。」
昭和の日本を舞台にしたジャパンダークサイドモダンホラー、という設定である本作は、日本特有の土着信仰や薄ら暗い恐怖などが存分に散りばめられています。本作での主人公は敵である"屍人"を魔法や剣で蹴散らす! といったアクションがとれるわけではなく、鉄パイプやバールといった現実世界に存在するものを武器として使用します。そのため、爽快に敵を蹴散らしながら進むというよりも敵から身を隠しながら暗がりを進んでいくことになります。
敵と対峙してしまっても攻撃方法がない場合も多々あるため、従来のアクション要素の強いホラーゲームとは比にならないレベルの恐怖を味わうことに……。また、シリーズの特徴的なシステムとして"視界ジャック"という機能があり、他人の視界と聴覚をを盗用することができます。この視界ジャックを駆使し、敵の位置や行動パターンを把握しながら危機を潜り抜けましょう。
ビジュアルは全てフル3Dポリゴンで描かれており、キャラクターモデルも実在の人物となっているため、より現実的な世界観を体験することができます。日本的な恐怖を詰め込んだ『SIREN』シリーズは、馴染み深い風景の中に異形の怖さが潜んでいます。そのため、どこかで現実世界とリンクしているのではないか、という恐ろしさが常に付きまとい、プレイ中はずっと緊張感が続きます。
怪しげな儀式と風習が残る寒村でループする3日間を生き延びるというシナリオを、様々な主人公視点で追体験していく本作。生理的、本能的な恐怖に訴えかけるように設計されたという極上のホラーを是非楽しんでみてください!
『SIREN2』
※製品紹介サイトより引用
『SIREN2』は前作『SIREN』から2年後が舞台の作品。キャッチコピーは「逃げ場なんて、ないよ。」と変化しました。
基本的なゲームシステムは1作目と同様ですが、新たなアクションや新しい敵キャラクターの登場、操作性の向上といった進化が行われています。"視界ジャック"システムでは、ジャックした相手を操ったり過去を見たりすることが可能になり、重要性が更に増しました。舞台も前作の"羽生蛇村"から"夜見島"へと移され、更に逃げ場のない絶望が待ち受けています。
デフォルトが高難易度の前作と異なり、本作では難易度選択が可能になったため、アクションが苦手な方でもプレイがしやすくなりました。全島民が一夜にして失踪してしまった、という事件をもとに始まるストーリーは、前作に負けず劣らずの恐怖感を煽ってきます。
遊園地や団地といった様々なステージが用意されており、そこを歩くだけでも心臓がバクバク言う程の緊張を感じられます。そのため、長時間のプレイには向いていないゲームかもしれません。
敵キャラのビジュアルも恐怖度の意味でパワーアップしているため、くれぐれも深夜一人でのプレイにはお気を付けください。練りこまれた設定は、考察を重ねれば重ねるほど面白くなっていくため、クリア後には考察サイトを読み解くこともオススメ。今では大人気俳優となった斎藤工氏が主人公、"一樹守"として登場しているため、彼のファンである女子達が本作をプレイして阿鼻叫喚になったとかならないとか……。
今なお熱狂的な人気を誇る『SIREN』シリーズ。暑い夏にはぴったりの全身が寒くなるような"本気"のホラーゲームです。紹介した2作品の他に、1作目の新訳となる『SIREN:New Translation』もPS3で発売されています。
こちらは海外向けリメイクといった側面が強く、登場人物もほとんど外国人となっているため、和製ホラー感は少なくなりました。日本製ホラーがあまりにも怖すぎて苦手! という方は、こちらをプレイしてみるのも良いかもしれません。ホラーが苦手な方はクリアすることすらも難しいと思いますが、これぞジャパニーズホラーの頂点! といったゲームなので是非プレイしてみてください。
ゲーム内の時系列にあわせて毎年8/3~8/6の間はSNSでの異界入り報告を多数見ることができます。今なお解き明かされていない謎も残っているため、新作の発表を心待ちにしています!

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