【SpecialThanks ライヴレポート】
『SpecialThanks debut 10th
anniversary special ONE MAN LIVE』
2019年7月27日 at 新代田FEVER
SpecialThanksを10年間観てきて、この日は過去最高のライヴだった。満杯の会場にMisaki(Vo&Gu)、サポートのToshiki(Gu&Cho)、KOUSUKE(Ba&Cho)、YOSHIDA(Dr&Cho)の4人が登場。「You say GOOD BYE」で幕を開けると、続けてデビューミニアルバム『SEVEN COLORS』から「I don't know」「Mr. DONUT」とパンキッシュな疾走曲を連発し、フロアーは狂い乱れる瞬間沸騰ぶり。3ピース時代の3rdミニアルバム『Campanula e.p.』から「FOR」「I MY ME MINE」も飛び出し、特大のシンガロングを作り上げていく。
そして中盤、日本語詞を用いた「心を震わせて」から「tokyoサンセット」の流れも素晴しく、特に前者におけるMisakiの美声には心を奪われた。さらに、このライヴを機にサポートの3人が正式メンバーとして加入するという嬉しいお知らせがあり、“メンバーチェンジはたくさんあったけど、このメンバーで駆け抜ける。“ひとりでやれば”とか言われたけど、私はバンドが好き!”というMisakiの言葉にもグッとくる。後半には新曲「Dreaming」も披露され、過去と現在をつなぎ合わせながら、原点であるメロディックパンクに回帰した怒濤の演奏力が光っていた。
現4人編成となってロック度は数段高まり、コーラスワークでMisakiを援護射撃する団結力も増している。Misakiは“10年目だけど、やっとここから始まる”と言っていたけれど、紆余曲折の10年を経て、パンクロックを愛し続けてきたスペサンの2度目のデビューと言いたくなる初期衝動的なキラメキに魅了された。今のスペサンのライヴは絶対に観るべきだ!
撮影:Kaochi/取材:荒金良介