Uruのニューシングル「願い」にKing G
nuの「白日」のカバーが収録!

2016年にメジャーデビューを果たしたシンガー、Uru(ウル)。現在ではオリジナル楽曲が映画やドラマの主題歌になり、ライブのチケットは発売されるやいなや即完売するなど、その存在感は日に日に増しております。9月11日にリリースされるニュー―シングル「願い」は、現在放送中のTVアニメ「グランベルム」の主題歌に抜擢されました。本作には今をときめくロックバンドKing Gnuの「白日」のカヴァーも収録されており、目下注目を集めています。一足先にこのカヴァーを拝聴しましたが、原曲にはない側面が引き出されていて(カヴァーとは本来そういうものかもしれませんが)、違った印象を受けました。
(Uru 「願い」 Single Trailer)

朝目覚めたら どっかの誰かに なってやしないかな なれやしないよな 聞き流してくれ

原曲では諦観のニュアンスが強いこのフレーズも、Uruが歌うことによって少しだけ未練の色が出てきているように思えます。もちろんUruぐらい表現力が高いことが前提ですが、カヴァーの楽しみはそういうところにあるのではないでしょうか。

ちなみにこちらが彼女の実績です。メジャーデビュー前から100本以上のカヴァーを上げ、レーベルと契約する頃には既に累計で4400万回以上、チャンネル登録者数は14万人越え…。平凡ならざる圧倒的な実力ですね。ミーティアでは過去に一度、彼女のカヴァーのみに焦点を当てて記事を書いておりますが、今回はその続編です。
本稿では、ロックナンバーに絞ってUruのカヴァーをピックアップしてゆきます。これまでに色々拝聴しましたが、Uruが歌うことで原曲の振り幅が更に広がるのはロックな楽曲が多いように思われます。歌詞の影響かしら。とにかく、8曲厳選したのでぜひご視聴下さい。


米津玄師 『アイネクライネ』
まずは米津玄師の「アイネクライネ」。コメント欄でも手嶌葵と比較する声が上がっておりますが、ここで立ち現れるのはあの類の繊細さと素朴さですよね。線が細いのに芯がある。この矛盾を表現できる歌い手は極めて稀だと思います。それからこの曲ではビブラートが際立っております。サビの最後のフレーズ「奇跡であふれて足りないや あたしの名前を呼んでくれた」の“やー”と“たー”の後に微かにかかるビブラート、キレイ過ぎません…? 何やら聴いてると背徳感があります。


ONE OK ROCK 『wherever you are』
ONE OK ROCKのカヴァーってだけで普通ならば尻込みするところですが、Uruは違います。難易度が高い楽曲に対して自分の解釈を持ち出し、原曲とは違う魅力を引き出す。TAKAが歌う「wherever you are」がスタジアム級のラブソングだとするのなら、Uruが歌う同曲はもっと親密なイメージで想起されませんか。編成も関係しておりますが、こちらのアレンジのほうが日本語も際立っております。言語による二面性が確立されているというか。


back number 『ヒロイン』
女性目線のラブソングで名作を連発するback numberの、男性目線の曲です。つまりこのカヴァーは、“女性目線の曲も書ける男性バンドが作る男性目線の曲を、女性シンガーが歌っている”のですね。性別間の往復が多くて味わい深い。back numberの特性がそうさせるのか、男性が主人公の曲なのにUruが歌うとメチャクチャしっくり来ませんか。再生数で考えても、back numberとの相性はすこぶる良いと思います


スピッツ 『ロビンソン』
今回リリースされる「願い」ですが、初回生産限定盤にはスピッツの「ロビンソン」のカヴァー(LIVE DVD)も同梱されています。
(Uru 「願い」 初回盤ダイジェスト)

この動画が公開されたのが約6年前ですから、Uruとしても特別な思い入れがあるのかもしれません。声の伸びが印象的ですね。音の隙間に声が入ってくるようなイメージ。シンプルに技術が高さが窺えます。これで最初期ですから本当に驚き。当時このチャンネルを見つけた人は衝撃だったでしょうね。

Uruのロック観が垣間見えるカヴァー8選!はミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。

ミーティア

「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。

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