【宮野真守 ライヴレポート】
『MAMORU MIYANO
ASIA LIVE TOUR 2019
〜BLAZING!〜』
2019年9月8日@横浜アリーナ
初のアジアツアーで宮野真守が掲げたテーマは“ヒーロー”。SFX超大作のごとき世界観の中で戦うオープニング映像からステージに降り立ち、「FIRE」と曲タイトルを囁いた瞬間、立ち上る炎とペンライトで視界は一面真っ赤に! 息遣いからも迫力を感じる歌唱、ダンサー陣を率いてのダイナミックなダンスで、観る者を異空間へと引き込んでゆく。以降、リフトアップして観客の頭上を行き来するムービングステージで剣舞を披露した「EGOISTIC」などロックな序盤ではダークヒーロー、トロッコで客席通路を高速移動しながらマシュマロを投げる「Sugar, Sugar」では女性にとっての王子様と、多彩なヒーロー像を提示できるのは声優&俳優として数多くのヒーローを演じてきた宮野真守ならでは。客席に振りをレクチャーしてともに踊った「ぼくはヒーロー」に続き、同曲が『NHK みんなのうた』で放送された際のアニメを実写化したようなスペシャルムービーで場内を爆笑させつつ、仲間と力を合わせることの重要性を訴える流れも圧巻だった。そのメッセージ通り、自身が声を当てるウルトラマンゼロの映像と見事なシンクロを果たした「ULTRA FLY」を経て、ファンとの一体感をエネルギッシュに高めてからは「EXCITING!」の大合唱へ。鳴り止まない“マモ!”コールに応えての最新作「アンコール」でも、呼ぶ声があるからこそステージに戻れることへの感謝を歌った詞が、今の状況にぴたりとリンクして胸を熱くさせる。“みんながいるから僕はヒーローでいられる。みんなが僕のヒーローです!”の言葉を、全身で証明してくれた感動のツアーファイナルだった。
撮影:上飯坂 一/取材:清水素子
関連ニュース