『星の王子さま』がオープニング作品
 ロシアの演出家レオニード・アニシ
モフ率いる東京ノーヴイ・レパートリ
ーシアターによる連続演劇公演が決定

ロシアの演出家レオニード・アニシモフ率いる東京ノーヴイ・レパートリーシアターによる初の連続演劇公演が、2019年10月14日から梅若能楽学院会館においてスタートする。東洋と西洋の文化の融合を目指し、サン=テグジュペリ作『星の王子さま』をオープニング作品として、年内にギリシャ悲劇『アンティゴネー』、ゴーリキー『どん底』、2020年に入ってギリシャ悲劇『メデイア』、ブレヒト『コーカサスの白墨の輪』を上演する。
東京ノーヴイ・レパートリーシアターは、2004年にロシア人演出家レオニード・アニシモフを芸術監督に迎え、「200年後の未来のために、今、演劇で出来る事」を合い言葉に、ロシアの演劇システムを土台に、極めて繊細で質の高い作品を発表している。2015年3月、東京都よりその実績を評価され認定NPO法人として活動を続けている。
”東洋オペラ”として舞台化された『古事記』を梅若能楽学院会館にて指揮するレオニード・アニシモフ
ここ数年は、東洋思想と西洋思想を融合するべく、世阿弥の演技哲学とスタニスラフスキー・システムを統合した独自の演出方法による演劇を西洋各国へ伝えている。スタニスラフスキー・システムとは、意識的に潜在意識をひらく演技術で、顕在意識では生み出せない大きさのエネルギーを表現することを目指している。アニシモフは、「芸術は顕在意識(知性などのエゴがある)状態では創造できない。潜在意識の領域からしか本当の意味で何かを創造することはできない。」というスタニスラフスキーの教えを最重要課題とし、舞台上で超意識と繋がった状態で観客の意識にアプローチすることに取り組んでいる。スタニスラフスキー・システムは、世界的にも有名なアクターズスタジオの創立者リー・ストラバーグが自らの「メソッド」に取り入れた方法論の一つで、マーロン・ブランド、ロバート・デニーロなど世界の名優達が学んだ演技システムとのことだ。
今回の連続公演では、星の王子さまやギリシャ悲劇などの海外作品に能や歌舞伎、神楽、詩吟、狂言などの日本的要素を取り入れた演劇をお披露目される。公演作品ハイライト紹介は以下のとおり。
『星の王子さま』
公演日:10月14日 (月・祝)

「本当に大切なことは目には見えないんだよ」ー 不朽の名作『星の王子さま』
「本当に大切なことは目には見えないんだよ」不朽の名作「星の王子さま」を能楽堂空間で具現化

ギリシャ悲劇『アンティゴネー』
公演日:11月30日(土)
ギリシャ悲劇「アンティゴネー」@能楽堂
「私は憎しみあうより、愛を選びます」2500年の時を経てなお色褪せない、ギリシャ悲劇の代表作
ゴーリキー作『どん底』
公演日:12月22日(日)
『どん底』は、マクシム・ゴーリキーによって1901年冬から1902年春にかけて書かれた戯曲
「真実って、なんだ?」泥棒、詐欺師、売春婦…社会の“淵”で生きる人々の生活を通じて人間社会の本質に迫る群像劇 
レオニード・アニシモフ プロフィール
(Leonid Anisimov) (Леонид Иванович Анисимов)
レオニード・アニシモフ
Leonid Anisimov認定NPO法人東京ノーヴイ・レパートリーシアター芸術監督、東京インターナショナル・スタニスラフスキー・アカデミー校長、演出家、ロシア功労芸術家、芸術学教授
スタニスラフスキー・システムの研究者、演出家として、現在ヨーロッパ諸国、アメリカ、日本で活発な活動を続けている。1993年、同劇場のモスクワ芸術座公演「どん底で」で大成功をおさめ、その演出に対しロシア功労芸術家の称号を与えられる。同年、日本に招聘され「夢、クレムリンであなたと」(木山事務所:岡田真澄、春風ひとみ主演)の共同演出で、文化庁芸術祭優秀賞受賞。ハリウッド、ニューヨークで30年以上活躍する俳優・演出家・アクターズ・スタジオ終身会員のマーク・ジェンキンスの要請により、彼が教授を務めるワシントン大学演劇学部プロ俳優養成プログラムにおいて大学院課程の客員教授を務める。またジェンキンスがシアトルで主催する劇団フリーホールドシアターラボにて彼を主役とし、マージェリー・ネルソン、アンソニー・リーなどの名優をキャスティングして演出した「ワーニャ伯父さん」は、「夜空に見えていない星までもが全て輝きだしたかのような最高の芝居!」(シアトルタイムズ紙)と絶賛される。ハリウッドやブロードウェイの俳優、演出家達を対象にしたスタニスラフスキー・システムの講義ワークショップを米国で多数開催。
2000年より日本でスタニスラフスキー・システムのマスタークラスを指導開始。
2004年に日本で初めてロシア式レパートリーシステムを取り入れた東京ノーヴィ・レパートリーシアターを設立。芸術監督として、舞台の上で「本当に生きる」ことのできる俳優、そして「生きた舞台」を創造する演出家の育成に力を入れると同時に精力的に作品を発表。自身の演出作品は海外公演に招待されるなど芸術性の質の高さを認められている。またマスタークラスは演劇関係者だけでなく、あらゆる芸術家、医療関係者、ビジネス業界などクリエイティブな活動を志す方々にも求められている。
2005年9月より1年間ワシントン大学大学院の客演教授、その後ロシア・ウスリースク私立ドラマ劇場芸術監督を務めた。
2007年、ロシア古典芸術普及の貢献に対し、ロシア正教会の教主アレクセイ2世の証書にて、セラフィーム・サロフスキーメダル第二級を授与。
セラフィーム・サロフスキーメダル 第二級(ロシア正教会の教主 アレクセイ2世の証書にて授与)現在もスタニスラフスキー・システムの研究者、演出家として、現在ヨーロッパ諸国、アメリカ、日本で活発な活動を続けている。

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