浦島坂田船 “最初で最後の最高なメ
ンバー”が魅せたツアーファイナル・
幕張公演をレポート

浦島坂田船 SUMMER TOUR 2019 ~浦島theカジノ船 俺たち愛$、今夜お前とBETイン~

2019.10.6 幕張メッセ国際展示場1・2・3ホール
7月から全20公演の全国ツアー『浦島坂田船 SUMMER TOUR 2019 ~浦島theカジノ船 俺たち愛$、今夜お前とBETイン~』を行っていた浦島坂田船。ここでは、10月5日と6日の2日間、千葉・幕張メッセ国際展示場1・2・3ホールにて迎えたツアーファイナル公演のうち、最終日の模様をお伝えする。
今回の幕張メッセ公演最大の注目ポイントは、1万7千人がパンパンに詰まった会場のどこからでも観やすいように、という配慮から会場のど真ん中に設置された360度ステージ。“カジノ”をテーマに、6月リリースのアルバム『$HUFFLE』のナンバーを中心にしたライブへの導入は、「このカジノにいる、四天王と恐れられる男たち。出会ったら最後、彼らの虜になってしまう」というナレーション。早くもワクワクが止まらない。

うらたぬき
志麻

すると、ステージにせり上がって登場した、うらたぬき、志麻、となりの坂田。(以下 坂田)、センラ。円形ステージの周りを花火が勢いよく彩る中、幕開けを飾ったのは『$HUFFLE』のオープニングナンバーでもある「ポーカーフェイク」だ。『$HUFFLE』のジャケットと同じ、それぞれのイメージカラーを配したスーツ姿でターンをしたり、うらたぬきと坂田が、志麻とセンラが背中合わせに歌ったり。うらたぬきの<この勝負、賭けますか?>からの<show time!>でステージにカードが派手に舞い、ダンサーと一緒に4人も華麗にダンス。まさに、<史上最強の4枚組>ではないか。
となりの坂田。
センラ
順繰りと艶っぽい歌をつないでいく「ポワゾンKISS」に続き、「フィクサー」では4人それぞれがステージから四方へと伸びるランウェイへ。ステージに戻ってくると、志麻が“沈め” “落とせ”と書いたスケッチブックをフロアに向け、大きくコールするcrew(浦島坂田船ファンの呼称)に「幕張やるな!」と笑顔。浦島坂田船のライブでは定番のキラーチューン「Peacock Epoch」では「俺にするよな」、「俺にしとき」、「僕にしてよ」、「俺にしろ!」とそれぞれの囁きでフロアを悩殺。うらたぬきと志麻、坂田とセンラによる密着度の高い絡みにも大歓声が上がる。
志麻、センラ
バンドメンバーの肩に手を回したりもしつつ、「CRAZY BUNNY!!」をロックな巻き舌で歌った志麻。「決戦前夜」で、息を合わせてジャンプしたり煽ったりした志麻とセンラ。「Freja」で色気あるダンス、美しいファルセットと魅せたセンラ。「未完成ユートピア」で、ダンサーと共にステッキを使ったパフォーマンスを繰り広げた坂田。「Trip-Trap, Love Trap!!」で、お互いをバックハグしたうらたぬきと坂田。「No.1 Girl」で、「こっちへおいで」「愛してるぜ」「よくできました」とキラーワードを連発したうらたぬき。『$HUFFLE』に収録のソロ曲&コラボ曲もまた、音源に増して鮮やかな色彩を放つ。
中盤のVTR『真夏のババ抜き対決』では、惜しくも敗北となった坂田と志麻は罰ゲームのコスプレをする羽目に。坂田のセーラームーンとナース、志麻のやたらリアルなピカチュウ、チアリーダーならぬ志麻リーダーとなった姿はおもしろい&かわいすぎる。
うらたぬき、となりの坂田。
志麻、となりの坂田。
浦島坂田船
パンキッシュな衣装にサングラスを合わせ、ファイヤーボールが噴き上がる中で「暴れろ!」「歌え!」と扇動しながら、荒ぶる歌い方でもcrewを昂らせたのは「Game Changer」。「Beetle Battle」での腰つき、うらたぬきとセンラ、志麻と坂田の濃密な絡みは、とんでもなく挑発的だ。かと思うと、テレビアニメ『イナズマイレブン オリオンの刻印』のエンディグテーマでもある新曲「明日へのBye Bye」では、円形ステージの四方に散らばった4人がマイクスタンドを使ったアイドルオーラ全開のパフォーマンスを披露。「ARK」「Fortune!!」では4台のトロッコにそれぞれ乗り込み客席通路を通って奥まで向かったり、「シンプルLOVE」ではかわいい振付で沸かせたり。スペシャルメドレーには「Starry Cruise」から「Shouter」まで懐かしい曲が並んだが、いつものことながら、目まぐるしくあの手この手でcrewを楽しませてくれるのが浦島坂田船である。
うらたぬき
志麻
10月よりテレビ放送中の浦島坂田船オリジナルショートアニメ『浦島坂田船の日常』オープニングテーマ「カレンダーリマインダー」では、うらたぬきと志麻が、坂田とセンラが背中合わせになったり肩を組んだりして歌えば、crewは全力でコール&クラップ。「合戦」「花吹雪」ではメンバーがクレーンに乗り込み、「恋色花火」では4人が四方のランウェイを躍動して、一体感は高まるばかり。
「最初は200人キャパの会場から始まり、こんなにたくさんの人に集まってもらえるようになって……僕たち4人は本当にうれしいです。みんなに支えられているから、活動できています。今、僕たちは6年目。この先もどんどん進んでいきたいし、みんなを楽しませられるようなグループになっていきます!」
メンバーを代表して、そう決意表明したうらたぬき。その上で、4人が気持ちを込めて歌った「ROULETTE」では、志麻の目に光るものが。<一度きりの人生>で<自分だけのルーレット>をまわし続ける彼らの歌声は、どうしたって心を動かす。
となりの坂田。
センラ
アンコールは、メンバーコールが巻き起こる中、再びトロッコに乗って客席通路を進みながら歌った「わいふぁい暴想ボーイ」からスタート。お祭り騒ぎな「アワ・ダンサー」のあとは、メンバーがそれぞれに想いを語った。
センラ「こんなに幸せでいいのかと思うくらい楽しいツアーでした!」
坂田「明日死んでも後悔ないくらいです!」
志麻「20公演の隠れミッションは“絶対泣かない”だったのに、最後の最後に泣いてゲームオーバーしちゃいました(笑)。でも、それほど感動しました」
うらたぬき「実は今日、母親が来てくれていて。小さいころ、人前に出るのが苦手だった僕が、こんなに堂々と歌って、こんなにたくさんの人に支えてもらえるようになりました。普段は言わないけど……ありがとうございます(笑)。いつも悪口言っているけど、大好きだからな!」
そして、最後に届けてくれたのは、彼らが大事にしている「SAILING!!!!!」。<最初で最後の最高なメンバー>による刺激的で挑戦的な船旅はいつだって胸を高鳴らせてくれるわけで、笑顔の輪はこれからますます広がっていくだろう。

文=杉江優花 撮影=小松陽祐(ODD JOB)、堀卓朗(ELENORE)
※「Shouter」の「o」はウムラウト記号が正式表記
浦島坂田船

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