市川森一の名作ドラマ「君にささげる
歌」が舞台に蘇る~『君にささげる歌
2019』

1987年にテレビ放映された作・市川森一の単発ドラマ「君にささげる歌」(MBS 毎日放送 東芝日曜劇場)が舞台作品として蘇る。11月1日(金)から5日(火)まで下北沢・駅前劇場で上演される、吉川威史presents『君にささげる歌 2019』である。脚本をブラジリィー・アン・山田が手がけ、この公演を企画した吉川威史が自ら演出を手掛ける。出演は、浅野雅博(文学座) 熊坂理恵子 吉田芽吹 伊藤俊輔(ONEOR8) 山口森広(ONEOR8)佐藤貴史 森田学。
演出の吉川は、キャスティング吉川事務所の代表として、北野映画をはじめ多くの映画やCMのキャスティングに携わってきた。2012年に最初の企画『素晴らしい一日 』(駅前劇場)を企画者として立ち上げ、2017年には満を持して『素晴らしい一日 2017』(駅前劇場)の演出も担当した。そして、今回は市川森一による、良質で切ない青春回顧ドラマを、現代版の舞台作品として蘇生させる。以下、吉川のコメント。
私のビデオラックには、古びたVHSのビデオテープがあった。
タイトルは「東芝日曜劇場・君にささげる歌」という古い番組だ。
主演、寺尾聰とデビューしたばかりの有森也実。
当時、映画監督を夢見ていた私は、この物語にすっかりはまってしまった。
夢を失ったサラリーマン、消えてしまった恋人を待つ女。
誰もが持っている、忘れられない過去。忘れてしまいたい記憶。
棄てた女と、待ち続ける女。そんな昭和な記憶が……。
また、有森也実からも次のコメントが届いた。
希望の中身には、何かに包まれている寂しさや、切なさがある。
「君にささげる歌」は、私にとってのその何かなのだと思います。
思い出の詰まった、大好きな作品と、32年の年月を経て、舞台となって再会できるなんて……。
繋がっていく嬉しさに空を見上げずにはおれません。公演、楽しみにしています。
有森也実
また、宣伝用の告知用動画・第一弾&第二弾がアップされたので紹介する。
【動画】君にささげる歌WEB宣伝映像第1話

【動画】君にささげる歌WEB宣伝映像第2話

原作ドラマでは、荒木一郎「君に捧げるほろ苦いブルース」とドラマがリンクし、夢かなわず中年になった男が若い女と偶然出会い、かつてボタンの掛け違いから見捨てた女の姿を思い出す……という物語だった。これがどのように現代の演劇としてリメイクされるのか、ぜひ本番で確かめて欲しい。

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