ギャンパレ&磯村勇斗がW主演した、
ミュージカル『プレイハウス』がTV放
送 作・演出の根本宗子と磯村のイン
タビューが到着

2019年8月・9月に東京芸術劇場 プレイハウスにて上演された、新作ミュージカル『プレイハウス』。 本作はアイドルグループGANG PARADE(通称ギャンパレ)と、若手俳優・磯村勇斗が主演を務め、気鋭の劇作家であり、演出家、作詞家、脚本家、女優としても活躍する根本宗子が初のミュージカルに挑んだ意欲作。この度、本ミュージカルがWOWOWにて11月30日(土)に放送される。それを記念して、作・演出の根本と主演の磯村にそれぞれインタビューが実施された。
根本宗子 インタビュー
根本宗子
ーー今回の設定に行き着いたのは?
行き着いたというほど、あまり私の中で経緯が無くて。自分の中で、私は設定がすごく大事な作家ではなくて、あの女の子達の会話を書くにあたって、女の子がたくさんいる中で一人一人のキャラが書きやすくて、なおかつ、GANG PARADEの普段の感じを入れられるという場所がやっぱり楽屋で。楽屋にいる時って、皆普段ペチャクチャ喋っているので、それに近い状況は何がいいかなということで、バックヤードものにしようっていうのはありました。その中でGANG PARADEの持っているカラーと、全員で風俗嬢の役をやるというのが、なかなか普通だと出来ないのですが、GANG PARADEはそれを快く引き受けてくれるグループだったので、それが最初のきっかけですかね。
ーーGANG PARADEの印象から役に反映しているものは?
とてもあります。全員と一緒にご飯を食べて、結構な時間話を聞いたんですけど、すごくたくさん自分のことを喋ってくれて。もちろん言いたくないことは言わなくていいし、人に言える範囲の話で最近あった嫌な話とか、どういう家で育ったとか、そういう話を聞かせて欲しいみたいなことを言ったら、皆色々教えてくれて、メモが追いつかないぐらいの量が来ました。そのなかで、そのままエピソードを書くということじゃなく、普段のあてがきの仕方も、その人が持ってる、その人が経験してきた感覚と近い何かを私が書いて、その時の気持ちに近い感情で演じてくれ、みたいな形で。今回は10人が初めてお芝居をするという結構チャレンジングな企画だったので、その時話してくれたエピソードの気持ちでちょっとここやってみて、みたいことを稽古で言いやすいように(台本を)書いていったという感じですかね。
根本宗子
ーー磯村さんの魅力、そして磯村さんが演じる聖夜の魅力は?
磯村さん自身はすごくお芝居に対して真摯な方で、一見ラブコメみたいな、ちょっとコメディぽい舞台ですけど、シーンにポイントポイントで聖夜が出てくるので、ずっと出ているというよりは、そのポイントポイントでしっかり聖夜の情報をお客さんに出していくのはどうしたらいいかみたいなことを稽古終わりに話したりして下さる方だったので、一緒に作るのはすごく楽しかったです。今とっても勢いがある俳優さんじゃないですか。やっぱり瞬発力がものすごいですよね。ここを変えて欲しいとか、こういう印象をお客さんに持たせたいシーンだ、みたいなことを言った時に、今までやってきたものを、割とパンって捨ててくれるというか。「じゃあこれでどうだ?」みたいに瞬時に変えていってくれる俳優さんだったので、稽古がタイトだったんですけど、磯村さんだから上手くいったなというのがあります。
ーー常に新しい事をやりたいという気持ちはどこから?
私、あまり賞が欲しいとかいう欲が無い人間なんですけど、評価される演劇、受賞する演劇となると、ちょっと普通の人からすると難しいような、硬派なものが貰う印象が強くなってきている気がしていて。そうではないのもあるかもしれないですけど、その中で、そもそも演劇は何でもやっていいはずで、別にセリフがないものを演劇と呼んでもいいので、「何でもやっていいはずだったじゃん」みたいなことを皆と確認するために、新しいことやっているというような気持ちが近年強いです。今回、こういう演目をやって、これも演劇だし、何でもやっていいはずですよっていうのを自分の中で忘れないように、新しいことをやってるというのが強いのかなと。それと演劇を観たことない人を劇場に呼びたいという気持ちが一番強いからかもしれないですね。演劇やっている人が見れば面白いけど、普通の人が観たら、何だろうなと思っちゃうみたいなものもやっぱりあるので、そうじゃないところでお客さんとの架け橋になれたらいいなと思い、作っているものも多いですね。
根本宗子
ーーこの作品をキーワードで表すと?
やっぱり、ミュージカルではないですけど、私なりのミュージカル。私とGANG PARADEがやるとこうなったというものですけど、演劇とライブの間ですかね。私はこういうものを観たことがないので、そこを楽しんでもらえたら嬉しいし、こんなのありなんだなと思って欲しい感じですね。

磯村勇斗 インタビュー
磯村勇斗
ーー最初に舞台のお話を聞いたときはどのように思いましたか?
率直に嬉しかったのですが、どういうミュージカルになるのか全く予想が出来なかったので、そういった意味でも、自分がこの作品に参加することでどうなっていくのかなという不安もあったり、また根本さんとご一緒させていただけるっていう楽しみもあったり、いろいろな、複雑な心境でしたね。
ーー稽古場はどのような感じでしたか?
GANG PARADEさん達は今回初めてのお芝居ということで、真っ直ぐに食らいついていて、初めてで分からないながらにも、一生懸命やっている姿をずっと稽古場で見ていました。僕も芝居はやってきたけれども、もう一度新たな気持ちでしっかりお芝居に向き合っていかなきゃなと思うようにもなりました。あとは周りの個性的な俳優陣達と日々稽古していくと、アイデアがたくさん生まれてくるんですよね。ブルーさんだったり猫背さんだったり、やっていくごとに、面白いことをやってみたいという挑戦が毎日見られたので、非常に笑いある楽しい稽古だったんじゃないかなと思いますね。
磯村勇斗
ーー役作りで工夫された点は?
ホストのナンバーワンの人達の一日密着みたいな映像を見たり、実際に歌舞伎町の人気有名店のトップダンディーさんにお邪魔して、ナンバーワンの方にお会いしたりしました。ホストの接客や、普段どういう風に生活しているかとか、女性の前と仲間たちの前、一人でいる時の素顔、どう自分の中で切り替えているのかみたいな話も出来たので、自分の演じる聖夜という役の役作りに非常に活きたかなって思っていますね。実際に会って感じることが出来て、それが今回の舞台でも影響してるんじゃないかなと思っています。
ーー歌唱シーンに関しては、どのように挑みましたか?
初めてミュージカルに挑戦させて頂いて、人前で歌って踊るというのも、今回初だったので、本当に出来るのかなという不安しかなかったですね。「Wake up Beat!」の少しのパートですけど。でも挑戦させて頂けたことは良かったなと思います。やってるか、 やってないかでは、今後の自分の俳優の道がまたちょっと変わったと思うので、今回、少しでしたが挑戦できたことは有難いなと思っています。それが良いか悪いかは見て下さったお客さんが判断すればいいのですが、お客さんに観てもらう、届けるというところまでは自分では努力したつもりなので、あとはもうお客さんの判断に任せている感じですかね。今回はミュージカルっていうミュージカルではないので、感覚はミュージカルの感覚ではないですけど、新しいジャンルだったかなと思います。
磯村勇斗
ーーこの作品のどんなところを楽しんで貰いたいですか?
今回は根本さんが作り出した新しいジャンルのミュージカル。ライブでもなくミュージカルでもない新感覚のミュージカルになっているので、お芝居ももちろんですけれども、 GANG PARADEさんの楽曲も楽しめる爽快なエンターテインメントになっています。舞台上では一緒に歌ったりコールとか出来ないですが、WOWOWをご覧の皆さんは声に出すことは出来るので、一緒に何か口ずさんだり盛り上がって見ていただきたいなと思いますね。とにかく楽しんで観て頂きたいです。

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