中孝介 久々の新作に伴うワンマンラ
イブ『愛者~Kanasha~』を前に現在
の心持ちを語る

中孝介が最新アルバム『愛者~Kanasha~』を携え、東京と大阪でワンマンライブ『中孝介 コンサート2019 愛者~Kanasha~』を開催する。このコンサートを前に改めて、新作を完成させたことで感じること、そして音楽活動における近年の心持ちを、中孝介をデビュー前から支える元EPICレコード代表であり現ZEPPライブの青木聡氏が訊いた。
――久しぶりのニューアルバムを引っ提げてのコンサートとなりますね。
そうですね。8曲入りのミニアルバムとなりましたが、曲数が少ない分、自分でもより思い入れの強い楽曲がギュッと詰まった作品となったような気がします。今回は曲選びから、かなり入り込んで制作しました。
――これまでとは違う点もあったのでしょうか?
僕の今までの曲は、バラードでしっとりしたものが多かったので、意識的にライブの中で楽しくなれたり、盛り上がれたりするような曲は欲しいなと思っていて。「海が導く夢」のような曲に出会えたのが良かったです。コンサートでも、新しい中孝介の魅力を届けられたらいいなあと思います。
――タイトルの「愛者」は「かなしゃ」と読むんですよね?
奄美では、“愛する”とか“愛着をもつ”といった意味で“かなしい”という言葉を使うんですが、これって日本の中世の古語と同じ使い方で、奄美ってこういう日本の古い言葉づかいや雰囲気が残っているんですよね。そんなタイトルに象徴されるような、愛する者への気持ちを込めたアルバムに仕上がったと思います。
――他にも、アルバムのおすすめポイントはありますか?
中森明菜さんの「難破船」のカバーは、ぜひ聴いていただきたいですね。中森さんの歌ももちろん個人的にも好きなんですが、中孝介にしかできない表現を確立できたような気がしています。CD制作するときは、たいてい録音の時に初めて歌ってレコーディングし、ライブで歌を成長させていくような感じがするんですが、このカバーはほぼ一年コンサートツアーで歌い続けたあとにレコーディングしたので、自分でも成熟した形でレコーディングできたように感じています。

――今回のコンサートはどんな編成になるのでしょうか?
黒木千波留さんのピアノと伊藤ハルトシ君のギター&チェロです。
――中さんにとってはおなじみのメンバーで、おなじみの編成ですね。
そうです。バンドでやるのも楽しいのですが、この極限まで絞り込んだ編成でのアコースティックなサウンドは、僕にはすごく合ったスタイルだと思っています。歌や気持ちが無理なくストレートに伝わるように感じています。
――少しアルバムから離れますが、今年も中国でツアーされて来たんですよね。
はい。8月上旬に三都市で。厦門と西安と寧波。西安と寧波は2年前のツアーでも行きましたが、厦門は初めてでした。
――これまでと何か違うトライはあったのでしょうか?
いつも中国で人気のある日本の歌をカバーしたりしていますが、今回は初めて沖縄に関係した2曲、THE BOOM宮沢和史さんの「島唄」と夏川りみさんで知られる「涙そうそう」にトライしてみました。自分自身も大好きな曲ですが、良い曲は国境を軽々と越えて行くんだなあと改めて感じました。宮沢さんにも何度かお会いしたんですが、次のアルバムにはぜひ曲を書き下ろしてもらえたらいいなあと思っています。
――日本のコンサートでもこの2曲は歌われる予定ですか?
まだ決めたわけではありませんが、自分にとても合っている曲だと中国でも感じましたから、日本の皆さんに聴いてもらっても良いのかもしれませんね。
――中さんと言えばこの曲と言ってもいい、「花」や「サンサーラ」も期待していても良いですよね?
もちろん歌いたいと思っていますよ。どちらも、奇跡的な出会いから生まれて、皆さんに親しんで頂いている曲なので。長年歌い続けてきた歌なので、今年は少しこれまでになかったようなお聞かせの仕方ができないかと悩んでいます。いつも通りの感じになってたら、それはそれでお許し下さい。

――日本橋三井ホールは初めてなんですよね?
初めてですね。ただ、日本橋の三越で、シマ唄をやっているときに歌ったことがあって、自分の東京での原点に帰って歌うような気がしていますね。
――岸和田も初めてですよね。
初めてですね。ダンジリで有名な町ですが、大阪の中でも特に荒々しい伝統的な祭がある街だと聞いたので、僕の歌で奄美の少しのんびりした空気を届けてみたいと思っております。
――最近初めてマレーシアに行って、『ジャパンエキスポ』に参加されたと聞きましたが。
そうなんです。色んな民族の方がいて、今まで行ったアジアの都市の中でももっとも多種多様な人がいた気がします。昨年行ったシンガポールは距離も近いので、似ているところも多いとは思いましたが。あらためていろんな人が日本のカルチャーに注目してくれていて、僕のことも待ってくれている人がいるのは嬉しいことだと感じました。マレーシアや中国のみならず、日本でもこうしてコンサートができて、僕の歌を聴きに来てくれる人がいてくれるというのが、何ものにも代えがたい喜びですね。
取材・文=青木聡

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