舞台『FORTUNE』いよいよ初日! 座
長・森田剛に吉岡里帆が「かっこいい
座長」とリスペクト、森田邸での新年
会の話も

舞台『FORTUNE(フォーチュン)』が、2020年1月13日(月・祝)から開幕する。初日前日となる12日、東京・東京芸術劇場プレイハウスにて芝居の一部が公開された。
本作は、英国を代表する劇作家サイモン・スティーヴンスが手掛けた世界初上演となる作品。悪魔に魂を売った男の顛末を描いた「ファウスト」を下地に、現代のロンドン映画界を舞台に、リアルに迫ってくるストーリーが誕生した。主人公のフォーチュン役はV6の森田剛が務め、共演に吉岡里帆、田畑智子、根岸季衣、鶴見辰吾ら、魅力的なキャストが勢ぞろいしている。

この日公開された場面は2幕の約36分。作品を書きあげたリチャード(前原滉)にこの作品をロサンゼルスに持っていこうと持ち掛けるフォーチュン。一方刑事たち(市川しんぺー、平田敦子)はマギーの夫デイビットの死が原因不明のまま、調査を終了するとマギーに伝える。フォーチュンは自分と“契約”したルーシーにデイビットの事故死の原因を自らが描いた結果になるように依頼する。その後、ロサンゼルスに渡ったフォーチュン、マギー、リチャードは、現地スタッフに作品を売り込むが、マギーを馬鹿にされたフォーチュンは相手の一人をヤギにしてしまう……という場面が披露された。
フォーチュン役の森田は、一見饒舌だがすっと無言になった瞬間、その瞳の奥に闇を感じさせる。そんなフォーチュンと“契約”を結ぶルーシー役の田畑は秘書に姿を変え、付かず離れずフォーチュンの周りで怪しく魅惑的に動き回る。二人とは対照的に吉岡が演じるマギーは前向きで明るさに溢れる女性を演じ、この作品において一筋の太陽の光のような存在を示していた。
その他のキャストたちは、本役以外でも様々な姿で登場し、ほんの少しの場面転換で衣裳を変えてまた違う役で登場するという、目にもとまらぬ早業で物語を動かしていた。

森田剛
舞台公開の後に行われた囲み会見では、初日を目前にした森田が「いよいよ始まるな。ドキドキしています。久しぶりにこの緊張感を味わいました。皆といろいろ話し合いながら、いろいろ“変化”が多い舞台なので、やっとここにたどり着きました。ここから始まるんだな、とソワソワしています」と率直な心境を口にする。また、“変化”が多いという点については「(演出家の)ショーン・ホームズが諦めないんです。諦めが悪いというか、日々進化を求める人で」と苦笑い。「それだけエネルギーのある人なんです」と最後には敬意を表していた。森田は本作について「希望に溢れているんです。もちろん刺激的な、怖い部分もあるんですが、でも諦めないという大きなテーマを感じてほしいです」と語った。
吉岡里帆
吉岡は「本当に変化が多く毎日新しいアイディアと新しい発見があり、本番でそれがどのような風にお客様に伝わるのかが楽しみです」と述べる。吉岡の印象について森田が「見た目と違って芯があって、男っぽい。すごく強い女性」と評価すると、フォーチュンの父ショーン役の鶴見も「吉岡さん演じるマギーがフォーチュンに引導を渡す場面があるんですが、ああ、吉岡さんってこんな風に男性をふるのかな、という気がして」。その言葉にキャストたちが一斉に笑い出していた。
「恥ずかしいです」と自分への評価に反応した吉岡は、森田の印象について「どんな時もとてもおおらかな心で受け止めてくれる人。自分も初めてのことばかりですが、きっとどんなアプローチをしても受け止めてくれるんじゃないかって。かっこいい座長だな」というと隣で「クフッ」と小さく森田が笑っていた。
かっこいい座長・森田の話から座組みのメンバーで開催した新年会の話に。吉岡が「(森田さんの)ご自宅でいろいろな料理をいただきました」と口にする。森田のプライベートが垣間見える発言に、ややざわつく会見場。「もちろん、奥様(宮沢りえ)もいらっしゃるんですよね?」とリポーターに聞かれた森田は「ええ」と一言呟き、笑顔を見せていた。
根岸季衣
フォーチュンの母親を演じる根岸は「先ほどご覧になったように全員が着替えているか、ステージに出ているかのどっちか、という芝居です。もちろん森田さんはいちばんでずっぱりで大変ですが、誰も休ませない芝居なんです」と困りながらも笑顔を見せていた。また、“息子”森田については「すごく愛おしいです。心がどんどん動きますね。そして役者としては本当によくめげないなあと。すごい台詞量ですし」と感心しきっていた。
田畑は「舞台稽古をやってやっと全貌が見えたという感じ。不安もいっぱいありますが、とりあえず楽しもうと」とコメント。自身が着用しているルーシーの衣裳の露出に話が及ぶと「こんなもんじゃないです。まだまだたくさんあります。1幕が結構激しいですよ(笑)。でもこんな格好をするのは初めてなんです」と照れ笑い。
鶴見辰吾
「お客様がどんな反応をするのかが楽しみです」と語る鶴見は森田について「日に日に熟しているな、いいキャラクターになっているなと。我々は100人分の働きを見せようとしていますが、森田くんは1000人分演じていますね」とリスペクトし、照れる森田に「今日は褒める日だから!」と突っ込み、さらに照れさせていた。
皆に褒められて思わずはにかむ森田さん
最後に森田が「世界初上演。刺激的な舞台なのでぜひ皆さん劇場にお越しください」とアピールして会見を締めた。
取材・文・撮影=こむらさき

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