『ヒーリングっどプリキュア』『映画
プリキュアミラクルリーブ みんなと
の不思議な1日』合同記者会見レポー

2004年の『ふたりはプリキュア』から始まり、今年でシリーズ17年目に突入する『プリキュア』シリーズ。2月2日からは「生きること」をテーマに新たな物語を描く『ヒーリングっどプリキュア』がスタートし、さらに3月20日から『HUGっと!プリキュア』『スター☆トゥインクルプリキュア』と共演する『映画プリキュアミラクルリーブ みんなとの不思議な1日』もロードショー公開されるが、こちらは何とタイムサスペンスストーリー?
気になる様々な情報が発表された合同記者会見が1月28日(火)に行われたので、その内容を動画と写真も交えてレポートする。

『ヒーリングっどプリキュア』『映画プリキュアミラクルリーブ みんなとの不思議な1日』合同記者会見ダイジェスト

「地球さん、今日はおかげんいかがですか?」今年のプリキュアは「癒し」がテーマの優しく暖かな物語
東京国際フォーラムで開催された『プリキュア』シリーズ新作記者会見。まずは2月2日から放映スタートする『ヒーリングっどプリキュア』のプロデューサーを務めるABCアニメーション・安井一成氏がヒーリングということで白衣をまとい、プリキュアと共に物語の重要な役割を務めるヒーリングアニマルのラテのぬいぐるみを携え登場。
写真:斉藤直樹
シリーズ17年目の目標として「子ども達に見せたいアニメナンバー1」になることを掲げ、「地球のお医者さん」というモチーフで様々な命が生きるこの地球を舞台に「生きる」という根源的なテーマに真っ直ぐに向き合う作品を目指したのが、今シリーズとのこと。
体が弱く静養していた時期もあり、今を大切にしてワクワクしながら生きている少女・花寺のどかが、仲間と共に地球をお手当てしながら大切な物を守る為に困難に立ち向かう姿が描かれる今作。注目ポイントは少女達のパートナーとなる「ヒーリングアニマル」の存在。絆を育んで両方の心が通じ合わないとプリキュアに変身できないという新たな要素も加わり、強さ、弱さ、思いやり、絆、そんな大切なものを描きながら「生きてるって素晴らしい」というメッセージを子ども達に伝えたいとのことだ。
続いて新しいプリキュア着ぐるみと共に、新たなプリキュアを演じる悠木碧、依田菜津、河野ひよりら声優陣が登場。
写真:斉藤直樹
「重なる二つの花! キュアグレース!!」
「交わる二つの流れ! キュアフォンティーヌ!!」
「溶け合う二つの光! キュアスパークル!!」
プリキュア達がポーズを決めるのに合わせて、生アフレコで力強い名乗りの口上を初公開。そしてプリキュアを演じることが決まったときの気持ちをそれぞれ語った。
花寺のどか/キュアグレース 悠木碧
写真:斉藤直樹
「私みたいなのがプリキュアで本当に良いんだろうかという気持ちがすごいありました。これまで「プリキュアになるための生き方」をしてこなかったので、すごくドキドキしながらオーディションを受けたんです。憧れのプリキュアじゃないですか、私だってちゃんと変身して世界を救ってみたい!って思っていたので、グレースちゃんに運命的に選んでいただけたことは本当に嬉しかったです。今回のプリキュアがヒーリングアニマルの協力があって変身できるのと同様に、自分もこうしてキャリアを積むにあたって、絶対一人ではここには立てなかったと思うんですよね。自分にとってのヒーリングアニマルがたくさんいるなとジンときて、両親やマネージャーさんやみんなの望みを叶えられたような気がしてとても嬉しかったです」
沢泉ちゆ/キュアフォンティーヌ 依田菜津
写真:斉藤直樹
「前二作に参加させていただいて、熱量のある現場やキラキラしたプリキュアのみなさんを見てとても憧れていたので、本当にプリキュアになりたかったです。でも、まさかなれるとは思っていなかったので、合格をいただいたときは嬉しくて涙が止まりませんでした。ちゆちゃんは「大丈夫よ、私に任せて」と言えるようなとても心強いキャラクターなので、ちゆちゃんに引っ張り上げてもらうような気持ちでいつも演じています。精一杯一年間務めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします」
平光ひなた/キュアスパークル 河野ひより
写真:斉藤直樹
「私は小学校に上がる前に『ふたりはプリキュア』を見てシリーズに触れさせていただいたんですけれども、物心が付いた時から私にとってプリキュアは憧れの女の子でした。カッコよくて可愛くてみんなの力になれる存在というのはシリーズを重ねてもずっと変わらなかくて。声優という仕事に付くにあたって「プリキュアになりたい」というのが一つの目標だったんです。だからオーディションを受けられただけでも嬉しくて、ひなたちゃんも自分に似たところが多くて楽しかったのに、まさかこうして役に選んでもらえて、みなさんのもとにお届けできるなんて信じられない気持ちでいっぱいでした」
続いては今シーズンへの想いと意気込みを語る。
悠木碧
写真:斉藤直樹
「子どもに見せたいアニメナンバー1になるということなんですが、もし私にいつか子どもができたら見てほしいなと思うような暖かいお話ばかりなんですよね。夢と希望もいっぱいもらうんだけど、同時に優しさがあふれてくるというか。3人ともそれぞれの優しさとそこから生まれる強さを持っている子達なので、それをグッと噛みしめながら、私達もそういう人であれますようにと思って、そう言いつつも固くならず和気あいあいと作っています。私達が仲良く一年楽しく幸せに作ることは絶対子ども達に届くので、そういう風に取り組めたらなと思っています」
依田奈津
写真:斉藤直樹
「今作はとても優しくて、心暖まる作品になっています。物語としてもとても丁寧に紡がれているので、私達も丁寧にお芝居するよう心がけています。プリキュアのみんなはとてもカッコイイんですけど、すごく身近に感じられるような子達ばかりなので、見てくれる人達もより身近に感じて楽しんでもらえたらと思います」
河野ひより
写真:斉藤直樹
「自分が小さい頃に憧れで見ていた分、子ども達にどんな風に届くかというのを思いながら、一話一話大切にひなたとしての明るさ・優しさをみなさんにお届けしたいなと思っています。やる気、気合い。元気いっぱいという感じです!」
プリキュアといえば迫力のバトルシーンが見所だが、テーマが「ヒーリング」な今作でもその点は健在とのこと。第一話からアクション満載で、声優陣によれば「グレースはおだやかだけど熱血」「フォンティーヌは大人しいペギタンと快活なちゆが醸し出すギャップが面白い」「スパークルはとにかく先陣を切って飛ばしていくタイプ」とヒーリングアニマル達とプリキュアの性格によって、アクションのカラーも異なるとのことなので、放送開始後はそういった点にも注目とのことだ。
「繰り返される1日」に閉じ込められたプリキュア達は「明日」へ脱出できるのか? 春の映画は13人のプリキュアによるタイムサスペンス!
何気ない春の1日、ちゆやひなたとお花見の約束をしていたのどかは、ヒーリングアニマルのラテやラビリンと共に待ち合わせの場所へと急ぐ。その途中でキャンプに出かける『スター☆トゥインクルプリキュア』の星奈ひかるや、温泉に行く途中でみんなとはぐれてしまった『HUGっと!プリキュア』の野乃はなを助けたりして、ようやく待ち合わせ場所のひなたの家に着いたのどかだったが、そこに謎の敵・リフレインに追われる精霊ミラクルンが現れる。
ミラクルンを助けようと変身したのどか達だったが、手下の強力なモンスターも現れ大苦戦。そこに『スター☆トゥインクルプリキュア』『HUGっと!プリキュア』の面々も駆けつけて何とかピンチを脱したかと思われたが、何と時間が巻き戻されて再び「今日」が始まってしまう。1日が繰り返されていることに気付いているのはのどか達3人のみ。はたしてミラクルンを助けて「明日」へと脱出できるのか?
写真:斉藤直樹
前2シリーズとの共演で描かれる今回の『映画プリキュアミラクルリーブ みんなとの不思議な1日』について、プロデューサーを務める東映アニメーション・内藤圭祐氏は「子ども達が見るだけでなく参加・体感できるアトラクションのような映画を目指した」とのこと。映画恒例のミラクルライトも使い処・振り処にこだわると同時に、本編中にも精霊ミラクルンが生み出すライトとして登場するなど、ライト自体にキャラクター性を持たせたとのこと。
そしてどんな状況でも変わらないプリキュアの美しさ・強さ・真っ直ぐさ、そしてゲストキャラの豪華さ・パワフルさを描き込み、見た人にとってその日が特別な一日になるような映画にしたいと意気込みを語った。
写真:斉藤直樹
また、記者会見のMCを務めるABC・ヒロド歩美アナウンサーも本人役で登場することが発表された。

写真:斉藤直樹
続いてステージには、今回の映画に登場する13人のプリキュアが着ぐるみで登場。エンディングテーマに乗せてプリキュアシリーズ名物でもある見事なダンスを披露すると、突然ステージが暗転。
写真:斉藤直樹
そしてステージ中央の巨大な時計の針が暴走すると、そこから今回の映画での敵役・リフレインを演じるベテラン声優・平田広明と、物語の鍵を握る精霊ミラクルンを演じる人気子役・稲垣来泉が登場。
写真:斉藤直樹
ミラクルンをイメージした特製衣装をまとって「すごくカワイイです!」と喜ぶ稲垣の姿に会場が和むなか、『ヒーリングっどプリキュア』のキャスト陣と映画の監督を務める深澤敏則氏も登場し、映画にまつわるトークがスタート。

写真:斉藤直樹
・プリキュア初参加の感想は?
平田広明
「お話いただいた時はビックリしました。光栄だったんですけど「オジキュアに変身?」と最初は思って、敵役で一安心したけどあまりにカッコよくて「俺には無理なんじゃないのか」と緊張しました」
稲垣来泉
「プリキュアがずっと好きだったので夢みたいです!」
写真:斉藤直樹
稲垣来泉の可愛いリアクションにテンションが上がる悠木碧らは平田広明との共演についての感想を語った。

写真:斉藤直樹
悠木碧
「平田さんがラスボスって勝てるわけないじゃんと思いました(笑) お芝居がすごく好きだったので、緊張したのと同時に役者として光栄でした。悪役の受けの演技が上手いとプリキュアがすごく強く見えるので、本当にありがたかったです」
依田奈津
「とっても賑やかに収録させていただいたんですけど、リフレインが本当に強すぎて私達が総出でかかっても最初は「こりゃ勝てないな」と思わされました」
河野ひより
「「めちゃくちゃ聞いた事のあるあの声で! でも勝たなきゃ!」と思いながら心して台本を読んだんですけど、やはり初見では勝てなかったなと」
映画では同じ一日を繰り返すなかでリフレインが何者なのかが見えてきて、プリキュア同士も絆を深めながら見えてくるものがあるなどといった見所があるとのこと。
写真:斉藤直樹
悠木碧
「平田さんが演じられたことで、最終的にはリフレインのこともすごく好きになっちゃいました」
平田広明
「ただの嫌な奴じゃない同情できる面もあって、多くのプリキュアを相手にするだけのことはあるいいキャラクターです」
深澤監督からは声優陣の演技に注目してほしいとのコメントが。
深澤敏則
「声優の皆さんがすごく乗っていただいて、最後はすごい一体感が生まれて、こちらが思い描いていた以上の芝居がきたのが嬉しかったですね。一度やり直していただいたシーンもあったんですけど、最初に出たものがすごく良かったんで以降は役者さんの気持ちで出してもらったモノをそのまま採用しました。すごくいい映画になると思います」
これから映画のアフレコに挑むという稲垣来泉は、その前に収録現場の見学に訪れていたとのことで感想を尋ねられると「声優さんがみんなすごく息がそろってて、声だけで表現しないといけないから、ビックリマークとかも声を出して表現していてすごいなと思いました」とコメント。そして平田からは意外な交流秘話も明かされる。
写真:斉藤直樹
平田広明
「お昼過ぎにスタジオに行ったら来泉ちゃんが外まで迎えに来てくれて「よろしくお願いします」って元気に挨拶してくれて、もう一発でやられましたね(笑)。あと「お手紙書いてきました」ってミラクルンとリフレインのイラスト付きの手紙もくれて、もう「この子を悪いプリキュアから俺が守る!」ってテンションあがりました」

写真:斉藤直樹

悠木碧
「ミラクルンを返して!(笑) 最後までみてもらうとすごくエモいので注目です」
深澤敏則
「見学の時にもミラクルンライトをふって応援してくれて、素敵なアフレコ現場になりました」
そんな稲垣へのエールを求められた平田と悠木からは、彼女への期待に満ちた暖かいコメントが。
平田広明
「僕なんかがエール送らなくても全然十分なんですよ。見学の時も真剣に見ているし、僕がダメだしされた時の「そんなの無理だよー」って口調まで真似するようになって。どんどん色々なことを吸収してたので、一緒にアフレコできたら本当に良かったんですけどね。元気でパワフルでかわいらしいミラクルンを演じられると思うので、がんばって下さい」
悠木碧
「来泉ちゃんの中にもうミラクルンが住んでいるから、そのままの気持ちで読んでもらえればとんでもないものになると思いますのでがんばってください! 私達も芝居があわさったところを見るのも楽しみにしています」
最後の質疑応答で先輩プリキュア達との共演について尋ねられた悠木は、
悠木碧
「同じプリキュアでもカラーはかなり違いましたね。『HUGっと!プリキュア』の皆さんは家族という感じでわしゃわしゃしてて優しくて、『スター☆トゥインクルプリキュア』はみんな超元気でキラキラしててアイドル性があって。逆に『ヒーリングっど プリキュア』は私のせいもあるのか若干オタクが多いです(笑)。さっそく三人でLINEグループを作ったんですけど、みんな気持ちを表現しやすい某作品のLINEスタンプを愛用していることが発覚したり。やっぱり同じ波長の人達は寄り合ってきちゃうもんなんだなと。収録では他の先輩プリキュアさんたちに色々勉強させてもらったので、私達の結束もより固まったと思います」
続いて平田にはクールな二枚目の悪役を演じた感想に付いての質問が。
平田広明
「絵を見て意識しすぎて「どっから声を出したらいいんだろう」と悩んで、最初は声を作りすぎてしまって。「そこまでしなくていいんで」と言われてだいぶ楽にはなりましたね。監督とは別作品でもつきあいがあったので、細かいことを言わなくてもどんなリフレインが欲しいかがシンパシーで伝わってきたのは感じましたね」
稲垣来泉は子どもならではのプリキュアの思い出について語った。
写真:斉藤直樹
稲垣来泉
「お姉ちゃんがいたので本当に小さい頃からプリキュアを見ていて、お布団のマットに「はーっ!」っていって戦ったりしてました(笑)。あとはじめて見に行った映画が『プリキュアオールスターズ NewStage3 永遠のともだち』で、ミラクルライトを振って応援したのを覚えています」
深澤監督には『プリキュア』初参加にあたり何を心がけたかについての質問が飛んだ。
深澤敏則
「プリキュアはもちろん小さい女の子向けの作品もはじめてだったので、自分に何が出来るだろうと考えたのですが、小さい女の子でも胸が熱くなって声援を送れるようなものなら作れるかと思って作らせていただきました」
悠木碧
「優しさのともなった強さが描かれてる映画だと思います。私達もミラクルンライト振りたいね」
会見の最後に、悠木碧から映画への意気込みが語られた。
悠木碧
「純粋に優しさのみをもっていたのどかが、この映画で強くならないと守れないものがでてくるんですよね。その強さを先輩プリキュア達から……キュアエールからは思いやる元気の応援を、スターちゃん達からは強くなるイマジネーションと未来を信じる心をもらって、彼女が優しさを強さに変えていくまでのストーリーが描かれています。どのプリキュアも本当にかっこいいし、平田さんのリフレインと来泉ちゃんのミラクルンのメチャクチャ胸熱な展開が待っているので、ぜひ劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです。がんばってつくりました! よろしくお願いします!」
写真:斉藤直樹

TVアニメ『ヒーリングっどプリキュア』は2月2日(日)放送開始、『映画プリキュアミラクルリーブ みんなとの不思議な1日』は3月20日(金)から全国ロードショー。

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