GARNiDELiA10周年を祝う、最大・最高
の幕開け!全国ツアー「star trail」
東京・ファーストライブレポ

2020年1月25日(土)、GARNiDELiA(ガルニデリア)結成10周年を祝う全国ツアー『GARNiDELiA 10th ANNIVERSARY stella cage tour 2020「star trail」』第1弾のライブが、東京・昭和女子大学 人見記念講堂にて開催された。2010年9月11日に結成され、TVアニメ『キルラキル』、『魔法科高校の劣等生』、『ガンダム Gのレコンギスタ』など様々な作品のテーマ楽曲をリリースしてきたGARNiDELiA。その集大成であると共に、新たな夢に向かう第一歩となる記念すべきステージの模様をレポートする。
メイリア「バケモンみたいなセトリ作ってきた」オープニング3曲から全身全霊!
ライブの1曲目は、TVアニメ『キルラキル』OP 「ambiguous」からスタート。イントロから観客席はオールスタンディングとなり、赤と青のペンライトが会場を埋め尽くす。メイリアの「行くぞ東京!」という掛け声に続き、高ぶる観客のテンション、鳴り響く手拍子。コンポーザー・tokuも、ショルダーキーボードを持ってステージの前に躍り出た。
続く2曲目「Burning Soul」、3曲目「True High」と、畳みかけるようにアップテンポな楽曲を披露。まるで助走することを知らないような、始まりからパワー全開のステージだ。
この日のメイリアの衣装は、ネイビーブルーのドレスで、左右アシンメトリーなデザイン。頭にも同じくネイビーブルーのリボンを付けている。「最初の3曲でわかったと思うんだけど、バケモンみたいなセトリ作ってきたから。こんなもんじゃないよ!」メイリアの言葉の通り、4曲目「Arrow of love」が披露されると、いっそう会場は白熱した。5曲目はTVアニメ『魔法科高校の劣等生』OP「grilletto」、6曲目の「Hands」、7曲目のTVアニメ『BEATLESS』OP「Error」ではダンサーが加わり、舞台は一層華やかさを増していった。

「極楽浄土」からダンスステージ開幕。メイリアも和の衣装で煌びやかに!
着物をアレンジした衣装替えした二人と、6人のダンサーでの「極楽浄土」「桃源恋歌」、「紅葉愛唄」、「Lamb.」、「PiNK CAT」と、ダンサブルなメドレーが続く。観客も煌びやかな舞台をただ眺めているだけではない。サビに合いの手が入るなど、会場が1つになってライブを盛り上げる。
13曲目にはWEBアニメ『銃娘』OPのアップテンポな楽曲「Hysteric Bullett」では、イントロに合わせての掛け声。14曲目、TVアニメ『アニメガタリズ』OPの「アイコトバ」が披露。「オシエテ(オシエテ)」「ツナガル(ツナガル)」と、メイリアと観客とのコールアンドレスポンスも再び起こった。

「私たちがぜんぶ背負って、夢叶えます!」メイリアが新たな決意を叫び、ライブはフィナーレへ
白いドレスのダンサー4人が手にランプを持ってステージ中央に集まると、舞台の背後には星屑のようなライトがきらきらと輝き、まるで数多光る星空のような景色を作っていた。メイリアの衣装は、ゴールドとブラックのゴージャスなドレスに。「ARiA」、TVアニメ『Fate/Apocrypha』EDの「Desir」、『ガンスリンガー ストラトス』EDの「MIRAI」と、歌で魅せる3曲を届ける。歌の途中ではミラーボールも回りだし、ステージはまばゆい銀河のような光に包み込む美しい光景だ。
「ARiA」を歌い始めて、10年。続くメイリアのMCではその感慨も語られた。「でも、こんなところで終わってるわけにはいかないの。日々戦ってるみんなが夢を諦めちゃわないように、私たちがぜんぶ背負って、絶対、夢叶えます。ついてきてください!」と、新たな決意も表明し、大きな歓声と拍手に会場は沸いた。
ライブは終盤。18曲目にTVアニメ『魔法少女特殊戦あすか』EDの「REBEL FLAG」では、ダンサー4人が大きな旗を持って登場してのフラッグダンス。続いて19曲目の「Real」 では、歌詞の「伝えたいなら手を挙げて」を叫ぶようにメイリアが歌い、それに応えて一斉にファンが手を高く挙げる。その後、「オオカミ少女」、映画『劇場版 魔法科高校の劣等生 星を呼ぶ少女』主題歌の「SPEED STAR」、TVアニメ『ガンダム Gのレコンギスタ』OPの「BLAZING」と、代表曲がノンストップで続いていく。最後の曲、「G.R.N.D.」では、「さあ、みんなの近くに行くよ!」と、なんと曲の途中でメイリアとtokuの2人がステージを降り、客席で歌を続けた。
本当に言葉通り、最後の1曲まで全身全霊。そしてそれに応えるファンも全身全霊だ。それでも、まだまだライブは終わらない。曲が終わり、舞台から2人も消え、真っ暗になったステージに向かって叫び続けるファン。その大きな大きな声援に応え、やがてアンコールが始まる。

メイリアへのサプライズケーキも! アンコール3曲まで楽しい宴は終わらない
再びステージに帰ってきたメイリアは、オフィシャルグッズの白い長袖Tシャツのリメイクを着て登場。そしてtokuも同じく、リメイクされた黒の長袖Tシャツをまとって現れた。アンコール1曲目にはTVアニメ『クオリディア・コード』EDの「約束 –Promise code-」を披露。またもや観客による合いの手で、アンコールとは思えないライブ中盤のような活気が戻ってくる。
「楽しー? めっちゃカロリー消費したよね?」と曲の終わりのMCで言うメイリア。この日ほとんどしゃべらなかったtokuも、「楽しいでーす! 最高だよ!」と感想を述べる。2019年には5年間所属していたレーベルを巣立ち、環境が変化したGARNiDELiA。「より沢山の人に音楽を届けていくための、大好きな音楽を大好きなままでいるための決断でした。なので、ぜんぜん迷ってないし、不安なんて飛び去りました」そう語るメイリアの声は、本当に迷いがなく、この日このライブの場に立てていることへの喜びにあふれていると感じた。続けて地方ツアーや、4月4日の渋谷クワトロにてのライブ、さらには7月からのアジアツアー、8月29日のパシフィコ横浜でのファイナルなど、さまざまな新情報を公開。そのたびに会場がどよめき、「やったー!」など大きな歓声が沸く。
アンコールはもう2曲、「Moon Landing」、そして本当にラストの「march」では、曲の最後は「ラーラーラー」を観客もふくめ全員アカペラで歌い、全身全霊をこめたライブの全曲目が終わった。
が、それでこの日のステージは終了ではない。最後はハッピーバースデーの曲と共に、誕生日ケーキが舞台に運び込まれる。「嘘でしょー!? えーっ!?」と、驚くメイリア。1月31日に28歳の誕生日を迎えるということで、なんとメイリアにも内緒で用意されていたようだ。メイリアに向かって「いやあ、大きくなったな」と、まるでお父さんのように言うtokuに、会場も大爆笑。全国ツアーの初日として、この上ない最高の幕引きとなった。
改めて振り返ってみても、本当に1曲1曲が思い出深い、GARNiDELiAファンにはたまらいボリュームの今回のライブ。「バケモンみたいなセトリ」という言葉そのままの圧倒的なステージだった。MCで語られた一つひとつの言葉も胸に響いてくるものがあった中、「みんなが夢を諦めちゃわないように、私たちがぜんぶ背負って、絶対、夢叶えます」という言葉は、特に頼もしく、感じ入ってしまうファンも多かったのではないだろうか。
「REBEL FLAG」の歌詞にも「思い出した 独りじゃないこと」とあるように、誰もが一人で戦っているようで、ふと気がつけば側には、GARNiDELiAのような音楽がある。彼らに付いていけば大丈夫、これからも付いていこう、改めてそう思わせてくれた舞台だったのは間違いない。
今回発表されただけでも、まだまだ先々、沢山のライブを乗り越えていく2人。きっとこの日のライブように、ノンストップで駆けあがっていくだろう。どうか無理しないでとも思いつつ、全力で駆け抜けて欲しいとも矛盾した思いが沸くのは、おかしなことだろうか。ツアーのファイナルを迎えるころ、彼らはまたどんな姿を見せてくれるのだろう。そこに不安は無い、ただただ、期待感だけが募っている。
取材・文:平原 学

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