武子直輝「“六爪流”を突き詰めたい
」 斬劇『戦国BASARA』豊臣滅亡イン
タビュー

2020年4月10日(金)~19日(日)に東京・品川ステラボール、4月24日(金)~26日(日)に神戸・AiiA 2.5 Theater KOBEにて上演される、斬劇『戦国BASARA』豊臣滅亡。舞台化シリーズ第17作目となる本作では石田三成(沖野晃司)をはじめ、総勢14名もの武将が名を連ねる。本作で伊達政宗を演じるのは、シリーズ初出演となる武子直輝。ビジュアル撮影の現場を直撃し、開幕に向けた意気込みを聞いた。
ーーまずは、ビジュアル撮影を終えての感想をお願いします。
六爪流(6本の刀を使った伊達政宗の殺陣)の感覚を久しぶりに味わえました。すでに一度アクション稽古をつけていただいているんですけど、そのときは殺陣をやりながらだったので、今日はまた違った大変さを感じました。静止している状態だと負荷がかかる場所がよくわかるんです。手首から腕が予想以上に疲れましたし、一番力が入っているのは指でした。なかなか難しいです。
武子直輝
ーー戦国時代を舞台にした物語はもちろん、アクションが見どころとなる人気シリーズです。稽古開始に先立ち、トレーニングなどは始めていらっしゃいますか?
やってますよ! 今は手首と腕をダンベルで鍛えてます。伊達政宗を演じる上では、六爪流をいかに魅せるかが大きな課題。まだ刀の扱いに苦戦していますが、きちんと大前提をクリアした上で突き詰めていきたい。体のコンディションとしてはまだ正月太りが残っちゃってる状態です(笑)。つい食べ過ぎちゃいましたね。
ーー(笑)。本作へのご出演が決まったときの心境をお聞かせください。
まず、第一声が「僕でいいんですか!?」。驚きでした。歴史ある有名な作品ですし、演じる伊達政宗は多くの皆さんから愛されて、大事にされているキャラクター。今まで作品を応援してきた方に観ていただいたときにガッカリされないよう、役柄に誠心誠意向き合っていかなければならないなと気を引き締めました。
ーー伊達政宗役に臨む上で、どんな印象を抱いていますか?
ビジュアルも内面も、純粋にカッコいい。戦国武将らしい硬派でクールな面だけでなく、明るさのような部分がある強い個性の持ち主。僕自身、戦国武将のキャラクターを演じるのは初めて。最初が伊達政宗ということが嬉しいですし、気合が入ります。
ーー史実上の戦国武将としても高い人気を誇る“伊達政宗”ですが、何か思い出はありますか?
2年くらい前にバラエティ番組『オガッタ!?』(仙台放送ほか)の企画で「みちのく伊達政宗歴史館」に行ったんですが、機械で再現された伊達政宗の声を聞けたのが印象的でした。イメージより高かったですね。(伊達政宗の)ゆかりの地である仙台にはお仕事で頻繁に行っていますし、僕にとっての聖地です。
武子直輝
ーー浅からぬ縁を感じますね。そして前作に引き続き、笑いに特化した“笑劇”公演もあります。
楽しみですね。コメディは演じるのも見るのも大好きなんです。中学生くらいからずっと大好きで、お笑い芸人さんになりたかった時期もありました。役者として輝ける瞬間ですし、自分にしかできないような役割で笑ってもらえたら最高です。
ーーちなみに、最近いちおしのお笑い芸人さんは?
大好きなのは千鳥さん。長い間応援しているのはジャルジャルさん。若手時代からずっと見ています! 最近ハマっているのは世間知らズさんです。ボケの西田(さおり)さんがなかなか強烈で、すごくシュールな笑いがツボ。おすすめです!
ーー本作から新キャストとしての参加となりますが、どんなカンパニーになりそうでしょうか。
座組へ飛び込むことに対して緊張はしていますけど、心配はしてないです。キャストの半分くらいが共演経験のある方なので心強い。初共演となる方のなかでも特にご一緒するのを楽しみにしているのが片倉小十郎役の井上(正大)さん。伊達政宗とも強い信頼関係で結ばれている役どころですし、仲を深められたら嬉しいです。以前、別作品のイベントでご一緒したときにご挨拶はさせてもらったことはあるんですけど、お会いするのはそれ以来。がっつりとお芝居をご一緒するのは初めてなので緊張します。
武子直輝
ーー普段、座組のなかではどんなタイプですか?
実は人見知りが激しいんです。よくイメージと違うって言われますが(笑)、“バリバリのスポーツマン、アクティブでおしゃべり大好き!”という雰囲気を出しているだけ。確かにバドミントンはやってましたが室内競技ですし(笑)、基本は陰に隠れるタイプの人間です。現場で同じタイプの共演者と出会うと嬉しくて、そういうときはものすごいスピードで喋り倒しちゃいますけどね。
ーー本作での伊達政宗をはじめ、これまでに男気あふれる豪快な役柄を多く演じてこられた印象ですが、ご自身の性格に通じる部分はありますか?
いえいえ。僕自身は絵に描いたような面倒くさがり屋。電気をつけるのも億劫で、昼間は多少暗くても家の灯りをつけようともしない。夕方、日が沈むころくらいにやっとつけるくらいです。台本を読むときは窓の近くに行けば明るいですし、基本は家ではぼーっとしているだけなので問題ないです。
ーーなるほど(笑)。自分にない部分から作り上げることに苦心することは?
全然ないです。人との付き合いや日常のなかで引き出しを作っていってるんだと思います。覚えようと意識をしているわけではないんですけど、出会った人の癖が割と頭に残るタイプ。「不良タイプならこういう男気があるな」とか「ビジュアル系ならこういう雰囲気を出してるよな」とか。癖や歩き方、喋り方を見て自然と引き出しがでてくる。そこに自分のなかのものをプラスしていくのが楽しいんです。
ーー最後に、開幕を心待ちにしている読者の方へメッセージをお願いします。
斬劇『戦国BASARA』シリーズ初出演ということで緊張はしていますが、何よりたくさんの皆さんに「カッコいい!」と言ってもらえるような伊達政宗を精一杯演じたいと思います。ぜひ、劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです。
武子直輝
取材・文=潮田茗 撮影=荒川潤

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