【さくらしめじ インタビュー】
今の僕たちの大切な想いが詰まった、
意地でも届けたいアルバム
青春は終わらないもので、
終わらせちゃいけないもの
リード曲の「合言葉」はHYの名嘉俊さんが作った曲ですね。
雅功
今の僕たちとリンクしてるし、“また明日ね”みたいなフレーズがあって、最初に仮歌を聴いた時からすごい曲だと思いました。HYさんのさわやかだけど耳に残る独特な感じがあって、それをなんとか僕たちのものにしようって思ってレコーディングに臨みました。
彪我
アレンジで三線の音が入ったら沖縄の人の温かさが加わった感じがしました。「合言葉」の大切さがじんわりと響く曲になったと思いますね。
「しめじ体操」は体操曲ですけど、すごくいい曲ですね。
雅功
そうなんです! みんな体操に気を取られがちだけど意外と大事なことを歌ってるんですよ。僕らの中では実はこいつが一番核心を突いた曲じゃないかって話してます。
アルバムの裏ボス的な存在だと。
雅功
2番の《さくらのような 日なたの気持ちも しめじのような 日かげの気持ちも ともに歌おう ともに笑おう みんなで さくらしめじだから》ってところは、核になるワードだなって思ってて。僕らがライヴで大切にしてることは、お客さんとの一体感なんです。みんなで体操しつつ大事な言葉が入ると、キラキラとしたもっと大切なものになるって意図もありました。
「青春の唄」はエモいですね。
雅功
青春って人それぞれで、僕たちにとっての青春はライヴなんですけど、それって僕たちがライヴをし続けてる限りずっと続くってことじゃないですか。それに、自分が青春だと思ったら、それは青春なんだと思うし。つまり、青春は終わらないもので、終わらせちゃいけないものだって気持ちを込めました。1番は僕、2番は彪我、最後はふたりでそれぞれの青春を書いたんです。
彪我
もともとこの曲は弾き語りだったんですけど、アルバムのアレンジで青春真っ只中な圧がすごいものになったんです。特に、ドラムの音はだいぶ試行錯誤しているので注目して聴いてほしいです。
アルバム全体的に音が結構凝ってますよね。
彪我
今回はふたりでトラックダウンに参加して、それぞれの楽器のバランスや歌のリバーブとかもこだわったんです。
雅功
マスタリングも行きました。“もうちょい低音を上げましょう”とか、曲間の0.何秒とかもこだわったんですよ。曲作りの最初から最後のマスタリングまで参加させていただきました!
それはすごいですね。そして、アルバムの最後の弾き語り曲が「イントロダクション」っていうのも考えられてますね。
雅功
“これからまた始まっていくんだ!”って想いを込めて“イントロダクション”というタイトルにしました。ギターは一発録りしたんです。この曲、ほんとに僕たちにとって大事な曲なんです。応援してくれる人への感謝、これからの希望、決意を詰めれるだけ詰め込みました。
彪我
これが面白いことに「イントロダクション」の最後と、1曲目の「風とあるがままに今を歩こう」の最初のコードが一緒なんです。だから、ずっと聴けるっていうのを狙ったんです。
ループしていくと。
雅功
そうです。「青春の歌」と「イントロダクション」、そして「風とあるがままに今を歩こう」はぜひセットで聴いてもらいたいです。アルバムの大きな骨格になってるので、最低1回は…いや10回、15回、たくさん聴いてほしいです(笑)。聴いて聴いて、それぞれの受け取り方をしてほしいなと思ってます。
アルバムが出来上がっての感想は?
雅功
今の僕たちの大切な想いがすごい詰まってるので、意地でも届けたいって燃えてます(笑)。
彪我
作詞作曲から最後のマスタリングまで関わった一枚だし、ほんとに成長できた作品なんですよね。僕らの“歌いたい!”って想いがいっぱい入ってるので、ぜひ聴いてほしいです。
ぶっちゃけ、自分たちが関わって作るの大変とか思いました?
彪我
1年かけて制作はしてたんですけど、年末からは怒涛でした(笑)。
雅功
でも、できていく過程が面白かったし、彪我や作家さんと意見交換するのも楽しかったです。振り返ると大変だったけど、それよりも楽しさのほうが強かった。自分たちもアーティストなんだって自覚が持てたし、これからが楽しみになる制作でした。アレンジもやっていきたいし、どんどんいろんなことに挑戦したいです。
挑戦の意欲が増してると。彪我さんはやってみたいことってありますか?
彪我
もっと楽器にチャレンジしたいです。昨年末にベースをもらって、お年玉で電子キーボードを買ったんです。あと、ドラムが叩ければバンドが組めるっていう。
彪我
でも、それをなんとか達成したくて。楽器屋さんで電子ドラムをちょっと叩いてみたりはするんですけど、本格的に叩けたらいいなって。
雅功
彪我はやったらすぐできるようになりそう。そうやってふたりでできることを増やしていきたいです。
そして、3月30日にはLINE CUBE SHIBUYAでの5周年企画ライヴ『さくらしめじが高校卒業するってよ!世界イチHAPPYな卒業式!ハッピー!ハピネス!!ハピネスト!!!』が開催されますが、どんなライヴになりそうですか?
雅功
高校卒業ライヴというと寂しい印象を受ける人もいるかもしれませんが、全然前向きで、みんなが笑顔になるたくさんの幸せを感じられるものにしたいですね。今までの集大成を観せるライヴをしたいです。
彪我
高校最後のワンマンになるので後悔ないように、アルバム制作で蓄えたものも含めて、僕らの全ての力を発揮できたらいいなと思ってます。
雅功
早くアルバムの曲をライヴで聴かせたいんですよね。自分たちが作った曲が、今度はライヴでどうなるのか楽しみで。ほんと、ワクワクが大きいです。
取材:土屋恵介
・・・
アルバム『改めまして、さくらしめじと申します。』2020年3月4日発売
SDR
- 【祝5周年!盤】
- ZXRC-2056
- ¥3,200(税込)
『さくらしめじ祝5周年企画第5弾!
「さくらしめじが高校卒業するってよ!
世界イチHAPPYな卒業式!
ハッピー!ハピネス!!ハピネスト!!!」』
3/30(月) 東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
さくらしめじ:田中雅功と髙田彪我による、フォークデュオユニット。2015年3月に両A面シングル「いくじなし / きのうのゆめ」にてデビュー。フリーライヴで全国47都道府県を回る“菌活”の遂行など、精力的な活動を展開! 17年夏より1年をかけて月に1回、日本各地のライヴハウスでライヴを行なっていく『菌育 in the 家(はうす)』を実施し、18年4月には待望の1stアルバム『ハルシメジ』をリリースした。さくらしめじ オフィシャルHP