《寄席鍋!》五月最終日の三十一杯目
は、「死ぬなら今」 by 葵亭双葉(東
京経済大学落語研究会)

暑くなってきましたが、冷房利かせつつ、ちょいと鍋でもつつきませんか。《寄席鍋!》という名の、笑いの鍋を。具材は、「落研」(おちけん)で活躍する大学生たちの、ひとくちサイズ落語です。自粛モードの5月1日から始まったこのシリーズも、遂にここまで一ヶ月間ぶっ通しで来ました。Stay Home! Stay Foolish!
第三十一回 「死ぬなら今」 by 葵亭双葉(東京経済大学落語研究会)
まず初めに、見てくれてありがとうございます。見ていない人はよかったら見てください。もう四年生になります。早いですね。何かのめぐりあわせか、落研に入ってしまい、そのままずるずると続けてまいりました。
最近の悩みが、就職活動です。落研のおかげで今のところ、面接してくださる面接官に覚えられ、僕だけ普通の質問が来ません。就職対策本の意味がありませんでした。
あと、どの面接官も僕を面接すると笑うんです。オンライン面接なので家に毎回、面接官の笑い声が響くので「あんた、ほんとに面接してる?」と心配されるのが悩みです。内定を取り、親にちゃんと就活していた事を示したい。良い意味でも悪い意味でも落研に狂わされた四年間です。
【演目あらすじ】しわいやのケチ兵衛という男。たくさんの人を困らせながらも自分の財産を貯め込んできたが、金があっても命がなければ仕方がない。ついにケチ兵衛にも寿命が来る。せがれを枕元に呼び、寿命というものはどうにもならない。「わたしも、突き飛ばしておいて転がった人の上にずかずか乗るような醜いことまでして、これだけの財産をこしらえたが、もう長くないので、おまえに一つ頼みがある」と言う。「どうだろう、棺桶ン中に三百両、小判で入れてもらえないか」地獄の沙汰も金次第。「わたしのような者は必ず地獄におちるだろうが、金をばらまけばひょっとして極楽へ行けるかもしれない」というわけだが……。
【動画】「死ぬなら今」葵亭双葉(東京経済大学落語研究会) 
【葵亭双葉 プロフィール】
あおいていふたば。東京都小平市出身 東京経済大学経営学部4年、同落語研究会の元幹事。高校時代、桂歌丸師匠から落語の魅力に取りつかれる。大学在学中は落語で大学対抗車折落語会準優勝、剣道ではニューサウスウェルズ州チャンピオンシップ団体優勝、個人準優勝。趣味は座禅。元ディズニーキャストで現在は恵比寿でバーテンダーをしている。好きな落語は「竹の水仙」「八五郎出世」「中村仲蔵」「柳田格之進」。好きな芸人はハリウッドザコシショウ。

●プロデュース:SPICE、関東落研連合
●プロデューサー:安藤光夫(SPICE)/関東落研連合(星葉亭二名・金香亭三色・富士見亭りこ一)
●オリジナル出囃子音源作曲:Musica Veronica
●協力:キンレイ心染プロジェクト

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