Editor's Talk Session

Editor's Talk Session

【Editor's Talk Session】
今月のテーマ:配信ライヴが
今後のシーンにもたらすもの

配信ライヴを経験したことは
今後の変化に関わってくる

烏丸
YouTubeを観てYouTuberになりたい人が出てくるように、配信ライヴを観てバンドを始めたいと思えば、それは“バンド=配信でライヴをやるもの”という新たな価値観かもしれない。そういう点からもこれからの音楽シーンはどうなっていくと思われますか?
豊島
赤飯はもともと歌い手だしね(笑)。
赤飯
そこを話すと2時間くらいかかってしまいますよ(笑)。でも、五感で楽しむライヴに僕は感動を覚えるので、そこを知らずして…というか、そこを知ってほしいんですよね。そのために僕らはライヴをやってるし、発信しているので。
豊島
でも、そういうのがおっさん臭いと言われるかもしれないよ(笑)。
赤飯
えー、分からないじゃないですか~(笑)。“おっさん臭かろうが何だろうがライヴを生でやってるんだ!”というのはありつつ、昔も今も環境の変化に適応できる人たちがこれからも生き残っていくということは理解してるつもりなので、バランスが大事じゃないですかね。でも、それで入ってきた若い子たちに“やっぱり生のライヴもいいですね!”って最終的に言わせたいな。
豊島
僕も池袋Admで働いていて、バンドに“配信をやってよ”と言うと“配信なんてロックじゃないからやらない!”という人らもいるんですよ。もちろんそれもいいんですけど、“だって、『ミュージックステーション』(以下、『Mステ』)に出るようなものじゃん!”って伝えてますね。それを言うとわりと理解してくれます(笑)。『Mステ』で生演奏をしている姿を観て“バンドをやりたい!”と思った人もいるわけだから、配信ライヴを観て“バンドをやりたい!”という人がいてもおかしくないし。だからこそ、配信からライヴを始めた人が実際にお客さんを入れたライヴをやった時に違う感動があって、“これはいい!”ってなるかもしれないし。
千々和
テレビのことを考えていなかったので、確かに『Mステ』の例えを聞いたらフットワークを軽くして動けるバンドもいるんじゃないかと思いました(笑)。
豊島
『Mステ』も生配信ですからね(笑)。『紅白歌合戦』とかも。でも、テレビに出ないというバンドも純粋にカッコ良いと思いますね。
烏丸
『Mステ』や『紅白歌合戦』に出ることがバンドの最終目標ではないはずですから、“配信ライヴをやりたい”と思ってバンドを始めたとしても、配信ライヴをしたからって目標を達成したことにはならないと信じています(笑)。
豊島
バンドの目標はそれぞれですからね。コロナがなかったら配信もひとつのやり方だというのも思わなかったし、お客さんも認識できなかっただろうなと。配信ライヴを観ざるを得ないから観ていた方も多かっただろうし、その中で“配信ライヴは合わない”って人もいると思うんです。逆に、疲れてる時は配信くらいでいいという方もいると思う…というか、いるはずなんですよ。だからこそ、配信というライヴのやり方を、とりあえずは音楽業界とお客さんが共有できたというか。配信ライヴはコロナ禍になる前からあったけど、全然普及していなかったじゃないですか。でも、今ではほぼ全部の音楽関係者が経験したというのは、今後の変化に関わってくると思いますね。
石田
配信ライヴだからこそのやり方を考えるようにもなりましたしね。ただ生でやっているライヴを配信するのではなく、それこそコントだったり、お客さんのコメントを拾ったりして、それを演出のひとつにするっていう。
千々和
打ち上げ配信なんかもありますからね!

OKMusic編集部

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