時子を演じた高橋由美子 (C)舞台「時子さんのトキ」/岩田えり

時子を演じた高橋由美子 (C)舞台「時子さんのトキ」/岩田えり

高橋由美子「私にできることは駆け抜
けることだけ」 主演舞台「時子さん
のトキ」が開幕

 舞台「時子さんのトキ」公開稽古が11日、東京都内で行われ、出演者の高橋由美子、鈴木拡樹、矢部太郎、伊藤修子ほかが熱演を見せた。
 本作は、劇団「ONEOR8」の主宰で、脚本・演出家の田村孝裕氏が手掛けた新作舞台。離婚後に出会った路上シンガーの翔真に、疎遠となった息子の姿を重ねて人生を狂わせていく時子の姿を描く。
 物語は、2012年に時子と翔真が出会うシーンからスタートする。その後は、シーンが変わるごとに、離婚前、2020年の現在など、時系列が入れ替わりながら、時子が歩んだ人生が、時に笑いを交えながら明かされていく。2020年のシーンでは、登場人物たちはマスクをつけ、検温を迫るシーンが登場するなど、今の時代を反映した描写も見られた。
 主人公の時子を演じる高橋は、開幕へ向けて「このようなときに、演劇を行うことへのご意見もあるかと思いますが、今私にできることは駆け抜けることだけ。皆さまに、楽しみにお運びいただき、精いっぱいお迎えできるよう精進いたします」と意気込みを語った。
 また、翔真と時子の息子・登喜の二役を演じる鈴木は「予定通り、公演を開始いたします。ご来場の皆さまと、特別な時間を過ごせることをうれしく思います」とコメントを寄せた。
 時子の人生が大きく変わるきっかけとなるNPO団体を名乗る男・柏木ほか、時子を取り巻くさまざまな人物を演じた矢部は「初めての、マスクあり、フェースシールドあり、ケータリングなし! といった状況で稽古をしまして、細心の注意を払いつつ上演します。皆さんは、決してまねしないでください」と語った。
 舞台は、21日まで都内・よみうり大手町ホールほか、大阪で上演。

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