三月のパンタシア みあが最新アルバ
ム『ブルーポップは鳴りやまない』に
込めた青春論

ボーカリスト「みあ」による、終わりと始まりの物語を空想する音楽ユニット、三月のパンタシア。9月30日(水)にニューアルバム「ブルーポップは鳴りやまない」が発売されるのに合わせて、今回ボーカルみあにインタビューを敢行した。どこか物憂げなこの時代に鳴り響く「ブルーポップ」の制作秘話と、みあ的「青春論」に耳を傾けてもらいたい。

――今日はみあさんと青春の話をしに来ました。
しましょう!是非!(笑)
――それは後半にとっておくとして、2020年9月30日(水)に待望のアルバム『ブルーポップは鳴りやまない』発売されました。お会いするのはお久しぶりですが、いかがお過ごしでしたか?
今年はすごい大変な年になったなぁと思いながら、自粛期間を過ごしていました。三月のパンタシア的にはちょうどアルバムの制作期間真っただ中だったので、家の中にいながら制作したりしていましたね。
アルバム自体は去年の年末くらいから、今揃っている曲でアルバム作りたいねって話はしていたんです。三パシは最初にタイトルを決めるんですよ、タイトル=アルバムのテーマになって、そのテーマに沿って完成させていくっていう形で進めていくんです。なので「ブルーポップは鳴りやまない」っていうタイトル自体は10月頭ぐらいにはもうあったんです。
――なぜ『ブルーポップは鳴りやまない』というタイトルに?
前回は『ガールズブルー・ハッピーサッド』っていうアルバムをリリースして、その中では、三月のパンタシアが描く女の子のブルー感、青春の青だったり、青臭い未熟な気持ちとか、ちょっと憂鬱な気分っていうのを表現したんです。世の中の人にはあのアルバムで、三パシの“ブルー感”みたいなものをちょっと知ってもらえたのかなっていう手ごたえはあったんです。
――わかります、あの独特なまんじりともしない感じは、三月のパンタシア特有のもののような気がします。
でも、もっと知ってもらいたい、もっと三パシのブルーを浸透させたいと思ったんです。なので前回のアルバムの世界観を引継ぎつつ、さらに新しく進化させたアルバムになったらいいなって。まず「青」か「ブルー」って言葉はタイトルに入れたいと思っていて、その中でふと、「三パシの音楽性をひとフレーズで表現すると、どうなるのかな?」と思ったときに、「ブルーポップ」っていう単語が思い浮かんだんです。これまでもやってきた「女の子の日常の中に潜む気怠さとか憂鬱な気分、ブルーな感情っていうのをポップな音楽に昇華して表現していく」っていうものをさらに突き詰めて、それをリスナーの中で響かせ続けたいっていう思いを込めて、1月くらいには『ブルーポップは鳴りやまない』に決まったんです。でも新型コロナウィルスの影響とかを受けて、世の中が不安とか混乱とかで渦巻いてたときに、当初考えてたブルー、憂鬱さっていうのがさらに具体性を帯びていったというか。
――ああ、そうですよね……。
この時期にこういうタイトルでアルバムを出すということに関しては、心が塞いじゃうなぁとか、なかなか不安な気持ちが残ってる中で、世の中の人たちのブルーな気分を拭い去ってあげられるようなアルバムになったらいいなっていう思いがあって。その思いがどんどん濃くなっていったというか、足されていったと言うか。
――でも集中してアルバム制作に取り組めた感じになったのは不幸中の幸いというか。
そうですね。あと今回、初回盤に同梱される小説も、今回300ページぐらいあるんですけど。
――小説に関しては、ボリュームがありすぎて正直ちょっと笑いました(笑)。
読んでくださってありがとうございます!(笑) 楽曲の制作もしつつ、小説の推敲とか直しとかはけっこうやってましたね。これ、届いたときに、みんなびっくりするんじゃないかな、ちゃんと読んでくれるのかな?と思ったり(笑)。
――楽曲に関して言うと、小説があって、そのストーリーに沿うような曲があるっていうことなんですよね。
そうですね、基本的には最初に小説を書いて、その小説を基に作家さんと打ち合わせして、こういう曲にしたいっていうのを話し合いながら作ってます。
――小説の印象として思ったのは、比較的今までは学生の淡い恋愛だったり、切なさだったりを描くことが多かったと思うんですけど、今回はけっこうビターな話もあると思ったんです。「コーヒーと祈り」や「情緒10/10」とか、大人の物語をちゃんと書き出しているっていうのが興味深かったんです。自分の中で書きたい女性像の広がりが増えてきた部分もあるんですか?
最初に「次は大人の女性、年齢感はこのくらいの女性にしよう」って思って書いてたわけではなかったんですけど、例えば「コーヒーと祈り」、それに基づく「たべてあげる」という楽曲に関して言うと、『毎日♪ 衛宮さんちの今日のごはん』というNintendo Switchのゲームの主題歌を担当させてもらえるっていうことで制作した楽曲です。楽曲を制作しながら小説も考えてて。
――主題歌として楽曲を制作しながら、小説を書くっていうことなんですね、それは凄い。
そうなんです。『衛宮さんちの今日のごはん』はコミックスで原作はがあるんですけど。それもぜんぶ読ませていただきつつ、じゃあこれをどうやって三パシの物語に落とし込むかというところから考えました。歌詞プロットの段階で物語がざっくりあって、そこから歌詞や小説に落とし込めればいいかなって思ってたんです。
――もともと原作があるものですもんね。
最初にゲームの制作チームの方とお話したときに、テーマとして日常の中にある安心感、癒しや幸せ、というものをもらったんです。友愛とか親愛みたいな、実は日常の中にある小さな幸せとか輝きみたいなものに気づく物語が表現したいなと思いながら、主人公の世代感はさぐりました。
――世代的な考え方や生き方の違いもありますしね。
じゃあそういうのに気づける女の子って、どういう女性なのかなって考えていったときに、これまで何回もいろんな恋愛をして失恋を繰り返して傷ついてきた女の子が、今まで出会ったこともないような人と、純真を絵に書いたような人と出逢って、柔らかい愛みたいなものに触れていくみたいな話になれたらいいなってぼんやり思いながら書いていったら、ああいう話になってしまったという。
――今回、まず何も考えないでアルバムを聴いたんですよ。で、小説を読んで1曲ずつ改めて聴いてみたら、ちょっと曲の力で小説の印象が変わるんですよね。イノセントな表現である小説に色が付いたというか。それが思ったよりポップな色の印象だったから、「まさにブルーポップだな」って思ったんです。
あー、なるほど、そういう感想は面白いですね!
――上がってきた楽曲に対して、自分の小説のイメージとバチッとハマるときと、「うわっ、こうくるんだ!意外!」っていうのは、みあさんの中でそれぞれあったりするんですか?
ほとんど私がこういうのにしたいっていうのにバチッとはめてきてくださったなっていう印象があります。「ミッドナイトブルー」とかも、三パシのこれまでの楽曲の中では、かなり新鮮なエレクトロポップなんですけど」、これも小説を書く前から、1個アルバムに変化球的な曲入れようと思っていたんです。じゃあ打ち込みっぽいエレクトロな感じの曲をやってみようってことで、Nor君とご一緒させてもらって。そしたら理想のイメージにかなり近い楽曲を書き下ろして頂いたり、そういう楽しさはたくさんありました。
――聴いてて、面白いなって思ったんです。小説を読んでいると頭の中で勝手に想像していたキャラの声やBGMってのがあるんですけど、僕の中は違う雰囲気の曲もあったんです。でも、「こういう見方もあるじゃない?」っていう提示をされてる気がしたんですよね。
そういうのはあるかもしれませんね、小説自体は切ない話ではあるけど、わりと結末が光射す物語なものもあるし。
――端的に小説としても面白かったんですけど、すごく曲の力を感じたんですよね。「サマースプリンター・ブルー」なんかは読んでてかなり感情移入してしまいました(笑)。
嬉しいです。「サマースプリンター・ブルー」は今年の夏にTwitterでも公開したんですけど、どういう物語にしようかなって考えていたのは3月ぐらいなんです。その頃ってコロナウィルスが当初の予想と違ってぜんぜん収束しなくて、いろんなミュージシャンの方が、ライブとかイベントの延期だったり、中止とか発表している中だったんです。
――そうですね、2月くらいまでは今みたいなシリアスに捉えている人は少なかった気がします。
ちょっと薄暗いと言うか、不安だったり混乱とかが渦巻いている中で、じゃあ三パシは何を届けられるのかって考えた時に、こういうときだからこそ、私は明るい物語が書きたいなと思ったんです。手触りがよくて、がむしゃらに走る主人公の、その滑稽さをおかしいなと思えて笑えたら嬉しいなと思うし、その主人公に前向きな気持ちを託して、それが読んでくれたひと、あるいはその先にある楽曲を聴いてくれた人に、ちょっとでも前向きな気持ちが届けられたらいいなっていう思いで制作を始めたので。多分小説だけで言ったら、一つだけめっちゃ明るい気がしますね。
――ストーリーと符合した楽曲がずっと紡がれていくこのアルバムの中で、最後に収録されている「ランデヴー」は、明らかにライブを意識した楽曲ですよね。
そうですね。「ランデヴー」はライブで一緒に遊べるように作った楽曲ですね。毎年3月8日が「三パシの日」って決めててるんですけど、その日に「ランデヴー」を公開して、3月29日に開催する予定だった『三月春のパン(タシア)祭り』で初披露してみんなで盛り上がる予定だったんですけど……今年は残念ながらできなかった……。
――そうですね、残念ながら中止になりました。
「ランデヴー」には基になる小説が無い理由もあって。ライブで盛り上がる楽曲を作ろうってなったときに、どういう物語を歌詞にするかは考えたんです。ライブでどんな曲を歌いたいのかなって考えたときに、私はみあとリスナーの1対1の物語が書きたいなと思ったんです。歌詞だけ見ると、ラブストーリーにも取れるかもしれないけど、想いとしては自分とファンの物語を書こうっていう思いから書かれた歌詞なので……うう、これ結構言うの恥ずかしいんですけど……。
――そこはぜひ語ってください。
これまで、たくさんの出逢いがあって、いろいろなことを一緒に経験してきて、こんなことに励まされてきたし、楽しかったよね!みたいな。これまでの歴史じゃないけど、歩んできた道のりの中にも物語はすでにあると思ったので、ここに新たに小説として物語を創作するのは何か野暮な気がしたんです。なので、「ランデヴー」に関しては、これまで歩んできた私たちの物語を基にして歌詞を書いて、アルバムでも一番最後に曲順として収録したのも、「物語はまだまだ続いていく」っていうフレーズで絶対終わりたかったんです。「これからもよろしくぅ!」って感じで(笑)。
――三月のパンタシアって、インターネットを活用して広がっていってる音楽ユニットだという印象があるんですけど、でもそのアルバムの最後でみあさんが、「滅茶苦茶ライブしたいですよ」って言ってるのは面白いですよね。みあさんの中でライブの位置づけってどういうものになってきてるんですか?
私はライブが本当に好きで、こういうライブをやってみたいからこういう新曲を作りたいとか、けっこう今自分の中でライブが一番真ん中に軸としてありますね。そういう気持ちは育っていっているっていう実感もあって。「ランデヴー」のサビでも「その笑い顔を 私が守ってあげたい」とか書いてるんですけど、やっぱりライブ中の客席から見える笑顔っていうのに、これまでも沢山励まされてきたし、力をもらってきたし、自分たちの音楽でそれを守ってあげられたらいいなっていう思いますね。
――ライブに対する思いは強くなってきている。
はい、でもそれこそ、インディーズのころは、自分がライブのステージに立つイメージがぜんぜん無くて。どっちかって言うと、やりたくない方が強かったんですよね。
――そうなんですか。
最初の最初はそうでしたね。自分がライブしてどういう感じになるのかぜんぜん想像がつかなかったんですけど、初めて大きなステージで歌わせてもらったときに、それが滅茶苦茶楽しかったんですよね。
――楽しさに気づいてしまった?
そうですね、届けようとしたことに対して生のリアクションが返ってくるって、今まで一人でレコーディングブースで歌ってたときとぜんぜん違って。そのときに、ライブってこんなにも素晴らしいものなんだ、っていうのを体感したんです。そこから自分で「ワンマンライブもやってみたいです」って思い切って言ってみて。
――やってみてどうでした?
ワンマンライブはもっと楽しくて! それも経験を重ねていく中で、最初のころはできなかったことが一つできるようになったりとか、ちょっとずつ膨らんでいって。やれることがふえるとやりたいことも同じように膨らんでいってってという感じで、ライブはいつも楽しいですね。
――なんか苦手だと思ってやってなかったことが、いざやってみたら、自分にとってすごく大事なものになっていくっていうのは、恋愛に近い気もしますね。
あー、想像以上にハマっちゃった、みたいな部分はあるかもしれませんね。
――では、改めてみあ的青春とは、って話を聞いてみたいと思ってます。みあさんから見てに、青春を一言で言うと?
何でしょうねえ……。ボロボロと、キラキラ?
――最高のキャッチフレーズですねそれ。
あはははは!
――でも、青春って、個人の思いと言うか、自分の中の深く印象のあることに紐づいてる気がしますよね。
そうですね、すっごいわかりますそれ。
――じゃあ、そのキラキラとボロボロの青春を、単語で表すとしたら何が出てくるんでしょう?
単語だとそうだな……自転車の二人乗りとか。あと、けっこう世代的なワードなんですけど、「プリクラ」かな?
――プリクラ!
ショッピングモールに放課後、それこそ自転車で二人乗りとかして、プリクラ撮ったりとか……。あと、これはけっこう理想なんですけど……「夜の学校のプール」!
――それは最高ですね(笑)。
これはね、エモいと思うんです(笑)。
――夜の学校のプールに忍び込みたかった人生ですよね。
そう!そうなんですよ結局!あははは!
――「夜の学校のプール」は読んでる人の95%ぐらいが「あー!」って言ってそうですが。
「夜の学校のプールに忍び込む」っていうだけでもすごい青春感あると思うんですよね!
――何でしょうね、普段できない、日常生活から若干逸脱する部分に「青春」を感じるんですかね。
学生時代とかにはぜんぜん考えたことなかったんですけど、思い返すとそうかもしれない。自転車の二人乗りとかもきっと、ささやかな日常ではあるけど、思い返すと青かったな……とか。当時はぜんぜんそんなこと考えなかったけど、夜の学校のプールとか行ってはしゃぎたかったな……とか。ちょっと大人になったときに感じるノスタルジーなのかもしれませんね。
――この先はアフターコロナの世界になるわけじゃないですか。たった今僕らは、インタビューもマスクをして感染対策を意識して会話しているわけなんですけれども、前はそんなことなかったし。
そうですよね。
――ここに書かれてる小説の距離感も、やっぱアフターコロナの世界観ではないんですよね。だから今読むと、ほんのうっすらノスタルジーを感じるんです。自分が学生だったってことではなくて、こういう人間との距離感って、あったな、ってうっすら感じてしまうと言うか。
確かに、そうですよねえ。
――みあさんのブルーな世界観に、さらに一枚オブラートのようなノスタルジーがかぶさってしまってるっていうのは、世界が変わったんだなっていう印象はあって。
ライブハウスでたまたまばったり会った、とかそういう小説も書いてますけど、そういうのも、「ああ昔は確かにそういうことあったかもなあ、今はライブも行けないし」って思われる時が来るのかもしれない。
――もしかしたら2020年以降は、青春の在り方も変わるのかもしれないですよね。
それは滅茶苦茶興味ありますね。三パシのリスナーとかも、休校でぜんぜん学校行ってないとか。じゃあどういう風に、友達とか、あるいは恋人とかと過ごしてたのかなみたいなのはすごい気になっていている部分ですね。
――そういう体験談、聴聞いてみたい気持ちはあるんですか?
あります、あります!やっぱり時代ごとに青春も新しくなっていくと言うか。何か、そのときだからこそ生まれる青春みたいなのはすごく気になりますね。
――改めて三月のパンタシアとして5年間くらい活動されてると思いますが、なにか自分の中で変わったことってありますか。
「終わりと始まりの物語を空想する」とか、「言いたくても言えない気持ち」っていうテーマの部分は、ずっと変わらないまま大切に持ってるんですけど。自分の内省的な部分で言うと、物作りに対する向き合い方と言うか、自分の表現を、どういう風にするかっていうところは変わってきたかもしれませんね。
――表現ですか。
初期のころは、主に歌唱の中で、みあの思いを表現する。尊敬する作家の方から書き下ろしていただいた曲を、自分の中で昇華して、それを歌の中で自分の表現をするっていうところに一番力を注いでいました。
――なるほど。
多分歌うことで精一杯だったって言う方が、自分の中でしっくりくるかな。でもだんだん経験を重ねていく中で、もっとこういうのがやってみたいなとか、こういう曲作ってみたいっていう気持ちがどんどん膨らんでいって、そこから、みあが小説を書く「ガールズブルー」っていう自主企画が派生したりとか。その先に作詞があったり……創作とか物作りに対する向き合い方、携わり方みたいなのは、5年間の中で変わっていってる感じはしますね。
――今、三パシの言葉を借りるとしたら、日常が「うっすらブルー」じゃないですか。
そうですね。心の底には何か、膜がかかってると言うか。
――そこに投下されるこの『ブルーポップは鳴りやまない』ってアルバムはちょっと痛快な気がするんです。今は誰だってブルーなんだから楽しもうよっていうか、ブルーな気持ちを共有できる一枚だと思ったんですよね。
あ、それはうれしいな、ありがとうございます。
――改めて、そんな今回のアルバムの発売を踏まえて、何か最後に一言頂ければ。
今頂いた言葉が自分の中で鳴り響いています。「ブルーを共有できる」こと。自分だけじゃないんだ、って思えるっていうのは、私はすごい素敵なことだなって思います。そういう風に三パシの音楽が寄り添えたら嬉しいし、そんなちょっとしたブルーな気持ちをきっと拭い去ってくれるようなアルバムにもなってると思うので、ぜひお手に取って聴いてもらえると嬉しいです!
また、10月23日に、初のオンラインライブ「三月のパンタシアLIVE2020ブルーポップは鳴りやまない」の開催が決定しています。初めての無観客ライブです。アルバムをひっさげ、三パシのブルーの世界に没入してもらえるような、配信ならではの演出や、画面を超えて一緒に遊べるようなライブにしたいと思っています。ぜひ遊びにきてください!
インタビュー・文:加東岳史

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