未来を担う若き才能をチェック! 新
国立劇場バレエ研修所恒例「バレエ・
オータムコンサート」が今年も開催、
座席の追加販売も

新国立劇場バレエ研修所恒例の「バレエ・オータムコンサート」が、今年も開催される。去る2020年9月に行われた「新国立劇場研修所 ヤングアーティスト オペラ&バレエ ガラ」に続く、今度はバレエ研修所単独の公演。次代を担う若手の姿を一目見ようと楽しみに訪れるバレエファンも多い、人気公演のひとつだ。今回は新国立劇場バレエ団から小柴富久修、趙載範(いずれも新国立劇場バレエ団ファースト・アーティスト)らのゲストを迎え、研修生たちはそれぞれの成果披露に挑む。(文章中敬称略)
■研修生の成果披露の場。さらなるステップに向けての舞台
2月末からのコロナ禍による自粛期間を経て、研修所が再開されたのは6月にはいってからのこと。これまで誰もが経験したことのない災禍のなか、それでも研修生たちは自分たちの進む道をしっかりと見据え、修練を積んできた。プロのバレエダンサーにとっても「1回の舞台が成長の場」であるのと同様、研修生にとって観衆に自らの芸を披露することは、さらなる経験と研鑽の蓄積に繋がる、貴重な機会。果たして、先頃行われた「新国立劇場研修所 ヤングアーティスト オペラ&バレエ ガラ」で研修生たちは若手らしい緊張感の中、踊れる喜びとともにフレッシュな力を舞台で発揮。50%とはいえ、会場を埋めた観客の大きな喝采を得た。
今回も出演はバレエ研修所第16期生7人、第17期生6人、予科生6人。さらに新国立劇場バレエ団の小柴、趙らゲストに加え、修了生の岸谷沙七優と松宮里々子(ともに新国立劇場バレエ団/研修所第15期修了)らが賛助出演として研修生をサポートすることとなっている。研修生らにとっては自身の技のさらなる研鑽を目指す舞台となる。
バレエ研修所第16期生、第17期生、予科生 Ⓒ松井伴実
■ブルノンヴィルの古典作品やバレエ・リュスの傑作に挑戦
研修生が挑戦する演目も古典作品やバレエ・リュス時代の傑作、コンテンポラリー作品などバラエティ豊かな演目が予定されている。
古典作品としては、ロマンティック・バレエの代表作、オーギュスト・ブルノンヴィル振付『ラ・シルフィード』より第2幕を上演。人間と妖精の叶わぬ恋を描いた作品で、1832年にパリ・オペラ座で初演された名作だ。ブルノンヴィルならではの華麗な足さばきなど、見どころ豊富な作品に研修生らがどう挑むか、楽しみにしたい。
またフォーキン振付『シェヘラザード』より「ゾベイダと金の奴隷のアダジオ」は、20世紀初頭にバレエ史に大きな足跡を残したバレエ・リュスの傑作の一つ。エキゾチックな魅力や美しい音楽とともに、表現力も試される作品の一つである。
撮影:瀬戸秀美
さらに新国立劇場バレエ団ファースト・ソリストにして、振付家としても大きな注目を浴びている貝川鐵夫振付『ロマンス』も上演される。この作品の初演は2016年秋のダンス公演「DANCE to the Future 2016 Autumn 」で、研修所公演「オータムコンサート2018」でも取り上げられた。今回は研修所としては2年ぶりにこの作品に挑むこととなる。このほか『パキータ』のグラン・パ・クラシックなど、バレエの醍醐味も堪能できる華やかな作品も上演される予定だ。
未来を見据えて歩み続ける研修生たちの瑞々しいエネルギーは、本公演では味わえない感動を与えてくれる。それゆえ研修所公演のファンも多く、良席は早々になくなるのだが、このほどコロナ禍対策により売り止めていた座席を追加販売することとなった。発売日に動けば良席を入手することができるかもしれないので、ぜひこの機会にチェックしてみてほしい。
撮影:瀬戸秀美
文:西原朋未

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