本気のリモート演劇、アーカイブ配信
中! 時速246億の新作『バック・ト
ゥ・ザ・ホーム・ハーフ』

川本成が主宰する時速246億による『バック・トゥ・ザ・ホーム・ハーフ』がイープラス「Streaming+」にて生配信された。10月18日(日)の15時、19時、22時の3公演が生配信され、10月25日(日)までアーカイブ配信で観劇を楽しめる。SFコメディ『バック・トゥ・ザ・ホーム』は2016年に初演、2018年に再演と続編の連続公演を開催。今回は新作のストーリーで、完全オンラインのリモート作品として上演された。
時速246億は毎回様々な演出家、脚本家、キャストを迎えジャンルにとらわれない作品を精力的にプロデュースしており、「バック・トゥ・ザ・ホーム」シリーズは細川徹が脚本・演出を務めている。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、数多くの演劇公演やライブ、イベントが中止・延期を余儀なくされた2020年。その一方で、オンラインでの配信が新しい表現方法の一つとして注目されるようになった。今回の『バック・トゥ・ザ・ホーム・ハーフ』も、それぞれの役者がパソコンやスマートフォンの前で芝居をして、観客に向けて配信をするという、いわゆる“リモート演劇”や“オンライン演劇”の形態をとっている。
時速246億『バック・トゥ・ザ・ホーム・ハーフ』 オフィシャル提供
時速246億『バック・トゥ・ザ・ホーム・ハーフ』 オフィシャル提供
本作は、ビデオチャットツールのZoomを使った“オンライン飲み会”からスタート。外出自粛期間中、おそらくみなさんも1度は経験があるであろう、パソコンやスマートフォンの前で酒を酌み交わす、あれである。本作では、地球人と異星人が一堂に会してオンライン飲み会を始める。そして、川本成がベロベロに酔っぱらって記憶を失うのだが、その間に「地球を譲渡する」というトンデモナイ契約を異星人と結んでしまったようで……というストーリーだ。
時速246億『バック・トゥ・ザ・ホーム・ハーフ』 オフィシャル提供
川本成はもちろん、アイアム野田、平子悟、小野坂昌也、八十田勇一、和田琢磨、高橋良輔といった時速246億おなじみの個性豊かなメンバーが顔をそろえる。大ヒットした某日曜劇場のパロディを存分に盛り込みながら、Zoomの機能を使った演出があり、生配信とだけあってちょっとしたハプニングやアドリブもあり。ただのオンライン飲み会を想像してもらっては困る。俳優陣の全力の演技のみならず、それを支えるスタッフ陣の細かい配慮が垣間見える“本気”の作品。生の劇場公演と全く同じとは言えないけれど、でもそれと同じくらいの熱量と声量で繰り広げられる、笑えるリモート作品だった。
時速246億『バック・トゥ・ザ・ホーム・ハーフ』 オフィシャル提供
上演時間は約80分。『バック・トゥ・ザ・ホーム』シリーズを初見の方でも楽しめる作品なので、ぜひお家で楽しんでほしい。また、YouTubeの「時速246億チャンネル」にてアフタートークも配信されている。公演配信を見終えたら、裏話が満載のアフタートークもぜひ合わせて見てほしい。

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