INTERVIEW / ぜったくん ぜったくん
が語る、“レールから外れた人生”。
自身の変遷、SUKISHAとの出会い、ko
jikojiとのコラボ曲制作背景を訊いた

町田のラッパー/プロデューサー、ぜったくんがニュー・シングル「Midnight Call feat. kojikoji」を10月16日(金)にリリースした。
これまでマイペースながらもさとうもかや入江陽、Kou-kei、SUKISHAなどとのコラボ曲を発表、3月には『Bed TriP ep』もリリース。絶妙にレイドバックしたラップに、時にロマンチックに、時に親しみやすく共感を集める歌詞、そして抜群のポップ・センスを武器に、着実に認知を拡大させてきたぜったくん。
新曲「Midnight Call」は客演に各所で引っ張りだこ、自身のソロ作品でも人気を集めるSSW・kojikojiを迎えたメロウな1曲であり、満を持してのメジャー1stシングル。そこで、Spincoasterでは今まさにベッドルームから羽ばたかんとするぜったくんをキャッチ。そのルーツから盟友・SUKISHAとの出会い、そして今作の制作背景を訊いた。
Interview & Text by Takazumi Hosaka
Assistant:Ai Kumagai
Photo by Maho Korogi(https://www.instagram.com/maho_korogi/?hl=ja)
「人生すらも誰かのモノマネ」――レールから外れることを恐れていた、“ぜったくん”以前
――3月に『Bed TriP ep』をリリースして以降、一気に新型コロナウイルスの感染拡大が広がりました。いわゆるコロナ禍以降、ご自身の活動にどのような変化が起きましたか?
ぜったくん:基本的には“Stay Home”になる前からずっと“Stay Home”状態だったので、あまり変化は起きていないです。ただ、これまで自分はあまり人に会うことが好きじゃないタイプだと思っていたんですけど、長期間外出自粛が続いたことによって、流石に人恋しくなって。それは自分でもびっくりしましたね。
――なるほど。
ぜったくん:それこそSUKISHAさんとかによく電話してましたね。今回の新曲もそういう内容の曲ですし。ただ、制作面はあまり捗らなくて。捗ったのはゲームだけっていう(笑)。
――『Bed TriP ep』をリリースしたことによる反響や、周囲の環境の変化などは?
ぜったくん:自分で売れたと思ったことは一回もなくて、常に今の状況が一番最高だと思うんですけど、実感が湧かないんですよね。ストリーミング・サービスのデータを見て、リスナーが増えてるって思っても、あまり手応えは感じられなくて。本当に存在しているのかなって(笑)。
――コロナ禍になり、制作があまり捗らなくなったのはなぜだと思いますか? 「外に出ないことで刺激やインプットが減る」という話はよくお聞きしますが。
ぜったくん:でも、元々あまり外に出る方じゃなかったので、そんなに関係ないのかなって思うんですよね。自分でもよくわからなくて。ただ、暗いニュースばかり入ってくるので、なんとなく憂鬱な感じになることが多くて。そういう部分は影響しているのかもしれません。
――楽曲制作において、普段はどのような物事から曲の種が生まれることが多いですか?
ぜったくん:他のアーティストさんの作品を聴いて、「こういうのやってみたいな」っていうのがスタート地点になることが多いかもです。それを頭の中で反芻しているうちに、だんだんとフレーズやメロディなどの具体的なアイディアが湧いてきて、それから実際の作業に移るっていう感じですね。なので、作詞は大体いつも終盤の工程で、結構悪戦苦闘したりするんですけど。
――では、作詞はどのように?
ぜったくん:基本的にはサビのメロディに合わせて、フックになる部分を作ってから膨らませていきます。今回の曲だったら、<Midnight 今日の夜何してる>っていうラインですね。なので、ビートやトラックだけの状態では、曲の内容とかテーマは決まっていないことが多いです。
――なるほど。では、今作の話に入る前に、ぜったくんのこれまでの足取りやルーツの面についても伺いたいです。大学生になってからギターを手に取り、初めて作詞作曲をした曲が明治大学の学園祭テーマ曲に選出されたんですよね。
ぜったくん:お恥ずかしい(笑)。大学に入って、それこそ就活するまで、一切決められたレールから外れない人生だったんですよ。外れた瞬間に死ぬと思ってて(笑)。初めは就活も“みんなやってるから”っていう理由でやっていたんですけど、そのうちに“自分には何も個性がない”っていうことに気づいて。そこで初めて“何か一花咲かせたい”って思うようになって、それで作詞作曲を始めてみました。ちょうど学園祭のテーマ曲を募集していて。
――ただ、それ以前にもコピー・パンドなどをやられていたんですよね。そういったものは自分のアイデンティティにはならなかったのでしょうか。
ぜったくん:アイデンティティとは思えなかったですね。誰かの真似をしてるだけっていう感覚があって。本当、人生すらも誰かのモノマネみたいな感じで。普通に大学を出て、普通に就職するんだろうなって思ってました。ただ、その途中でおもしろくなくなっちゃって。その結果、新卒で入った会社を初出社1時間で辞めるっていう事件が起こるんですけど。
――会社と揉めたんですよね(※)。他のインタビューでも拝見していて、確かに会社側の要求が理不尽だなと思いました。ただ、それでも入社したばかりだと、萎縮して会社の言う通りに動いてしまう方も少なくないと思います。そこで自分を貫けたのはなぜだと思いますか?
ぜったくん:たぶん、大学2年くらいから始めたラブホのバイトの影響が大きくて。渋谷のラブホには、レールから外れてるような人しかいなかったんです。僕はそこから外れたら生きていけないって思ってたのに、みんなめちゃくちゃいい顔してるんですよね。そういう人たちを見ているうちに、徐々に自分が変わっていったのかもしれません。就職が決まった頃にはその気持ちもだいぶ強くなっていて、辞めても別に大丈夫だろうっていう気持ちになっていました。
結局、初出社日の午前中に下り電車に乗って帰ったんですけど、その前に元バイト先のラブホに電話して。「今日入れますか?」って聞いたら「ちょうど人いなかったんだわ〜。今日から入って」って言われ、速攻でバイトに復帰しました(笑)。
※:内定後に会社の近くに住むことを強制され、その引越し費用などを求めた結果、初出社日に社長から「引っ越すまで来なくていい」と告げられそのまま退職に。
――会社を辞め、レールから外れた際、両親からのプレッシャーなどはありましたか? おそらく、それが理由で脱線しまいと考える人も多いと思うのですが。
ぜったくん:退職した日、すっごい可哀想なオーラをまとって報告したらセーフでした(笑)。「それは辛かったな……」みたいな感じで。で、その後も「就職する」って口では言ってて、でも実際には動きがないから、「何してるの?」って聞かれて。「いや、公務員の勉強してるんだよね」ってごまかしてました(笑)。実際は何もやってなかったんですけど、次の年の公務員試験くらいは流石に受けた方がいいだろうと。で、一週間前くらいから一応勉強したんですけど、共通の筆記試験を受けたら合格しちゃって。面接に進んだんですけど、マジで行きたくなくて……。
――面接は行ったんですか?
ぜったくん:結局行ってないです(笑)。行ったふりして、面接でコテンパンにされました……みたいな感じで親に報告しました。「やっぱきちぃわ、無理かもしれん」って(笑)。
――(笑)。
ぜったくん:「そっかそっか来年があるよ」って慰めてくれて(笑)。で、そのうちにだんだんと音楽活動がいい感じになってきたっていう感じですね。自分でもかなり恵まれた環境だということは自覚しています。実家住まいだったので、お金とかの問題もあまりなかったですし。親には本当に感謝しかないです。
ぜったくんのルーツと、SUKISHA師匠との出会い
ちなみに、最初に作曲した学園祭のテーマ曲はDTMで制作したのでしょうか?
ぜったくん:バンドだったので、デモは僕がDTMで作って、それを元にレコーディングしました。細かいところの打ち込みも僕がやったんですけど、DTMは完全に独学だったので、かなり大変でしたね。
――でも、そこで選出されたことはご自身にとってひとつの成功体験になったはずですよね。
ぜったくん:完全に成功体験でしたね。学園祭の一番最後に、バンドでその曲をお披露目する機会があって。3000人くらい集まって、しかも学園祭の3日間で僕らの曲が流れまくってたので、みんな刷り込まれているからめっちゃ盛り上がるんですよね。「こんな世界あんの?」って思いましたね。
――でも、そこから先に繋げようとはしなかったと。
ぜったくん:その勇気は全くなかったですね。その時はまだ“レールから外れたら死ぬ”っていう気持ちも残ってて。いや、(音楽の世界は)このくらいで勝負していけるような甘いところじゃないだろうって、現実的な考えでしたね。
――それから就職、退職を経て、色々なしがらみがなくなり音楽に没頭していく。
ぜったくん:そうですね。実際に脱線してしまったので、もうどこへでもいける。何でもできる、みたいな考えにはなりました。それで、“まずはバンドでしょ”っていうマインドだったんですけど、結局それも上手くいかず……。
――201号室ですよね。
ぜったくん:はい。伝説のバンドです(笑)。
――活動において、メンバーとモチベーションの差異があったそうですね。
ぜったくん:完全にズレてましたね。みんな働いてたので、僕だけが意気込んでいる状態。ワンマン・バンド的な感じになっていました。曲も全部僕が作るし。
――バンドでなく、ひとりで作っていこうと思ったのはいつ頃からなのでしょうか。
ぜったくん:バンド始めてすぐ、2ヶ月くらいでマインドにズレがあるっていうのは感じていて。そこから、1人でとりあえず作ってみるかって思うようになりました。ラブホのフロントで、勤務中にDTMの勉強をして。DTMの動画とかも見まくって、どんどん吸収していくうちに自分でできることが増えてきて。最終的にはバンドが空中分解しても、1人でやっていけるかもって思うようになりました。
――当時はDTMでもバンド・サウンドを作っていたのでしょうか。
ぜったくん:はい。今となっては恥ずかしくて自分では聴けないですね(笑)。
――他のインタビューでは、ご自身のルーツとしてSMAPRHYMESTERRIP SLYMEを挙げていましたが、バンドだとどういった部分がリファレンスになっていたのでしょうか。
ぜったくん:あの当時はELLEGARDENとかアジカン、ストレイテナーなどですね。コピー・バンドでもそういったバンドの曲をカバーしていましたし。
――作る曲がバンド・サウンドからそうでないものに変化したのは、何かきっかけが?
ぜったくん:それも徐々にっていう感じです。SUKISHAさんとの出会いも大きいかも知れないですけど。ロックにも熱中していたとは思うんですけど、やっぱり根底にはヒップホップが好きな自分もいて。ロックと同時にヒップホップもめっちゃ聴いてたんです。アウトプットにおいては、そのバランスが徐々に変化していったという感じで。
――先程のルーツの話しで、SMAPは母親の影響で聴いていたそうですね。RHYMESTER、RIP SLYME、そしてヒップホップとの出会いについても教えてもらえますか。
ぜったくん:中学2年生くらいの時、家にiMacがあるやつがいて。めちゃくちゃ大量の音源を持っていたんですよ。そいつに色々とおすすめの音楽を教えてもらったりしていたんですけど、その中にRIP SLYMEがあって、そこでヒップホップに初めて触れました。「こんな音楽あるんだ!」って衝撃を受けて、そこからRHYMESTERやキングギドラZeebraさんやKICK THE CAN CREWなど、どんどん自発的に掘っていって。中学生の後半はジャパニーズ・ヒップホップ・クラシックをずっと聴いてましたね。
ちなみに、そのiMac持ってた友達は今でもラップをやっています。NyQuilCapsっていうクルーのSakaiってやつなんですけど、そいつとは高校も同じで。高校入ってからはネットラップ、ニコラップとか、ちょっとナードな方に興味が湧いて。らっぷびととか魂音泉などを聴いたり、結構オタクな感じでしたね。
――ストリートというか、ハードな方にはいかなかったと。それこそ町田って結構ゴリゴリなクラブなどがある印象です。
ぜったくん:そう、箱がゴリゴリなんですよ。僕は行ったことないんですけど。クラブは行かずに、ヒップホップ好きなやつでSakaiの家に集まって、みんなで宅録とかして遊んでました。僕もKREVAさんのビートとかにラップを乗せたりして。ちゃんとした活動には発展しなかったんですけど。
――大学ではそこから一転してギターを始めると。
ぜったくん:そうです、新しいこと始めたいなって思って。付き合う友達も必然的にガラッと変わってしまいましたし。
――会社の退職、バンド活動の停滞を経て、2018年にはLastrum主催のオーディション『ニューカマー発見伝』にて見事優勝を果たします。これも大きなターニング・ポイントになった出来事だと思うのですが、そもそもオーディションにはなぜ参加しようと思ったのでしょうか。
ぜったくん:ひとりで何となく活動し始めた時、自分はSNS運営とかプロモーションが向いてないなって思ったんです。なので、大人の力を借りようと思って、オーディションを受けまくることにしました。
――自分の音楽を聴いてほしいという気持ちはあるけど、効果的なプロモーションだったり、戦略立った考えが苦手だと。
ぜったくん:そんな感じですね。音楽以外のことを発信する欲っていうのがあまりなくて。その点、SUKISHAさんは上手ですよね。ただ、それもこれまで同様に今後は変わってくるかも知れないです。最近インスタライブとかもやり始めましたし。何年か後には自己顕示欲の塊みたいなやつになってるかもしれない(笑)。
――SUKISHAさんとの出会いについても教えて下さい。何でも、ぜったくんからSNSでコンタクトを取ったのが最初だとか。
ぜったくん:はい。何かのきっかけで存在を知って、「釈迦の手のひら」って曲にめちゃくちゃ喰らったんですよね。
最初は明確なオファーという感じではなく、とりあえず一度お会いしたいと連絡させてもらいました。そしたら、「基本的に外に出ないから、用事ある日に合わせて会いましょう」と。それで渋谷で会って、カフェ入ったんですけど「おれ、カフェインダメなんだよね」って言って野菜ジュース頼んでて。「そっか、それにしても野菜ジュースはウケるな」って思いつつ。
――(笑)。
ぜったくん:で、僕の曲を聴いてもらったりして、SUKISHAさんは当時DTMのレッスンもやっていたので、「僕も受けたいです!」ってなって。最初は普通にレッスンというか教えを請うていたんですけど、そのうち普通の電話の方が多くなり(笑)。ただの近況報告をダラダラとするという。
――完全に『MONTHLY SUKISHA』ですね。
ぜったくん:マジでそんなことばっかやってました。次第にレッスンっていう概念がなくなって、友達になったって流れですね(笑)。
――今、改めて「SUKISHAさんとはどういう関係ですか」と聞かれたら、どう答えますか?
ぜったくん:うーん、友達でもあるんですけど、やっぱり師弟関係ですね。
「Midnight Call feat.kojikoji」Music Video YouTubeコメント欄より
――では、ぜったくんから見たSUKISHAさんの魅力、尊敬するポイントなどを教えてもらえますか?
ぜったくん:トライ・アンド・エラーを繰り返しまくっているところですね。新しいこともバンバン吸収して、すぐに実践する。そこは本当に尊敬しています。色々な楽器を弾けたり、DTMのスキルがすごいっていうのももちろんあるんですけど、それよりも精神面の部分がすごいなって。強靭な精神力があるようで、実際は弱い部分もあるんですけど(笑)。
フューチャー・ベースから種を膨らませていった新曲「Midnight Call」
――先程もおっしゃっていましたが、今作「Midnight Call」のリリックは、昨今の情勢ともリンクした遠隔での男女のやり取りが描かれています。では、サウンド面はどのようなところから膨らませていったのでしょうか。
ぜったくん:フューチャー・ベース、特にUjico*/Snail’s Houseさん、fusqさん、Tomgggさん、Moe Shopさんなど、“Kawaii Future Bass”とも呼ばれるようなアーティストさんの作品をよく聴いていて。そういったシーンでよく使われているシンセの音色を使ってみたいっていうのと、さらにそれをBPM遅めのトラックに合わせてみたらおもしろいんじゃないかなって思って。ある夜、急に思いついてトラックを組んでいきました。それを膨らませていって完成に至ったという感じですね。
――なるほど。
ぜったくん:あと、8ビットっぽいというか、チップチューンとまではいかないんですけど、そういうテイストの音色や、シンセのリリース(鍵盤を離した際の残響音)をゼロにしたり、そういう要素を取り入れてみたかったんです。あと、Tomgggさんの制作配信を見て完コピしたプリセットも使っています(笑)。
――動画を見ながら、設定などを完コピしたということですか?
ぜったくん:そうですね。僕もTomgggさんと同じDTMソフトを使っているので、制作配信を何度も見て、完全にコピーさせてもらいました(笑)。
――そこにコロナ禍での体験から生まれた題材を、男女の物語に当てはめたリリックを乗せたと。客演のkojikojiさんとは元から面識があったのでしょうか。
ぜったくん:面識はなかったんですけど、インスタのDMでやり取りしたことはあって。今回、この曲を完成させようってなった時、kojikojiしかいないなって思ったので、かなり丁重にオファーさせてもらいました(笑)。基本的にこれまでコラボした方とかも、ほぼ全員ネットで繋がった人ばかりですね。現場で知り合った人はいないかもしれません。
――リリックに関してはkojikojiさんのパートも含め、ぜったくんが作っているんですよね。
ぜったくん:はい。ただ、途中の談笑しているパートだけは、僕が何となくの脚本を書いて、あとはお任せって感じで録っています。僕が「今日、何してたの?」って言ったら「ご飯食べてた」って返ってきて、「あ、めっちゃ興味ない人の返しだ」って(笑)。
――(笑)。
ぜったくん:いや、毎日ご飯は食べるでしょ(笑)、って思いつつ、ナチュラルな女の子を演じてくれました。
――リリックで描かれている物語やストーリーというのは自分の実体験、もしくは空想の話、どちらのパターンが多いでしょうか。
ぜったくん:今回は実体験が色濃く反映されているんですけど、前までは妄想の方が多かったです。まぁ、どちらにせよ『Bed TriP ep』から一向に部屋からは出てないんですけども(笑)。
――実体験を強く反映させたリリックが出てきたのは何か心境の変化などがあったのでしょうか。
ぜったくん:何ででしょう。本当に自然な感じで出てきました。いつも通りのマインドで書きつつ、途中から「あ、これ自分のことじゃん」って気づくっていう感じだったので。
――中々先が見えづらい状況ではありますが、今後の動きについて教えて下さい。
ぜったくん:今後も作品はコンスタントに発表していくと思います。
――アーティストとして、音楽家としてこういう風になっていきたいというヴィジョンは見えていますか?
ぜったくん:リリックや作曲に関しては、ある程度自分のメソッドみたいなものが確立できてきた感じがあるんですけど、音選びとかバランスとか、DTMのスキルなどはまだまだなので、トラックメイカー、プロデューサーとしての勉強をもっとしたいですね。最終的にはミックス、マスタリングまで自分でできるようになりたいっていうのが目標なんですけど、まだまだそのスタート地点にも立てていないと思っていて。SUKISHA師匠などを見習いつつ成長していければなと。
――ポカリスエットのCM楽曲の作詞を手がけたことも話題となりましたが、他のアーティストのプロデュースや楽曲提供にも興味はありますか。
ぜったくん:やりたいですね。自分の作品ではできないことに挑戦できそうですし。
――ぜったくんから見た、理想の活動スタイルを展開しているアーティストを挙げるとすると?
ぜったくん:SUKISHAさんは結構理想に近いですね。ただ、僕とはまたタイプが違うような気もしていて。恐れ多いですけど、一番自分が思い描く理想に近いのは、星野源さんなのかなって。
――もうちょっと具体的にお聞きできますか?
ぜったくん:星野源さんって自分でラジオのジングルとかも作ったりするんですけど、それもめちゃくちゃカッコよくて。歌もできるし曲も作れるし、何でもできる。あとはPUNPEEさんも理想に近いですね。僕はそこまでヒップホップに寄っているわけではないのですが。
――今後の目標などは何か設定していますか?
ぜったくん:明確な目標っていう感じではないんですけど、やっぱりDTMが上手くなるっていうことが一番ですね。数値化された目標はあまりなく。ライブもまだ難しそうですし、そもそも自分は音源制作の方が向いていると思っているので。DTMを勉強して、早くSUKISHAさんに土下座させたいですね。いつも「おれに土下座させてくれよ!」って言ってくるので(笑)。
――ハハハ(笑)。
ぜったくん:本当、先のことはわからないんですよね。これまでもそうやって進んできましたし。まぁ、僕はレールから外れて、一度死んでしまっているので、もう何でもできるかなと思っています。今後もそういう気持ちでやっていきます。
【リリース情報】

ぜったくん 『Midnight Call feat. kojikoji』

Release Date:2020.10.16 (Fri.)
Label:UNIVERSAL MUSIC LLC
Tracklist:
1. Midnight Call feat. kojikoji
【イベント情報】

『STAY HOTEL STAY MUSIC』

日時:2020年11月14日(土) チェックイン 12:00 / チェックアウト 翌10:00
会場:HOTEL SHE, OSAKA
出演:
[LIVE]
さとうもか
THREE1989
ぜったくん with KO-ney
東郷清丸
……and more!
[DJ]
shota_yam
……!

[ART]

ibuchang
COMIC HEADS
[SHOP]
喫茶アオツキ
チケット: HOTEL SHE, OSAKA(http://www.hotelsheosaka.com)
■ ユニバーサルミュージック内オフィシャル・ページ(http://www.universal-music.co.jp/zettakun)

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