【LIP×LIP インタビュー】
“それぞれの中に
可能性があるんだよ”って
前向きなメッセージを
与えてくれている
HoneyWorks10周年記念プロジェクトとして、自身がプロデュースするバーチャルアイドル・LIP×LIPの映画『LIP×LIP FILM×LIVE』が公開される。そのオープニング主題歌とエンディング主題歌を収録したシングル「LOVE&KISS/この世界の楽しみ方」に触れつつ、HoneyWorksの3人にLIP×LIPの魅力について語ってもらった。
アイドル的なキラキラと
分かりやすい言葉で表現
まずは11月29日に『HoneyWorks Premium Live Tour 2020 〜ハニフェス〜』を終えられて、今はどんなお気持ちですか?
Gom
10周年の集大成となるライブイベントで、麻倉ももさん、雨宮天さん、夏川椎菜さんのお三方に出演していただき、昔からの仲間でCVも務めてくれているGeroくん、お馴染みのCHiCOやHanonとKotohaといったHoneyWorksのメンバーとともに、幕張メッセイベントホールという大きな会場で一緒にライブイベントができて本当に良かったです。やっと10周年を締め括れたという感じですね。
shito
こういう状況だけど、二度の延期を経て開催できて本当に良かったです。自分たちは客席から観させてもらったんですけど、みなさんの声が出せない状況ながらも喜んでくださっている表情が伝わったので、ホッとしたというのも正直なところです。
ヤマコ
私はライブペインティングで出させていただいて、お客さんの顔を直接観られない場所で描いたんですけど、ちゃんと拍手で応えてくれて、私たちの気持ちが届いているんだと実感できたのはすごく嬉しかったですね。
同公演にも出演していたLIP×LIPはHoneyWorksがプロデュースするバーチャルアイドルデュオですが、彼らが生まれたきっかけを改めて教えてください。
shito
『告白実行委員会』というシリーズ企画をやっていく中で、僕たちの中でアイドルをプロデュースしてみたいという願望が沸いてきたんですね。実際のアーティストやアイドルに楽曲を提供することはやってきたけど、自分たちでプロデュースまで全部やりたいと思った時に、バーチャルならできるんじゃないかと思ったんです。
そんなLIP×LIPですが、馴れ合わずでもお互いを理解しているふたりという印象があります。
shito
ふたりの性格は違ってて、ライバルとして戦い合える関係を作りたかったというのがあります。女性目線の楽曲をたくさん書いてきたので、男性目線の曲で勝負したいというのもありました。
キャラクター設定の部分で重視したことはありますか?
ヤマコ
性格を良くしたくないというのは、最初から考えていました(笑)。ただのアイドルではなく、あえて普通の高校生の素の面を見せたくて。HoneyWorksはリアルな高校生の心情や学校生活を描いているので、アイドルとしてはあくまでも王子様然としたふたりの、リアルな高校生活までしっかり描いていったら面白いんじゃないかと。
GomさんはLIP×LIPはどういうイメージですか?
Gom
最初はshitoくんから男の子のふたり組でやりたいという話があって、その時にもらったデモが「ロメオ」(2016年12月公開の映画『好きになるその瞬間を。〜告白実行委員会〜』挿入歌)だったんですけど、東の国と西の国の王子様というテーマを一緒に考えながら、あくまでも楽曲の上ではキラキラとしたファンタジックで分かりやすいものがいいと思ってました。歌詞に《選んで》という言葉があるように、ふたりを比較したり、どっちが好みかを友達と話したりしながら楽しんでもらえるものにしたいと思って。
ファンはそんなLIP×LIPのどういうところに魅力を感じていると思いますか?
ヤマコ
「ロメオ」はインパクトが大きかったと思いますね。それまでにHoneyWorksが発表してきた曲の中でも意外性があったし、それがきっかけでHoneyWorksのファンだけじゃなく、アイドルが好きな女の子たちがLIP×LIPを本当のアイドルとして応援してくれるようになって、どんどん新しいファンが増えていった印象があります。
shito
やっぱり魅力は人間らしいところじゃないかな? アイドルというとキラキラした印象がありながら、HoneyWorksが描いているストーリーの部分で性格に難があるところも曝け出していて。素顔の部分も含めて、彼らを愛してくれているんだと思いますね。
Gom
分かりやすさとキラキラ感がある楽曲で、まふまふ×天月のおふたりとか、カバー動画をアップしてくれる人も多いです。こういう分かりやすくキラキラとした男子を演じたいという願望を持った男性が意外といて、そういうところにも刺さったんじゃないかと思いますね。
勇次郎の声を内山昂輝さん、愛蔵の声を島﨑信長さんが担当されていますが、その人選については?
shito
声のイメージが合っていたのもそうだし、おふたりのカッコ良くて繊細なイメージも重なってお声がけさせていただきました。おふたりともLIP×LIPのことをとても理解し、なおかつ愛情を持ってくださっていて、レコーディングの時も“勇次郎なら〜”とか“愛蔵なら〜”といったものを、逆に提案してくれます。
ヤマコ
私は楽曲に関してはいつもファン目線で、第一印象でときめきが感じられるかどうかを重視するのですが、内山さんはやさしいような悲しいような歌い方をされる時があって、そのちょっと憂いた声質が大好きなんです。逆に信長さんはたまにセクシーな歌い方をされていて…元気だけどちょっとオラオラが入って、時にはセクシーな歌い方をされたりもする、そういうところが愛蔵にぴったりだと思いますね。“ヤマコはこういうのが好きだよね”ってGomとshitoからよく言われます(笑)。
ヤマコさん基準で作られている部分もあったり?
Gom
20パーセントくらいはヤマコを基準にしています。