コラム【音は鼓膜を震わせ、音楽は心
を震わせる】#12 大瀧詠一が遺した珠
玉の名曲「夢で逢えたら」

エンターテイナーを夢見るしがない50代のマンモス☆南が、レコード、カセットテープ、CD、MD、ネット配信と、音楽メディアは時代と共に変われど、歌が人の心を動かすことに変わりはない、という想いについて語ります。

♪夢でもし逢えたら〜素敵なことね〜

冒頭のメロディーでもあり、幾度となくリフレインされるこのフレーズ、この曲を思い出す時に、誰が歌っているのを想像するだろうか。

実は2018年に、この曲のカバーやインストゥルメンタル、駅メロにまで使われた様々なバージョンで構成されたCDがリリースされたほど長年愛され続けている曲。

大瀧詠一の没後に自身が歌った音源が公開されたほど、長い間、本人以外の歌い手により歌い継がれてきた。

一般的には、ラッツ＆スターが歌ったものが最も知られているかもしれないが、最初に歌ったのは吉田美奈子。そして、私が最初に聴いたのはシリア・ポールが歌ったバージョン。「A LONG VACATION」でメジャーになった大瀧詠一の過去を辿るように、いわゆるナイアガラレーベルの作品をレコードで集め始めた10代の頃にこの曲に出会った。

本当にシンプルなメロディーと歌詞の繰り返し、それなのに、凄く心に刺さるし、切なさが増幅してくる。

そもそも、夢は夢であって、現実ではない。夢の中で誰かに逢うことなど、それこそ反実仮想に過ぎない。もちろん、それがファンタジーであり、永遠の「夢」なのだろうが。

この曲のいろんなバージョンを聴くにつけ、最終的には、大瀧詠一本人が歌ったものに触れたくなる。それこそ、もう逢うことができない彼が歌う姿を見ることができたら、素敵なことなのだろう。

マンモス☆南

プロデューサー/フォトグラフィック・オーガナイザー
1967年9月12日 神奈川県出身
広告代理店、映画制作・宣伝などの業務を経験した後、イベント企画・運営会社「合同会社グラスタ」を設立。女性アイドルの撮影会やネット番組、フットサルチームのプロデュースなどを行う傍ら、カメラマンとして写真集やブロマイドの撮影にも取り組む。

好きなミュージシャンは、小田和正、Mr.Children、大瀧詠一、杉真理、織田哲郎など。

【グラ☆スタ！今月の推しメン】

有村 瞳（ありむらひとみ）
1993年4月15日生。埼玉県出身。血液型O型。
撮影会や舞台など、いろんなジャンルで活動中です。毎週金曜20時～ニコ生「盛りガール選手権」（グラ☆スタ！チャンネル）にレギュラー出演中！アイドルユニット「sherbet」を卒業し、新たな道を進むひとちゃん。2/25～28には池袋「シアターグリーン BOX in BOX」にて準主役の舞台出演があります。