L→R atsuko(Vo)、KATSU(Key&Gu)

L→R atsuko(Vo)、KATSU(Key&Gu)

【angela インタビュー】
どんな“バトル”の中でも、
やっぱり自分の
“メッセージ”を発信したい

約3年半振りとなるアルバム『Battle&Message』。バトル属性のangelaが新型コロナウイルスと戦う人類に想いを馳せ、メッセージを注ぎ込んだ全12曲は、遠藤正明とデュエットを果たした表題曲を筆頭に音楽も物語もバラエティーに満ちている。人間の表と裏を映した哲学すらエンタメに昇華する彼らの夢と希望は途方もなく大きい。

物を作る人間はどんな手を使っても
自身のメッセージを発信したい

今回のangelaの楽曲には戦いとメッセージが詰まっていると感じました。“Battle&Message”というタイトルは、まさにぴったりだなと。

atsuko
このタイトルはコロナ禍真っ盛りの頃に私が提案させていただいたんですけど、そもそも我々はバトル属性なんですよね。戦いのアニメの曲を作る機会が多いですし、おまけに今は誰もがコロナと戦ってるじゃないですか。ライヴができない、劇場に立てない状況になっても、みんなSNSで自分の歌や作品をアップしたり、YouTubeチャンネルを開設したりしているのを見て、やっぱり何か物を作る人はどんな手を使っても自身のメッセージを発信したいんだなと。それは我々も一緒だっていう複合的な想いから生まれたのが、“Battle&Message”という言葉なんですね。そういったメッセージを受け取る場のひとつということで、ジャケットは映画館で撮らせてもらいました。

アーティスト、クリエイターにとって、“伝えたい、吐き出したい”という欲求は全ての源ですもんね。

atsuko
それは数年前、初めてコミケに参加した時に感じました(笑)。自分の作った曲や創作物を発表するために、こんなにたくさんの人がエントリーして、それを欲しがる人が何十万人も並ぶんだ!って感動して。これならエンタメだったりクリエイトの分野も、まだまだ伸びる可能性があるんじゃないかと期待できたんです。
KATSU
今回のアルバムも当初は昨年の12月にリリースされる予定だったのが、コロナ禍で延期になり、このタイトルが出てきて。それに伴って“自分たちが伝えたいメッセージって何だろう?”っていうところから曲も派生していったんですよ。

しかし、アルバムの幕開けを飾る表題曲がデュエット曲というのは予想外でした。どういう経緯でJAM Projectの遠藤正明さんと歌われることに?

atsuko
私、ずっと前からデュエット曲をやりたかったんです! デュエットの根本って男女の歌だから、やっぱり男感と女感をブワッと出したくて。その点、遠藤さんって男の象徴みたいな感じじゃないですか。反面すごく色気があって、過去にイベントやテレビ番組で一緒に歌った時も、すごく楽しくてシビれたんですよね。だから、絶対に遠藤さんと歌いたかったんです。
KATSU
そもそも先行して『革命機ヴァルブレイヴ』のパチンコ第二弾用の曲(本アルバム収録「連撃Victory」「クライシス」)を作っていた時に、TVシリーズの主題歌では水樹奈々ちゃんと西川貴教さんがデュエットしていたって話題になり。“うちもデュエットやってみたら面白いかも!?”って話が出た時に、僕も遠藤さんがいいと思ってたんです。だから、atsukoがデュエットしたいって言い出した時、“ひょっとして遠藤さんじゃない?”って訊いたら“そう!”ってなって(笑)。だから、昨年1月にリリースされたJAM Projectさんのアルバム(『The Age of Dragon Knights』)に楽曲提供した時も、レコーディングでは“どんなふうに録るんだろう?”って、ずっとふたりで遠藤さんを観察してたんですよ。

それで遠藤さんにオファーを?

atsuko
はい。事務所経由でオファーするのが正当な方法だとは分かっていたんですけど、“実は一緒に歌いたい曲があるんです”って堅苦しく切り出すのはつまらないなと思ったので、4年前に交換して以来連絡してなかった遠藤さんのLINEに…確か『(爆竜戦隊)アバレンジャー』の曲だったかな? それを私がカラオケで熱唱してる動画を“遠藤さんの曲歌ってきました!”ってお送りしたんです。そしたら“お前、何やってんだ!? でも、うまいな”みたいに返ってきたので、そこから“実は今度アルバム出すんで、一緒に歌ってくれませんか?”ってお願いしたところ、“俺でいいなら全然!”って快諾してくださって。で、レコード会社に話をする前に、外堀から埋めようと先に曲を作っちゃったんですよ。アルバムのタイトルをそのまま使いたかったから、歌詞の中にも“Battle&Message”って入れて、内容もそれに沿うものにして。簡単に言うと、令和の「3年目の浮気」が作りたかったんですよ。40代より上の世代にしか伝わらないと思いますけど(笑)。

あぁ、よく分かります! 要するに男女のコミカルな痴話喧嘩的な。

atsuko
そうそう。なので、小難しいものにはせず、曲調も古き良きロックって感じで女性と男性が交互に歌い、サビは一緒に歌うという分かりやすくてシンプルなものにしました。まぁ、ゆくゆくカラオケとかに行ける時代になったら、我々と遠藤さんのファン同士で歌ってもらっても楽しいかなぁって。
KATSU
男と女のバトルにしたかったので、アーティスト表記も“angela VS 遠藤正明”と“VS”を使ってね。ただ、atsukoと遠藤さんが歌うとなると、アツいにアツいを重ねた曲を予想されるだろうから、それはちょっと裏切りたかったんです。みんなコロナとの戦いで嫌気が差してる中…僕が言うと本当に失礼なんですが、あほなふたりの痴話喧嘩を見ることによって、笑える幸せなエンターテイメントがあるんじゃないのかなっていう。それを100パーセント発揮できる歌唱力が遠藤さんにはあるし、遠藤さんって一般的にはJAMのクールでカッコ良いイメージだろうけど、僕にとってはすごくお茶目で可愛い人なんですよ。あのクシャッと笑う笑顔にやられる女の子の気持ちが俺には分かる!(笑) そういった僕が楽屋で見ているような部分をこの曲では出したかったので、JAMのカッコ良い遠藤さんが好きな人からは批判を食らっても、遠藤さん自身のファンの方々からすると“これぞ遠藤正明だよね!”っていう顔を引き出した自信があります。
atsuko
最後は“ごめん”って言ってるしね(笑)。

「3年目の浮気」には「5年目の破局」というアンサーソングがあるので、では、第二弾もぜひ!

atsuko
ええ!? じゃあ、もう一曲作ろうかなぁ。
L→R atsuko(Vo)、KATSU(Key&Gu)
アルバム『Battle & Message』【初回限定盤】(CD+Blu-ray)
アルバム『Battle & Message』【通常盤】(CD)

OKMusic編集部

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