MINAMIS高坂×D.W.ニコルズ鈴木 歌
うギタリスト対談 ――3年越しの対バ
ンに向けて語り合う

MINAMISの自主企画『CHABASHIRA FIGHT CLUB VOL.24』が9月30日に渋谷La.mamaで開催される。ゲストは新体制となったD.W.ニコルズ。2018年のMINAMISのツアーゲストとして出演した以来の共演だ。これまでSPICEではMINAMISのVo. 南雲、Ba.はむざ、Dr.篠原に登場してもらったが、今回はGt.高坂研多が満を持しての初登場。音楽的なルーツも近く、敬愛する鈴木健太(D.W.ニコルズ)を招き、渋谷La.mama・河野氏進行によるギタリスト対談を実施した。バンドとしてもプレイヤーとしても活躍する二人は、ギターを通してどんなアプローチで音楽と向き合っているのか。この日限りの特別なセッションを収めた動画もあるので、最後まで楽しんでほしい。
――『SUNRISE』のツアー以来の対バンですね。初めて会ったときのこととか、お互いの印象をお伺いしたいです。
高坂:僕はYouTubeで「ハッピーラッキーデイ」をたまたま見つけて、ニコルズを知りました。
鈴木:そうなんだ。その話、今初めて聞いたんだけど(笑)。2015年の曲だね。
高坂:22歳でMINAMISに入るか、入らないかくらいの時です。健太さんはバンジョーを弾いていて、日本でそういうバンドってあんまりいなかったので、ずっと気になっていて。それで2018年の12月に念願叶って自分たちの自主企画で対バンさせていただきました。初めてライブを観たときは、“この人、僕とルーツが似ているな”と一目で分かって、仲良くなりたいと思っていたんですけど、僕らも人見知りなので…。
鈴木健太(D.W.ニコルズ)
対バンの当日にリハを見たとき、研多くんから同じものが好きな匂いがして、昔の俺みたいだな、と思いました。(鈴木)
鈴木:そうだよね。すごく人見知りだよね。
高坂:年齢も離れているので、最初は緊張していました。でもライブを観てもらってから一気に距離が縮まった感じがして、個人的にも一緒に飲みに行かせていただいたり、今では尊敬しているお兄ちゃんっていう感じです。
鈴木:対バンする前に上野の野音のライブ、MINAMISみんなで観に来てくれたよね。そういうことって意外とあんまりないし、ニコルズを好きだという気持ちもちゃんと伝えてくれたのが嬉しくて。対バンの当日にリハを見たとき、研多くんから同じものが好きな匂いがして、昔の俺みたいだな、と思いました。ライブ終わってから声をかけてくれて、ちょっとの時間だったけど、クラプトンの話とかもして、打ち解けた感じだよね。
高坂:クラプトンとか、ザ・バンドの話とかしましたよね。
鈴木:その世代でそういう音楽をちゃんと知っているのが嬉しかった。周りにそういう話できる人、あんまりいないでしょ。
高坂:あんまりいなかったですね。
鈴木:僕らの世代でもブルースとか、カントリーをちゃんと知っている人ってあんまりいないんですよ。しかもちゃんと僕らのことを好きでいてくれて、こっちも認めてもらえた気持ちがしたし、すごく友達になれそうだと思いました。あとはLa.mamaのイベントに呼んでもらった時、河野さんがMINAMISをすごいプッシュしてきたから、“これはなんかあるぞ”というのもありました。
――高坂はカントリーは聴いてるの?
高坂:カントリーはそこまで通ってないです。
鈴木:カントリーよりブルースだよね。
高坂研多(MINAMIS)
――お二人は何がきっかけでギターを弾き始めたんですか。
高坂:中学の時にB'zのベストアルバムを聴いてロックに目覚めたんですけど、最初はギターとかベースとかを認識していなくて、ボーカルしか聴いてなかったんです。でもB’ zにはまって、ライブ動画とかをYouTubeとかで見ていくうちに、この人のギターの音色って、他の人たちと違うな、と気付き始めて。楽器は弾く人によって音色が違うのが面白いと思いました。それで兄貴が二人ともギターをやっていたので、家にあったフェルナンデスの安いギターを見様見真似で弾きはじめたのがきっかけです。
鈴木:そうなんだ。中1とか、中2のとき?
高坂:中2ですね。そこからB’ zが影響を受けたアーティストを知りたいと思うようになって。アメリカのハードロック、エアロスミスとかを聴くようになって、どんどん時代を遡っていって、ビートルズ、ストーンズ、あたりも聴くようになって。ただハードロックを聴いても、早弾きが得意じゃなかったので、もうちょっとシンプルなブルースとかを練習するようになってから徐々にギターを弾く頻度が増えていきました。兄がHi-STANDARDとかELLEGARDENの世代で、家でずっと流れていましたけど、当時は全然興味なかったですね。
鈴木:僕は親がフォークリバイバルの時代の人だから、父親が家で趣味でギターを弾いていたのをずっと聴いていて。でも自分でやろう、という気持ちはなくて、小学生の時はファミコン命でした(笑)。中学に入ったときに“自分の趣味くらい見つけなさい”って親に言われて、ギターでもやってみるか、って感じでなんとなくで始めたんですけど、ドレミファソラシドの練習だけでもすごく面白くて。ギターを始めたと同時に大好きだったゲームをぱったりやめましたね。
――最初にギターを触って、そこからずっとギター一筋ですか?
鈴木:ずっとギター一筋と言えば一筋ですね。でも色んな楽器もやっているので音楽一筋です。高校のとき、一緒にバンドをやっていた友達の家に集まってドラムを練習したりとか、ベースを触ってみたりとかもしてましたね。大学に入ってからはコピーバンドでドラムをやったりもして、バンドの色んなパートの楽器に触れる機会がありました。親の影響でカントリーとかフォークを聴いて育ったので、バンジョーとかウクレレとか、スチールギターの音色は元々好きだったんですけど、それをバンドに入れたら面白そう、と思って楽器が増えていった感じです。
――ギターと出会ってから、そこから先の広がりがすごいですね。
鈴木:熱中する何かが欲しかったんでしょうね。でも、そんなに何でもかんでも始めたら続くっていう性格でもない気もするし、音楽が続いたのは、アメリカンフォークとか、ビートルズとか、ジャズとか、いい音楽が家でいつも流れている環境で育ったのが大きいかもしれないです。
――今日は最後にセッションも予定しているので、それぞれ2本ずつギターを持ってきていただきました。それは最初に買ったギターですか?
高坂:大学一年のときに自分で初めて買ったストラトキャスターです。MINAMISに入ってからもしばらくはこのギターを使い続けていて、今もレコーディングでたまに使います。カスタムショップのですね。
鈴木:レリックされてるやつ?
高坂:これは自分でやりました。
鈴木:なっちゃったの? やったの?
高坂:自分でやっちゃいました。ビンテージのボロボロのギターに憧れていて……2年くらいは綺麗なまま使っていたんですけど、大学のサークルの後輩にレリックとか好きなやつがいて、そいつがドリルを持っていたので、ドリルの先に石をつけて、回転させて、摩擦で削りました。お気に入りのギターです。
鈴木:ストラトなのは、クラプトンに憧れて?
高坂:そうです。もちろんタバコの焦げ跡も。こっちは今メインで使っているギブソンのSG。MINAMISのサウンドのパンク色が強くなってきて、ストラトじゃなくてもう一個選択肢が欲しいなと思って数年前に買ったんですけど、元々AC/DCが好きだったり、クラプトンも若い時に使ったりしていたので、ずっと気になってはいました。以前MINAMISのキーボードをサポートしてくれていた松本ジュンにふとした会話の中で“高坂ってSGとか似合うんじゃない”って言われて、その一言が決め手で買いました。
どんな時でも歌心のあるギターを弾きたい。ギターを持たなくても、口で歌えるような分かりやすいフレーズを曲の中に入れて、それを歌うように弾くことです。(高坂)
鈴木:AC/DC好きだったんだ。次から半ズボンでジャケット着てもらわないと。
高坂:そこは……。
鈴木:そこは違うんだ(笑)。僕は、これが最初に買ったテレキャスターです。ニコルズが始まった頃は、ずっと335(編注:ギブソンのES-335)を使っていたんですよ。でもザ・ホークス(後のザ・バンド)が1966年にボブ・ディランのバックで演奏している有名な映像があって、そこでロビー・ロバートソンが使っているオリンピックホワイトのテレキャスの音色とプレイがめちゃくちゃかっこよくてずっと憧れていて。ニコルズのサウンド的にも335だとぱっとしない時もあったので、よしテレキャスターだ、と思って買いました。51年のフェンダーのノーキャスターのリイシューで、Bベンダーっていうカントリーで使う装置を後付けしています。ナッシュビルのカントリー系のセッションギタリストみたいに真ん中にストラトのピックアップをつけて、ハーフトーンも出せる仕様にして、大改造しています。
――鈴木さん、テレキャスの印象です。
鈴木:テレキャスターは6本持っています。こっちの72年のテレキャスはロビー・ロバートソンがナチュラルカラーのテレキャスを使っていたことへの憧れもあって手に入れました。70年代のフェンダーって作りが雑なことがよくあるんですよ。これもピックガードが元々歪んでつけられていて、さらに経年で縮んでピックアップに干渉していたので、ぶった切ってやりました。スモールピックガードのSGみたいでかっこいいし、日焼け跡もセクシーで音もいいのでお気に入りですね。一番最近手に入れたテレキャスターです。
――クラプトン、ロビー・ロバートソンという名前も出てきたんですけど、そういった影響を受けつつ、お二人がギタリストとして特に意識していることはどんなことですか。シチュエーションによっても変わるとは思いますが。
鈴木:楽曲の中でのギターの立ち位置やアプローチは、ロビー・ロバートソンとジョージ・ハリソンの影響がすごく大きいです。ビートルズも大好きで、そこまでルーツ寄りではない曲のアレンジとかは、ジョージのギタープレイの影響を大きく受けていますね。
――僕、二人の共通点をものすごく感じていて。ニコルズの「東京」のギターソロを聴いた時に、ぶわっと高坂が出てきたんですよ。弾きそうだな、って。
鈴木:えぇ!(笑)
高坂:僕はどんな時でも歌心のあるギターを弾きたいな、とずっと思っています。それはつまり、ギターを持たなくても、口で歌えるような分かりやすいフレーズを曲の中に入れて、それを歌うように弾くことですね。僕の好きなギタリストはそういう、ギターの音色だけで人を泣かせられるような、メロディだったり、表現をする人たちなので。あとは歌に寄り添いながら、歌を支えて、欲しいところに気持ち良いメロディが入ってくること。自分が弾きたいフレーズを弾きつつも、ボーカリストが歌いやすいように音がぶつかってないかとか、フィーリングだけじゃなくて理論的にも丁寧に検証しながら、バランスを取るようにしています。
鈴木:僕がギターに対して考えていることをそのまま言ってくれちゃいました。
――最初に組んだバンド、ギターボーカルでしたか? 二人ともギターだけの印象はなくて、ボーカルもやっていた影響もありそうだなって思っています。
高坂:そうです。自分が歌うのも、ギターを弾くのもすごく好きなので、歌をギターで表現している。
鈴木:僕もです。歌えるギターのフレーズは常に心がけているし、自分のスタイルだと思っています。ブルース好きな人は、歌を大事にするのが上手いんですよね。ブルースって、歌の間で語るギターなので、見ていればブルースが好きだって分かる。特有の間の取り方があるじゃん。
高坂:ありますね。
鈴木:歌の抜け際で入ってくる、みたいなね。ギターの美味しいところってそこだよね。あとはバンドではギターがサウンドの味付けの、かなり大きなポジションになるので、ギターアレンジではその曲が元々持っている世界をどうやって自分のギターで広げられるかを考えますね。プレイの面では、匂いを感じられるようなギターを心がけています。
――ニコルズの音楽を聴いていて、わたなべさんの歌詞の背景に鈴木さんのギターがある気がしますし、匂いみたいなものはすごく感じます。
鈴木:それは嬉しいです。ニコルズではただのギタリストというよりも、バンド全体のアレンジやアンサンブルを考えるポジションだからこそ、できることでもあると思うんですよね。例えばサポートで呼ばれて行ったとしても、“ギタリスト”としての立場ではそこまで踏み込んで空気を作ることはなかなか許されない。でも僕はそういう空気の作り方も含めて、自分というミュージシャンだと思っているし、自分のギタープレイだと思っています。
――お二人は自分のバンド以外のサポートもやられていると思うんですけど、自分のバンドと、サポートのときの意識の違いはどういった部分ですか?
高坂:僕は基本的にどこで弾くときもマインドはあんまり変わってないです。僕がやる意味があって呼ばれたり、自分から弾きに行ったりしていると思うので、適度に自分の持ち味を出しています。今La.mamaに出ている鈴木青っていうシンガーのサポートをMINAMISの3人でやっているんですけど、そいつの曲をアレンジするときも僕が考えたイントロを持って行ったりとか。MINAMISでももちろん、曲によってはギターソロだけじゃなくてイントロも僕が考えたりするので、やっていることはあんまり変わらない。
鈴木:僕は例えば、甲斐バンド甲斐よしひろさんのソロのときは、原曲と全然違うアレンジをするプロジェクトで参加しているので、とにかく中心となる人、つまり甲斐さんがやりたい空気感をどう表現するかを大事にしていますね。ちょっとした音数一つでも歌う人にとっては感じ方が大きく違ってくるので、気をつけています。自分なりの解釈を持って行って、とりあえずやりましょう、ってなった時、まずは持ってきたものを全部は出さないで、匂いの部分だけぶつける。
高坂:色んな選択肢を持って行く、ってことですか?
鈴木:色んな選択肢は持って行くけど、まずは自分の解釈を言語化して投げかけてみる。それで合っていると感じたら、実際に準備してきたものを当てはめていく感じですね。“これってこういうことですよね”という自分の解釈を分かりやすい形で提示することが、一回目のセッションでは大事だと思います。それがなく、“これってこうだろうな”と曖昧なまま行くと、それなりのものにしかならないけど、自分で解釈した明確な提示があると、もう一段上のものが完成すると思います。それはサポートでもバンド内でも、プレイヤーとしては一緒のことなんですけどね。
高坂:今までの話を聞いていて、健太さんは俯瞰的に全体を見ることができているな、と思いました。どっちが良いとか悪いとかじゃないと思うんですけど、僕は自分がどうしたいか、っていう気持ちの方が先にあるので。
鈴木:研多くんは僕より“ギタリスト”なんだと思うよ。人によってそのセクションの中での立ち位置があると思うんだけど、僕はそんなにギターだけで何か語れるわけではなくて、その曲に対する自分のアプローチで場を作っていくタイプなので、研多くんのプレイを見ているととても饒舌で感心してしまいますよ。
“この人じゃなきゃ”と選ばれるミュージシャンになりたいとずっと思っていて、それに尽きます。(鈴木)
――高坂はバンドのことを真剣に考えてギターを弾いているけど、一方で我も感じていて。これからどんどん変わっていくと思うし、そこも楽しみです。
鈴木:変化があった方が絶対楽しいよ。
高坂:若い頃と考え方、変わりました?
鈴木:全然違うよ。二十歳くらいの頃とか、上半身裸でライブやってたからね(笑)。昔はギタリストで、曲も書いて、自分のギターありきで全てを考えていた。その頃はその頃で面白かったなと思うし、当時の曲を聴くと、今はこんなことできないな、っていう発見もあって、それが音楽の面白さの一つだと思うけどね。
高坂:一つ健太さんに聞きたいんですけど、上手いギタリストの演奏を見て、悔しかったり落ち込んだりすることってありますか?
鈴木:人の演奏を見たら大体落ち込んでる(笑)。それは年々強くなるかも。自分はこれだけキャリアを積んでいるのに、全然だめじゃん!みたいなことの連続だし、落ち込まなかったライブなんてないよね。
高坂:僕は基本はめちゃくちゃ指が動くギタリストとかがいても“種目が違うよね、僕には僕の良さがあるから”って思えるんですけど、自分が目指したいものを自分より上手く表現できている人の演奏を見ると、その自信が一気に崩れ落ちるというか。
鈴木:それは、自分が目指しているプレイだったり、スタイルが明確にあるからだよね。
高坂:はい。だからこそドンピシャでそれをできている人がいると落ち込みます。でも、モチベーションにもなっています。
鈴木:それで悔しいと思う気持ちはすごく大事だと思うし、そういうことにぶち当たることで、自分のいいところも見出そうとするじゃん。そうやって考えて見つけた自分の良さは確かなものだと思うし、そこを伸ばしていけたら、他の人にはない、自分というミュージシャンになっていく気がするよ。
僕らもレベルアップしていると思うので、健太さんとわたなべさん、ニコルズのお客さんにもそんな僕らを見てもらいたいです。(高坂)
――ギタリスト、ミュージシャンとして、目標とか、今後の意気込みも聞かせてもらえますか。
鈴木:僕は“この人じゃなきゃ”と選ばれるミュージシャンになりたいとずっと思っていて、それに尽きます。あとは強いて言えば、一緒にやっている人が、すごく楽しいと思ってくれて、僕のギターが入ることで、楽曲にもう一段花が咲くようなミュージシャンでいたいですね。
高坂:僕は、最終的にはお茶の間の人たちが、ギターを聴いただけで“これ高坂さんのギターだよね”って分かるぐらいになりたい。例えばB’ zの松本さんや布袋さん、Charさんはその域に達している唯一無二の存在だと思うんです。そのために、自分がギタリストとしてレベルアップすることと、バンドとしても知名度を上げていくことがセットで必要だと思うので、ライブを精力的に打ち続けて、色んなところで活動していきたいと思っています。
――9月30日はMINAMISとニコルズが3年ぶりの対バンです。
鈴木:すごく楽しみです。
高坂:ニコルズがMINAMISと対バンするとき、若手だろうがなんだろうが、手加減しないし潰してやるぞ、くらいの気合いを感じていて、それがかっこいいなと思っています。
鈴木:もちろんそれはそうでしょう! でも昔は“負けないよ”という感じだったけど、年齢を重ねてきて、最近はどっちかというと、“負けますけど、僕のいいところも分かってくれたら嬉しいです”って感じですね(笑)。MINAMISの活動を見ていて、普段からすごい元気をもらっているんですよ。だから、またこうして誘ってもらえて、すごく嬉しかったです。今回はだいちゃん(わたなべだいすけ)と二人でアコースティック編成で、前とは違う意味でぶっ飛ばしたいなと思っています。
高坂:僕らもレベルアップしていると思うので、健太さんとわたなべさん、そしてニコルズのお客さんにもそんな僕らを見てもらいつつ、それを超えてくるライブをお二人がしてくれることを期待しています。
取材:河野太輔(La.mama) 文:柴田真希 撮影:ハギワラヒカル

対談後、高坂きっての希望でセッションを2曲実施。高坂の選曲は言わずと知れたジミ・ヘンドリックスの「リトルウィング」をクラプトンがデレク・アンド・ザ・ドミノスでカバーしたバージョン。高坂が“無人島に持っていくならこの1枚”だと言う『いとしのレイラ』に収録された1曲だ。2曲目は鈴木が二人とも好きなザ・バンドの『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』収録、ディラン作曲の「アイ・シャル・ビー・リリースト」を選曲。二人らしい落ち着いたバラードのセッションで、スタジオに気軽に入る機会も減ってしまっている中、初心に帰り好きな音楽に向き合う楽しさを思い出す貴重な時間となった。

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