【ザ・クロマニヨンズ リコメンド】
独立した個性が光る楽曲たちが並び、
それぞれが輝いている
アルバム完成後の本当の楽しみは
ライヴで楽曲たちに出会えること
ちなみに、ずっと彼らのジャケットデザインを手がけている菅谷晋一氏の、今回のデザイン制作現場に密着した動画がアップされている(『ザ・クロマニヨンズ×菅谷晋一 クリエイティブデザイン ビハインド・ザ・シーン』)。発想から制作プロセスまで、さまざまな発見があるので、ファンならずともクリエイティブに興味のある方はぜひ観てほしい。
6枚のアナログシングルとCDシングルを揃えることで見えてくる物語もあるはずだが、アルバムのジャケットは6個の星と稲妻のようなラインという構成。インパクトのある6曲とそれらを貫くロックンロールスピリットを象徴した、やはりシンプルさとポップさで統一されたデザインが彼らの揺るぎない精神性を物語っている。そして、旗のような設定にしてあるのは、ステージにこのフラッグが登場するということの示唆なのだろうか。そんな予想も楽しめる。
このプロジェクトを完走し、1月24日からは東京・Zepp Haneda(TOKYO)を皮切りに全国ツアーがスタートする。約2年振りとなるツアーの実現だ。思えば、コロナ禍で2020年5月にツアー中の残り12公演の中止を発表。いったん動きが止まったかのように見えたが、同年9月にライヴアルバム『ザ・クロマニヨンズ ツアー PUNCH 2019-2020』、11月にシングル「暴動チャイル(BO CHILE)」、12月に14枚目のアルバム『MUD SHAKES』をリリースし、12月11日には初となる配信ライヴを行なうなど、ペースを落とすことなく2020年も着実に活動を続けてきた。そして、2021年に入り、2月に約1年振りの有観客ライヴを東京・有明のガーデンシアターで行ない、生配信もされた。6月にはライヴDVD『ザ・クロマニヨンズ ライブ! MUD SHAKES 2021』をリリースし、8月から今回のプロジェクトが始まったわけだが、いよいよ全国の会場に彼らが立つ日が再びやってきた! 2021年が彼らの出現15周年イヤーということもあり、この企画はもっと前から進められていたのかもしれないが、コロナ禍もあってこれまでとは違うアプローチがひときわ斬新な印象を残した『SIX KICKS ROCK&ROLL』。このアルバム完成後の本当の楽しみは、これからのライヴでさらにスケールアップした楽曲たちに出会えることだ。『ザ・クロマニヨンズ ツアー SIX KICKS ROCK&ROLL』のスタートを心待ちにしたい。
文:岡本 明
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