INTERVIEW / にしな ファンタジーを
描いた新曲を軸に、様々な角度から迫
る“にしな”の音楽像

1stアルバムに収録されている「ケダモノのフレンズ」がロング・ヒットとなり、夏には2ndアルバムのリリースも決定しているにしなが、新曲「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」をリリースした。
にしなは、人間模様や心情の深層を鋭く歌詞で描きながら、言葉遊びや耳に残るワード・チョイスのセンスも抜群なソングライターであり、「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」はそんな彼女の真骨頂が発揮された楽曲だと言える。中華街や『千と千尋の神隠し』の雰囲気が浮かび上がる摩訶不思議な世界へと誘いながらも、自分自身と聴き手を“チクリ”と刺す要素が入れ込まれた、非常に奥行きのある作品となっている。
その歌詞や世界観の真相、サウンド・プロデューサー/アレンジャーにESME MORI、ギタリストに永井聖一を迎えたサウンド・プロダクション、そしてにしなのクリエイティブにおいて毎回大切な要素となっているアートワークとMVなど、「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」を構成するあらゆる要素について詳しく聞いた。さらには、LauvやKID FRESINOなどを最近聴いているという彼女が、今理想としている“にしな”の音楽像について探ることができた。
Interview & Text by Yukako Yajima(https://twitter.com/yukako210)
Photo by 遥南碧(https://harunaoi.wixsite.com/harunaoi)
このタイミングだからこそ、“裏側”に行きたかった
――「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」は、どういったところからイマジネーションを膨らませて書いたものですか?
にしな:シンプルに言うと、「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」というワードを使いたいと思って書き始めた曲です。タイトルからできました。
――その言葉はどこから浮かんできたのでしょう?
にしな:「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」という言葉がポンって浮かんで、なんとなく字面がいいし、漢字にしてもかわいいなって思ったんです。「フライディ・チャイナタウン」(泰葉)という曲があることは知っているんですけど、これを書いたときにそれを意識していたわけではないんです。そこから世界観のイメージを膨らませていって、『千と千尋の神隠し』の特にお父さんとお母さんが中華料理屋さんでご飯を食べて豚になっていっちゃって、千尋が「アーッ」てなるシーンが、なんとなく自分のイメージするものに合っているなと思って。その世界から自分なりに景色を膨らませていって、そのときに気に入っていた3つのコード進行を鳴らしながら、メロと歌詞を一緒に作っていきました。
――この曲を聴いたとき、まさに『千と千尋の神隠し』が浮かんできました。にしなさんは『千と千尋の神隠し』のどういったところに惹かれるんですか?
にしな:ストーリーももちろんですけど、絵や動きとか、あの不思議な感じがすごく好きですね。ジブリの中で何が一番好きかって聞かれると難しいんですけど、『千と千尋の神隠し』の世界観が一番好きかもしれないです。
――時代も国も不思議な異国感、人間と自然の境界線が揺らぐ摩訶不思議な世界観というか。
にしな:はい、すごく好きです。何回も見てる気がします。
――人間関係や人の繊細な心情をリアルに切り取った曲のリリースが続いたからこそ、今回はちょっとファンタジーな曲を書いてみよう、といった想いもあったんですかね。
にしな:そうですね。出していく並びはそんなに考えないんですけど、毎回曲の強みはどこなのかを考えてはいて、心情を重ねられる歌詞を書くのか、何も考えずに聴いたときにただ楽しいと思えるリズムや言葉の不思議さを書くのかでいうと、この曲は後者が強く出ているのかなって思います。
――2番で出てくる“揚鶏臆病少年(FRIED CRISPY CHICKEN BOY)”とか、キャラクターの発想も、発音も当て字も、すごくユニークで楽しいですよね。
にしな:言葉でも遊んでいくことは意識していたので、「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」に似た言葉を使いたいなというところで、揚げ鶏だったらカリカリだし、臆病な様子を見て鳥肌が立っちゃうという意味でも“CHICKEN BOY”はおもしろいな、いろんな方向で遊べるなと思ってつけました。詞は悩んだけれど、いろいろ案を出した末で、最終的には音のハマリと心地よさで決めた気がします。
――音のハマりを重視しながらファンタジーな世界観を描いてはいるけれど、深く覗き込むと、現実や人間の心情を昇華させていると捉えることができる楽曲だなとも思いました。
にしな:この曲でもし隠れたスパイスがあるとしたら、2サビ。《GIVE ME FIVE!》《三つ目の小僧+僕で五眼球(five eyes)》……「ファイブアイズ」という組織があるんですよ。不思議な世界観で遊び心があって楽しく聴ける曲だけど、自分なりに“チクリ”というか。それは好きなやり方ではあるのかなって思います。
――《首脳達の会話》《飛び交うミサイル》とかも、今のタイミングで曲が世に出ると、やはりドキッとするし、どうしても意味性が帯びてきちゃいますよね。
にしな:そうですね。その2サビに向かっていっているAメロではあると思います。
――なぜそういった“チクリ”を作品に入れ込みたいんだと思いますか。
にしな:いつも曲を書いているときに、“正解”を書きたいと思うんですね。例えば、自分が思う生きる上での正解だったり、世界平和だったり。でも、性格上かわからないですけど、結局答えが出ずに曲が終わっていっちゃって。Dメロで《表裏一体》ということを歌っているのも、自分で表裏一体と思っているけど、「一体自分の何を知ってるの?」って自分に問いかけていて。“チクリ”を入れることで、その世界の中でずっと悩んでいる自分がよりしっかり出てくるのかなって思います。
――そういう問いにおいて、正解なんてあるようでないですもんね。
にしな:そう思います。だから書きながら自分に“チクリ”ってしているかもしれないです。
――この曲に限らず、にしなさんの作品全体の個性みたいなものを言ってくれた気がします。
にしな:ああ、そうかもしれないです。
――もう一度聞くと、『千と千尋の神隠し』や中華街の世界観に、なぜそこまで惹かれたんだと思いますか?
にしな:非現実的でも現実的な歌詞でも、ひとつの小説のように世界を閉じ込める気持ちで完成させていくことは多くて。『千と千尋の神隠し』みたいな世界にこの曲が誘われたからできたというよりも、「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」を書こうと思ったときの世界観のセレクトがたまたまあの世界だったということではあると思うんですけど。しいて言うんだったら……戦争とかがある中で、いろんなところへ向かう自分の欲望を現実世界以外で放出できたら、現実世界は秩序に守られて平和かもしれないなと思って。
例えば、大人が子どもになれる瞬間とか、隠しておくべき欲望を放出できる場所とか、そういう“裏側”に、このタイミングだから行きたくて。その“裏側”を自分なりに想像したときに見える景色が中華街だったのかなって思います。
――欲を発散できる“裏側”の場所があれば、もしかしたら現実世界はもっと平和なのかもしれない。素敵な発想ですね。
にしな:そこで上手くストレス発散ができたら、喧嘩も減るかもしれないですよね。
――今の世界情勢は、創作のインスピレーションや考えるきっかけとしてにしなさんの中で大きいですか?
にしな:創作のインスピレーションというか、「本当に起きているのかな」「現実的に思えないけど本当に起きているんだよな」って、いつも不思議な気持ちになります。戦争は国家間だけど、結局人間関係だから、“私”と“あなた”というところでも成り立つ話ではあると思っちゃうんですよ。戦争以外もそうですけど。そう思ったときに、「なんでなんだろうな」「他に方法はないのかな」って考えちゃいますね。
「サウンド面でも欲張り」――振り幅広い作品が生まれる背景
――「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」のサウンド面について詳しく聞くと、まず、アレンジをESME MORIさんへお願いしたのはどういった理由でしたか?
にしな:この曲をアレンジしてもらうにあたって、“不思議な世界観”ということが先にあった中で、ESMEさんはいろんな世界観を表現できるイメージがあって。上手く言語化できないんですけど、ESMEさんが手がける曲やご自身の曲を改めて聴いて、この曲の世界に合うのはESMEさんだなと思ったので依頼しました。
――リズムもにしなさんの中では結構珍しい感じになっていますし、イントロから印象的なトラックですよね。
にしな:そうですね。バンドのリハをしたときも、リズム隊のメンバーが「新しい感じだね」と言って嬉しそうに演奏してくれました。リズム以外でも不思議な世界観へ誘えるように、いろんなアイデアを出しましたね。話し声を逆再生にしたり、猫の鳴き声、咀嚼音、赤ちゃんの泣き声とかを入れようと試みたり。どこまでザラザラさせるかも大事なところでした。《なんでも笑えちゃうよー(こそ、世界へ)》とか、ボイス・チェンジを活かした部分も特に自分で気に入っているところです。あとは、永井聖一さんがギターを弾いてくださって、それが特に不思議な世界観にいい味をもたらせてくれているなと思います。
――永井さんの細かなプレーの重ね方が、この曲の世界観にすごく効いてますよね。
にしな:本当に、素敵なものを重ねてもらいました。
――アルバムを作っているタイミングでもあると思うのですが、今“にしな”として世の中に出していきたいサウンドとはどういうものだと考えていますか?
にしな:そういうのは全くなくて。行きたい方向に行く。何か想像ができていてそこに向かって完成させるというよりも、やりながら考えるタイプではあるので。何になるか自分でもわからないながらに完成させていってる感じです。
――では、にしなさんのサウンド像を探るために、いくつか別角度から質問させてください。「最近よくLauvを聴いている」と発言されているのを見てすごくしっくりきたのですが、Lauvのどういうところに惹かれますか?
にしな:一番はメロと心地いいリズム。あとは声のよさかなって思います。
――それは、にしなさん自身が音楽を奏でる上で大事したいことでもあると言えますか?
にしな:そうだと思います。
――しかもLauvってポップ・パンクやアトランタのヒップポップ、R&Bなどいろんな音楽から影響を受けたサウンドを作っていて、その上に乗せるメロと声がいいというアーティストで。
にしな:そうですね。私はあまり深く考えずに音楽を聴くことの方が多いんですけど、確かに、いろんなものを吸収して出たもののよさを無意識的に好きって思っているのかもしれないです。
――にしなさんがいろんなアレンジャーといろんな曲調の楽曲を作るのは、どういう想いがあるからだと言えますか。
にしな:“辛いものを食べたい日もあれば、甘いものを食べたい日もある”みたいな感覚で、シリアスな曲を作りたい日もあれば、楽しい曲を作りたい日もあるし、サウンド面でも欲張りなので「あっちも食べたい、こっちも食べたい」ってなるんですよね。出てきたものに対して、その曲に一番似合う洋服を着させてあげたいという想いが強いからかなとは思います。一人の人(アレンジャー)とずっと作り続けることよりも、種に対して、どうしてあげたらその子がよく育つかを重要視しているから、その曲に合う方とやりたいんだと思います。
――にしなさんのルーツを掘ると、お母さんが家で流していたブラック・ミュージックをよく聴いていたそうですが、具体的にどういったアーティストの音楽が自分の根底にあると感じますか?
にしな:誰の曲なのかがわからず、ただ流れている音楽を無意識に聴いていたんですけど、Stevie Wonderとか、Aquaの「Cartoon Heroes」とかは、車でずっと流れていて好きでしたね。Ne-Yoとかもよく流れていた気がします。
――それが今の自分の楽曲制作につながっている自覚はありますか?
にしな:そうですね。やっぱり、リズムですかね。うしろに乗るのが好きではあります。ちゃんと刻むけど、どちらかというと重めに乗る方が、歌うときも作るときもわりと好きです。
KID FRESINO、秋山璃月との共鳴
――それはすごく納得です。もうひとつ、Lauvを引き合いにして話をすると、Lauvはヒット・ソングを作ることに意識的な人ですが、にしなさんの中でトレンドやヒット・チャートのサウンドに対する意識はどれくらいありますか?
にしな:わりとチャートに入っている音楽は聴くんですよね。元々J-POPだったり、みんなが好きなものはわりと好きで。別に「ポップな曲を作ろう」と意識しているわけではないけど、私はポップスが好きだから、みんなに好かれる曲ができたらいいなとはなんとなく思いますね。「無理やり寄せにいこう」「売れる曲書くぞ」というよりも、好きなものを作った末にみんなが好きだったらいいなという感じです。
――今現在のヒットチャートの楽曲も、いちリスナーとして「いいなあ」と素直に思いながら聴かれるタイプですか?
にしな:そうですね。全部が全部そうではないですけど、やっぱりすごく売れてる曲は、たとえ一瞬毛嫌いしたとしても、改めて聴くと「詞がいいな」「メロがいいな」「声がいいな」とか、どこか絶対に強みがあるなとは思います。
――最近よく聴いているアーティストは?
にしな:それこそ改めて相対性理論を振り返って聴いてみたり。秋山璃月くんが『未確認フェスティバル』に出たときの映像が、改めてめちゃくちゃいいなって思ったり。あと、KID FRESINOさんも最近めちゃくちゃハマって聴いています。
――KID FRESINOさんは、どういうところがいいなって思います?
にしな:サンプリングする曲が、優しくて心地いい曲が多いじゃないですか。その上でKID FRESINOさんのちょっと少年性も帯びた声で、でもどこか俯瞰しながら歌詞を綴っていて。KID FRESINOさんの歌詞がすごく好きですね。フィーチャリングの曲では、他のラッパーの人の低めの声が入ったりしていて、そのバランス感覚もすごく好きです。
――にしなさんも、大人っぽさもあるけど少女性が出ている部分もあるし、人間や世の中を俯瞰した目線からの歌詞もあって、ジャンルを横断して音楽をクリエイトしますよね。秋山璃月さんは、どういうところに惹かれますか?
にしな:「偏見」という曲のライブ映像で。緊張感もあってどこを見ているのかわからないくらい焦点が定まってないけど、自分の世界にしっかり入り込んで生死を彷徨っている感じがあるんです。ギリギリのラインを感じられる、けど微笑んでる。鳥肌立つ感じが好きです。
――にしなさんも歌や声を評価される場面が多いと思うんですけど、こうして音楽活動を続けてきた上で今は、自身の声の個性や表現力とはどういうものであると自覚していますか?
にしな:元は男性のハスキーなしゃがれ声とかが好きなので、自分の声が好きで歌っているという感じではなくて。昔から自分の声は、どちらかというと「角がない」って言われることが多かったんです。でも「声がいいね」って言ってもらえるようになってから、歌うことがより楽しくなったし好きになれました。自分の声の魅力はいつも人が気づかせてくれるんだなって思います。本当の意味での自分の声は全然わからないので、人が評価してくれてちょっと好きになれるものだなっていつも思いますね。
――にしなさんの声って、ひとつの言葉を歌ったときに、それを悲しいと感じる人もいれば嬉しいと感じる人もいるような、大きな器のある声だなと思うんですよね。それは先日、中野サンプラザでワンマン・ライブ『虎虎』を拝見したときにも思いました。
にしな:ありがたいです。すごく嬉しいです。
いろんな人の“チクリ”が詰まった「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」
――「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」のアートワークについても聞かせてください。まずアートワークをTRAMPOLINEさんにお願いしたのは、どういう意図がありました?
にしな:TRAMPOLINEさんは、キュートなんだけどちょっと不思議で怪しげな感じで。でも見れば見るほどやみつきになる感じが、色合いも含めてこの楽曲に合いそうだなと思って依頼しました。配信リリースだけど、紙に印刷してる雰囲気を残すカラーリングはこだわってもらったポイントです。TRAMPOLINEさんの展示も見させていただいて、そこで紙に印刷した感じのカラーリングを強みとして持っていらっしゃると感じたし、曲的にもツルッツルのカラーというイメージではなかったので、そこは大切にしました。かわいいものができて嬉しかったです。
――色使いもユニークで、かわいさの中におどろおどろしさもあるのが、曲の雰囲気とも合っていますよね。センターにいるキャラクターはどういうイメージですか?
にしな:彼は“CHICKEN BOY”なんだと思いますね。とか言って、私が勝手に鶏だと思っているだけの可能性もあります(笑)。アートワークはその曲の顔になるものなので、アイコンとなるキャラクターがいてもいいのかなとは提案しました。自分の頭の中にあるストーリーや、歌詞にある子もそれ以外も登場人物をなるべく余すことなく伝えた上で、自由に描いてくださいとお願いしました。
――MVの監督を渡邉直さん(日清のCM、Foorin「パプリカ」のMVなどを手がける)にお願いしたのは、どういう意図でしたか?
にしな:今までチャレンジしたことがなかったんですけど、CGの世界観も今回は合いそうだなっていうのがあった上で、直さんの作品を見させてもらって、実写とCGをほどよく織り交ぜて曲のよさを出してくれそうだなと思ったから、というのが一番の理由ですね。曲の世界観をお伝えして、「私が踊るのは避けたいです」ということだけ言って(笑)、あとは直さんが思うようにお願いしました。
――最後に川の上でスマホを見るシーンがあるじゃないですか。あれ、すごくドキッとします。
にしな:あれは直さんの“チクリ”って感じですよね。非現実的な世界に来たけど、最終的にはスマホでYouTubeを見てるっていう、「どこに行っても一緒じゃないかよ」みたいな。
――「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」はいろんな人の“チクリ”が入っている作品だと言えそうですね。
にしな:そうですね。いろんな人にいろんな要素を不思議な角度から詰め込んでもらってパッケージできた感じがします。
――7月には2ndアルバム『1999』のリリースが発表されています。どんな作品になりそうですか?
にしな:制作途中なので「こんな1枚になりました」みたいなことはまだ言えないんですけど。1枚目(『odds and ends』)から2枚目までのあいだを、自分的にはありのままに過ごしたなと思っていて。私のいろんな面をいろんな角度から見てもらえて、でも着飾ってない“にしな”というものを知ってもらえる1枚になったらいいなと思っています。
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キャンペーン期間:5月17日(火)19:00〜5月24日(火)19:00

※チェキはランダムでの発送となります。

※当選のお知らせに対して48時間以内に返信がない場合、誠に勝手ながら辞退とさせて頂きます。
※住所の送付が可能な方のみご応募下さい。頂いた個人情報はプレゼントの発送以外には使用致しません。
※フリマサイトなどでの転売は固く禁じます
【リリース情報】
■ 配信リンク(https://nishina.lnk.to/FKCT)
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にしな 『1999』
Release Date:2022.07.27 (Wed.)
[CD作品盤+初回限定Tシャツ+特製フォトブック]
WPCL-60003 / ¥8,800 (Tax in)

※初回限定生産作品

※ ワーナーミュージック・ストア(https://store.wmg.jp/collections/nishina/products/2623) 限定販売
※初回限定Tシャツのデザインは後日公開となります
[CD作品盤+初ワンマンライブhatsu完全版BD]
WPZL-31971 / ¥5,500 (Tax in)
※1999枚限定生産作品(シリアル・ナンバリング)
※封入特典:「hatsu」オフショット・チェキ(ランダム・1枚)
[CD作品盤]
WPCL-13390 / ¥3,300 (Tax in)

CD収録内容:

「U+」
「東京マーブル」
「夜になって」
「debbie」
「スローモーション」
「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」
「ワンルーム」
ほか、全11曲収録予定

Blu-ray収録内容:

・「hatsu」ライブ完全版(2021年6月25日[金] at Zepp Tokyo)
・「hatsu」メイキング映像

<「hatsu」ライブ完全版 収録曲>

1. 真白
2. 夜間飛行
3. ケダモノのフレンズ
4. ダーリン
5. ランデブー
6. centi
7. 夜になって
8. 透明な黒と鉄分のある赤
9. U+
10. 桃源郷
11. ヘビースモーク
12. ワンルーム
アンコール 1. 青藍遊泳
アンコール 2. アイニコイ
■ 購入リンク(https://nishina.lnk.to/1999)
■ にしな オフィシャル・サイト(https://nishina247.jp/)
1stアルバムに収録されている「ケダモノのフレンズ」がロング・ヒットとなり、夏には2ndアルバムのリリースも決定しているにしなが、新曲「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」をリリースした。
にしなは、人間模様や心情の深層を鋭く歌詞で描きながら、言葉遊びや耳に残るワード・チョイスのセンスも抜群なソングライターであり、「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」はそんな彼女の真骨頂が発揮された楽曲だと言える。中華街や『千と千尋の神隠し』の雰囲気が浮かび上がる摩訶不思議な世界へと誘いながらも、自分自身と聴き手を“チクリ”と刺す要素が入れ込まれた、非常に奥行きのある作品となっている。
その歌詞や世界観の真相、サウンド・プロデューサー/アレンジャーにESME MORI、ギタリストに永井聖一を迎えたサウンド・プロダクション、そしてにしなのクリエイティブにおいて毎回大切な要素となっているアートワークとMVなど、「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」を構成するあらゆる要素について詳しく聞いた。さらには、LauvやKID FRESINOなどを最近聴いているという彼女が、今理想としている“にしな”の音楽像について探ることができた。
Interview & Text by Yukako Yajima(https://twitter.com/yukako210)
Photo by 遥南碧(https://harunaoi.wixsite.com/harunaoi)
このタイミングだからこそ、“裏側”に行きたかった
――「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」は、どういったところからイマジネーションを膨らませて書いたものですか?
にしな:シンプルに言うと、「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」というワードを使いたいと思って書き始めた曲です。タイトルからできました。
――その言葉はどこから浮かんできたのでしょう?
にしな:「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」という言葉がポンって浮かんで、なんとなく字面がいいし、漢字にしてもかわいいなって思ったんです。「フライディ・チャイナタウン」(泰葉)という曲があることは知っているんですけど、これを書いたときにそれを意識していたわけではないんです。そこから世界観のイメージを膨らませていって、『千と千尋の神隠し』の特にお父さんとお母さんが中華料理屋さんでご飯を食べて豚になっていっちゃって、千尋が「アーッ」てなるシーンが、なんとなく自分のイメージするものに合っているなと思って。その世界から自分なりに景色を膨らませていって、そのときに気に入っていた3つのコード進行を鳴らしながら、メロと歌詞を一緒に作っていきました。
――この曲を聴いたとき、まさに『千と千尋の神隠し』が浮かんできました。にしなさんは『千と千尋の神隠し』のどういったところに惹かれるんですか?
にしな:ストーリーももちろんですけど、絵や動きとか、あの不思議な感じがすごく好きですね。ジブリの中で何が一番好きかって聞かれると難しいんですけど、『千と千尋の神隠し』の世界観が一番好きかもしれないです。
――時代も国も不思議な異国感、人間と自然の境界線が揺らぐ摩訶不思議な世界観というか。
にしな:はい、すごく好きです。何回も見てる気がします。
――人間関係や人の繊細な心情をリアルに切り取った曲のリリースが続いたからこそ、今回はちょっとファンタジーな曲を書いてみよう、といった想いもあったんですかね。
にしな:そうですね。出していく並びはそんなに考えないんですけど、毎回曲の強みはどこなのかを考えてはいて、心情を重ねられる歌詞を書くのか、何も考えずに聴いたときにただ楽しいと思えるリズムや言葉の不思議さを書くのかでいうと、この曲は後者が強く出ているのかなって思います。
――2番で出てくる“揚鶏臆病少年(FRIED CRISPY CHICKEN BOY)”とか、キャラクターの発想も、発音も当て字も、すごくユニークで楽しいですよね。
にしな:言葉でも遊んでいくことは意識していたので、「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」に似た言葉を使いたいなというところで、揚げ鶏だったらカリカリだし、臆病な様子を見て鳥肌が立っちゃうという意味でも“CHICKEN BOY”はおもしろいな、いろんな方向で遊べるなと思ってつけました。詞は悩んだけれど、いろいろ案を出した末で、最終的には音のハマリと心地よさで決めた気がします。
――音のハマりを重視しながらファンタジーな世界観を描いてはいるけれど、深く覗き込むと、現実や人間の心情を昇華させていると捉えることができる楽曲だなとも思いました。
にしな:この曲でもし隠れたスパイスがあるとしたら、2サビ。《GIVE ME FIVE!》《三つ目の小僧+僕で五眼球(five eyes)》……「ファイブアイズ」という組織があるんですよ。不思議な世界観で遊び心があって楽しく聴ける曲だけど、自分なりに“チクリ”というか。それは好きなやり方ではあるのかなって思います。
――《首脳達の会話》《飛び交うミサイル》とかも、今のタイミングで曲が世に出ると、やはりドキッとするし、どうしても意味性が帯びてきちゃいますよね。
にしな:そうですね。その2サビに向かっていっているAメロではあると思います。
――なぜそういった“チクリ”を作品に入れ込みたいんだと思いますか。
にしな:いつも曲を書いているときに、“正解”を書きたいと思うんですね。例えば、自分が思う生きる上での正解だったり、世界平和だったり。でも、性格上かわからないですけど、結局答えが出ずに曲が終わっていっちゃって。Dメロで《表裏一体》ということを歌っているのも、自分で表裏一体と思っているけど、「一体自分の何を知ってるの?」って自分に問いかけていて。“チクリ”を入れることで、その世界の中でずっと悩んでいる自分がよりしっかり出てくるのかなって思います。
――そういう問いにおいて、正解なんてあるようでないですもんね。
にしな:そう思います。だから書きながら自分に“チクリ”ってしているかもしれないです。
――この曲に限らず、にしなさんの作品全体の個性みたいなものを言ってくれた気がします。
にしな:ああ、そうかもしれないです。
――もう一度聞くと、『千と千尋の神隠し』や中華街の世界観に、なぜそこまで惹かれたんだと思いますか?
にしな:非現実的でも現実的な歌詞でも、ひとつの小説のように世界を閉じ込める気持ちで完成させていくことは多くて。『千と千尋の神隠し』みたいな世界にこの曲が誘われたからできたというよりも、「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」を書こうと思ったときの世界観のセレクトがたまたまあの世界だったということではあると思うんですけど。しいて言うんだったら……戦争とかがある中で、いろんなところへ向かう自分の欲望を現実世界以外で放出できたら、現実世界は秩序に守られて平和かもしれないなと思って。
例えば、大人が子どもになれる瞬間とか、隠しておくべき欲望を放出できる場所とか、そういう“裏側”に、このタイミングだから行きたくて。その“裏側”を自分なりに想像したときに見える景色が中華街だったのかなって思います。
――欲を発散できる“裏側”の場所があれば、もしかしたら現実世界はもっと平和なのかもしれない。素敵な発想ですね。
にしな:そこで上手くストレス発散ができたら、喧嘩も減るかもしれないですよね。
――今の世界情勢は、創作のインスピレーションや考えるきっかけとしてにしなさんの中で大きいですか?
にしな:創作のインスピレーションというか、「本当に起きているのかな」「現実的に思えないけど本当に起きているんだよな」って、いつも不思議な気持ちになります。戦争は国家間だけど、結局人間関係だから、“私”と“あなた”というところでも成り立つ話ではあると思っちゃうんですよ。戦争以外もそうですけど。そう思ったときに、「なんでなんだろうな」「他に方法はないのかな」って考えちゃいますね。
「サウンド面でも欲張り」――振り幅広い作品が生まれる背景
――「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」のサウンド面について詳しく聞くと、まず、アレンジをESME MORIさんへお願いしたのはどういった理由でしたか?
にしな:この曲をアレンジしてもらうにあたって、“不思議な世界観”ということが先にあった中で、ESMEさんはいろんな世界観を表現できるイメージがあって。上手く言語化できないんですけど、ESMEさんが手がける曲やご自身の曲を改めて聴いて、この曲の世界に合うのはESMEさんだなと思ったので依頼しました。
――リズムもにしなさんの中では結構珍しい感じになっていますし、イントロから印象的なトラックですよね。
にしな:そうですね。バンドのリハをしたときも、リズム隊のメンバーが「新しい感じだね」と言って嬉しそうに演奏してくれました。リズム以外でも不思議な世界観へ誘えるように、いろんなアイデアを出しましたね。話し声を逆再生にしたり、猫の鳴き声、咀嚼音、赤ちゃんの泣き声とかを入れようと試みたり。どこまでザラザラさせるかも大事なところでした。《なんでも笑えちゃうよー(こそ、世界へ)》とか、ボイス・チェンジを活かした部分も特に自分で気に入っているところです。あとは、永井聖一さんがギターを弾いてくださって、それが特に不思議な世界観にいい味をもたらせてくれているなと思います。
――永井さんの細かなプレーの重ね方が、この曲の世界観にすごく効いてますよね。
にしな:本当に、素敵なものを重ねてもらいました。
――アルバムを作っているタイミングでもあると思うのですが、今“にしな”として世の中に出していきたいサウンドとはどういうものだと考えていますか?
にしな:そういうのは全くなくて。行きたい方向に行く。何か想像ができていてそこに向かって完成させるというよりも、やりながら考えるタイプではあるので。何になるか自分でもわからないながらに完成させていってる感じです。
――では、にしなさんのサウンド像を探るために、いくつか別角度から質問させてください。「最近よくLauvを聴いている」と発言されているのを見てすごくしっくりきたのですが、Lauvのどういうところに惹かれますか?
にしな:一番はメロと心地いいリズム。あとは声のよさかなって思います。
――それは、にしなさん自身が音楽を奏でる上で大事したいことでもあると言えますか?
にしな:そうだと思います。
――しかもLauvってポップ・パンクやアトランタのヒップポップ、R&Bなどいろんな音楽から影響を受けたサウンドを作っていて、その上に乗せるメロと声がいいというアーティストで。
にしな:そうですね。私はあまり深く考えずに音楽を聴くことの方が多いんですけど、確かに、いろんなものを吸収して出たもののよさを無意識的に好きって思っているのかもしれないです。
――にしなさんがいろんなアレンジャーといろんな曲調の楽曲を作るのは、どういう想いがあるからだと言えますか。
にしな:“辛いものを食べたい日もあれば、甘いものを食べたい日もある”みたいな感覚で、シリアスな曲を作りたい日もあれば、楽しい曲を作りたい日もあるし、サウンド面でも欲張りなので「あっちも食べたい、こっちも食べたい」ってなるんですよね。出てきたものに対して、その曲に一番似合う洋服を着させてあげたいという想いが強いからかなとは思います。一人の人(アレンジャー)とずっと作り続けることよりも、種に対して、どうしてあげたらその子がよく育つかを重要視しているから、その曲に合う方とやりたいんだと思います。
――にしなさんのルーツを掘ると、お母さんが家で流していたブラック・ミュージックをよく聴いていたそうですが、具体的にどういったアーティストの音楽が自分の根底にあると感じますか?
にしな:誰の曲なのかがわからず、ただ流れている音楽を無意識に聴いていたんですけど、Stevie Wonderとか、Aquaの「Cartoon Heroes」とかは、車でずっと流れていて好きでしたね。Ne-Yoとかもよく流れていた気がします。
――それが今の自分の楽曲制作につながっている自覚はありますか?
にしな:そうですね。やっぱり、リズムですかね。うしろに乗るのが好きではあります。ちゃんと刻むけど、どちらかというと重めに乗る方が、歌うときも作るときもわりと好きです。
KID FRESINO、秋山璃月との共鳴
――それはすごく納得です。もうひとつ、Lauvを引き合いにして話をすると、Lauvはヒット・ソングを作ることに意識的な人ですが、にしなさんの中でトレンドやヒット・チャートのサウンドに対する意識はどれくらいありますか?
にしな:わりとチャートに入っている音楽は聴くんですよね。元々J-POPだったり、みんなが好きなものはわりと好きで。別に「ポップな曲を作ろう」と意識しているわけではないけど、私はポップスが好きだから、みんなに好かれる曲ができたらいいなとはなんとなく思いますね。「無理やり寄せにいこう」「売れる曲書くぞ」というよりも、好きなものを作った末にみんなが好きだったらいいなという感じです。
――今現在のヒットチャートの楽曲も、いちリスナーとして「いいなあ」と素直に思いながら聴かれるタイプですか?
にしな:そうですね。全部が全部そうではないですけど、やっぱりすごく売れてる曲は、たとえ一瞬毛嫌いしたとしても、改めて聴くと「詞がいいな」「メロがいいな」「声がいいな」とか、どこか絶対に強みがあるなとは思います。
――最近よく聴いているアーティストは?
にしな:それこそ改めて相対性理論を振り返って聴いてみたり。秋山璃月くんが『未確認フェスティバル』に出たときの映像が、改めてめちゃくちゃいいなって思ったり。あと、KID FRESINOさんも最近めちゃくちゃハマって聴いています。
――KID FRESINOさんは、どういうところがいいなって思います?
にしな:サンプリングする曲が、優しくて心地いい曲が多いじゃないですか。その上でKID FRESINOさんのちょっと少年性も帯びた声で、でもどこか俯瞰しながら歌詞を綴っていて。KID FRESINOさんの歌詞がすごく好きですね。フィーチャリングの曲では、他のラッパーの人の低めの声が入ったりしていて、そのバランス感覚もすごく好きです。
――にしなさんも、大人っぽさもあるけど少女性が出ている部分もあるし、人間や世の中を俯瞰した目線からの歌詞もあって、ジャンルを横断して音楽をクリエイトしますよね。秋山璃月さんは、どういうところに惹かれますか?
にしな:「偏見」という曲のライブ映像で。緊張感もあってどこを見ているのかわからないくらい焦点が定まってないけど、自分の世界にしっかり入り込んで生死を彷徨っている感じがあるんです。ギリギリのラインを感じられる、けど微笑んでる。鳥肌立つ感じが好きです。
――にしなさんも歌や声を評価される場面が多いと思うんですけど、こうして音楽活動を続けてきた上で今は、自身の声の個性や表現力とはどういうものであると自覚していますか?
にしな:元は男性のハスキーなしゃがれ声とかが好きなので、自分の声が好きで歌っているという感じではなくて。昔から自分の声は、どちらかというと「角がない」って言われることが多かったんです。でも「声がいいね」って言ってもらえるようになってから、歌うことがより楽しくなったし好きになれました。自分の声の魅力はいつも人が気づかせてくれるんだなって思います。本当の意味での自分の声は全然わからないので、人が評価してくれてちょっと好きになれるものだなっていつも思いますね。
――にしなさんの声って、ひとつの言葉を歌ったときに、それを悲しいと感じる人もいれば嬉しいと感じる人もいるような、大きな器のある声だなと思うんですよね。それは先日、中野サンプラザでワンマン・ライブ『虎虎』を拝見したときにも思いました。
にしな:ありがたいです。すごく嬉しいです。
いろんな人の“チクリ”が詰まった「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」
――「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」のアートワークについても聞かせてください。まずアートワークをTRAMPOLINEさんにお願いしたのは、どういう意図がありました?
にしな:TRAMPOLINEさんは、キュートなんだけどちょっと不思議で怪しげな感じで。でも見れば見るほどやみつきになる感じが、色合いも含めてこの楽曲に合いそうだなと思って依頼しました。配信リリースだけど、紙に印刷してる雰囲気を残すカラーリングはこだわってもらったポイントです。TRAMPOLINEさんの展示も見させていただいて、そこで紙に印刷した感じのカラーリングを強みとして持っていらっしゃると感じたし、曲的にもツルッツルのカラーというイメージではなかったので、そこは大切にしました。かわいいものができて嬉しかったです。
――色使いもユニークで、かわいさの中におどろおどろしさもあるのが、曲の雰囲気とも合っていますよね。センターにいるキャラクターはどういうイメージですか?
にしな:彼は“CHICKEN BOY”なんだと思いますね。とか言って、私が勝手に鶏だと思っているだけの可能性もあります(笑)。アートワークはその曲の顔になるものなので、アイコンとなるキャラクターがいてもいいのかなとは提案しました。自分の頭の中にあるストーリーや、歌詞にある子もそれ以外も登場人物をなるべく余すことなく伝えた上で、自由に描いてくださいとお願いしました。
――MVの監督を渡邉直さん(日清のCM、Foorin「パプリカ」のMVなどを手がける)にお願いしたのは、どういう意図でしたか?
にしな:今までチャレンジしたことがなかったんですけど、CGの世界観も今回は合いそうだなっていうのがあった上で、直さんの作品を見させてもらって、実写とCGをほどよく織り交ぜて曲のよさを出してくれそうだなと思ったから、というのが一番の理由ですね。曲の世界観をお伝えして、「私が踊るのは避けたいです」ということだけ言って(笑)、あとは直さんが思うようにお願いしました。
――最後に川の上でスマホを見るシーンがあるじゃないですか。あれ、すごくドキッとします。
にしな:あれは直さんの“チクリ”って感じですよね。非現実的な世界に来たけど、最終的にはスマホでYouTubeを見てるっていう、「どこに行っても一緒じゃないかよ」みたいな。
――「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」はいろんな人の“チクリ”が入っている作品だと言えそうですね。
にしな:そうですね。いろんな人にいろんな要素を不思議な角度から詰め込んでもらってパッケージできた感じがします。
――7月には2ndアルバム『1999』のリリースが発表されています。どんな作品になりそうですか?
にしな:制作途中なので「こんな1枚になりました」みたいなことはまだ言えないんですけど。1枚目(『odds and ends』)から2枚目までのあいだを、自分的にはありのままに過ごしたなと思っていて。私のいろんな面をいろんな角度から見てもらえて、でも着飾ってない“にしな”というものを知ってもらえる1枚になったらいいなと思っています。
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※フリマサイトなどでの転売は固く禁じます
【リリース情報】
■ 配信リンク(https://nishina.lnk.to/FKCT)
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にしな 『1999』
Release Date:2022.07.27 (Wed.)
[CD作品盤+初回限定Tシャツ+特製フォトブック]
WPCL-60003 / ¥8,800 (Tax in)

※初回限定生産作品

※ ワーナーミュージック・ストア(https://store.wmg.jp/collections/nishina/products/2623) 限定販売
※初回限定Tシャツのデザインは後日公開となります
[CD作品盤+初ワンマンライブhatsu完全版BD]
WPZL-31971 / ¥5,500 (Tax in)
※1999枚限定生産作品(シリアル・ナンバリング)
※封入特典:「hatsu」オフショット・チェキ(ランダム・1枚)
[CD作品盤]
WPCL-13390 / ¥3,300 (Tax in)

CD収録内容:

「U+」
「東京マーブル」
「夜になって」
「debbie」
「スローモーション」
「FRIDAY KIDS CHINA TOWN」
「ワンルーム」
ほか、全11曲収録予定

Blu-ray収録内容:

・「hatsu」ライブ完全版(2021年6月25日[金] at Zepp Tokyo)
・「hatsu」メイキング映像

<「hatsu」ライブ完全版 収録曲>

1. 真白
2. 夜間飛行
3. ケダモノのフレンズ
4. ダーリン
5. ランデブー
6. centi
7. 夜になって
8. 透明な黒と鉄分のある赤
9. U+
10. 桃源郷
11. ヘビースモーク
12. ワンルーム
アンコール 1. 青藍遊泳
アンコール 2. アイニコイ
■ 購入リンク(https://nishina.lnk.to/1999)
■ にしな オフィシャル・サイト(https://nishina247.jp/)

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