小堺一機がサプライズで登場! 時速
246億『バック・トゥ・ザ・ホーム・
ファイナル』公開記者会見レポート

時速246億による『バック・トゥ・ザ・ホーム・ファイナル』が2022年8月24日(水)からシアターサンモールで上演される。2016年に始まった人気シリーズ『バック・トゥ・ザ・ホーム』がついに完結するらしい。

 
2022年5月22日、公開記者会見が雷5656会館(東京都台東区)で行われ、作・演出の細川徹(男子はだまってなさいよ!)、出演者の和田琢磨、高橋良輔、平子悟、アイアム野田(鬼ヶ島)、小野坂昌也、八十田勇一、川本成(時速246億)が登壇。会見の最後にはサプライズで小堺一機の出演も発表され、小堺本人も登場した。どんな会見だったのか、写真とともにレポートしたい。
川本成(時速246億)
時速246億の『バック・トゥ・ザ・ホーム』は2016年に初演され、2018年に再演&続編の連続上演、2020年に配信公演を行なった人気シリーズ。今回は永田聖一朗が新キャストとして登場するほか、小堺一機も初登場。ますますパワーアップした舞台になりそうだ。
この日は、時速246億恒例の(?)公開記者会見だった。通常の記者会見は、報道陣や関係者のみが参加するが、時速246億ではその記者会見をイベント化。報道陣は出演者と一緒に舞台上にあがり、一般の観客はチケットを購入して、その様子を劇場で見るという異例のスタイルをとっている。
 
実は筆者は2018年のときにも記者の一人として参加したのだが、今回は記者の人数も多かったからか、本当に出演者の真横に座っての取材。前段のトークイベントが盛り上がったのだろうが、当初の終了予定時刻に会見がスタートし、写真を撮ろうにも位置が限られているし、誰の発言かがよく分からない場面もあったりして、なかなか“ハード”な現場だったが、そんなことも忘れるぐらいに、笑いにあふれる会見だった。
恋人についての話をする、アイアム野田

小野坂昌也
会見の前半は司会者からの代表質問。トークイベントのときとは打って変わって真面目な雰囲気だったので、出演者たちからのツッコミが止まらない。
ーーみなさまから一言ずつお願いします(司会者)。
 
川本成:本日は記者会見にお越しいただき、お客様も記者の皆様もご多忙の中、ありがとうございます。コロナ禍ではありますが、楽しい舞台になりますよう、よろしく願いします。
 
和田琢磨:感極まって泣いてしまいました。本日はお集まりいただき、ありがとうございます、最後まで頑張ります。
 
高橋良輔:最後まで頑張りたいと思います、よろしくお願いします。
 
平子悟:よろしくお願いします。(記者に向かって)こんなことになると思っていなかったでしょ? まさかに舞台上にあがるなんて。
 
アイアム野田:『バック・トゥ・ザ・ホーム』で野田役をやらせていただいた、アイアム野田です。よろしくお願いします。
 
小野坂昌也:本日はありがとうございます。
 
川本:さっきまでの元気はどこ行ったんですか!
 
八十田勇一:お馴染みのメンバーで、お馴染みのお客さんで、いろいろお話ししたいと思います。よろしくお願いします。
 
細川徹:よろしくお願いします。(記者に向かって)舞台にあげちゃって、すみません。
「どこ、撮ってるの」と川本成にツッコまれた瞬間
ーー今回ファイナルですが、当初から三部作のお考えだったのでしょうか?(司会者)
 
川本:そんなわけないでしょう! 流れですよね。本当は「2」で終わるはずではありましたよね。
 
細川:「1」を見ているときに、だいたい見ていると、僕は稽古で終わりじゃないですか。毎回見て、ダメ出しをいうんですが、この先まだあるなという気持ちになる。途中で「どうですか」みたいなこと言っていましたよね。
 
川本:「2」のエンディングをご覧になった方、あのエンディング以降、ないじゃないですか。全部出し切ろうと我々も細川さんも思ってやったと思うんですけど、このメンバーに意外と思い入れがね。僕も細川さんもあって、別のものをやりましょうかという話になったんですよね。別作品。それは『ハリー・ポッター』かもしれないですけど(笑)。でも、もうないところからのファイナルをやったらどうなるだろうという。もっときつい方を選んだら、ワクワクするんじゃないかということで。
 
ーー今回はどのようなストーリーになるのでしょうか?(司会者)。
 
細川:ちゃんとした質問ですね(笑)。この『バック・トゥ・ザ・ホーム』、ご覧になりました?
 
司会者:見ていないです……。
 
細川:ダメな人たちがお酒を飲んで、えらいことになっちゃって、家に帰らなくなっちゃって、なんとか家に帰ってくるという話なんですけど。「1」、「2」、「3」でパワーアップしていくということしか言えないですね。だいたいいろんな映画で三部作があって、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』も『インディ・ジョーンズ』も。見ました?
 
司会者:見たことないです……。
和田琢磨、高橋良輔、平子悟、アイアム野田(左から)
ーーファイナルを迎えるにあたり、今、どんなお気持ちですか?(司会者)
 
和田:このような記者会見を開かせていただいて、改めてこの皆様と再びご一緒して、身が引き締まる思いです。
 
ーー久しぶりの再会はどのようなお気持ちですか?(司会者)
 
高橋:2年経つんですけど、初めての初演から6年経ちます。よく分からない気持ちです。
 
ーー宇宙人役でのご出演でしたが、役作りはどのようにされていたのですか?(司会者)
 
平子:大切ですよね。夜な夜なベランダに立って、宇宙と通信するような感じで……それがこの作品にも生かされるかなって思っています。
 
ーー2016年の初演から6年が経ちますが、最年長の小野坂さんは体力の方は大丈夫でしょうか?(司会者)
 
小野坂:やかましいわ!! 体力がもともと必要な舞台だったので、当時からトレーニングとかやってきている。それに備えてやっているわけですから。鍛えていますから、そんなこと言われても困るよ!!
 
川本:(司会者に)怖くないからね。おじさん、元気みたい。すぐ好きになっちゃうから。
 
小野坂:おいくつなんですか?
 
司会者:私は31歳です。
 
小野坂:お若いですね。ちょうどいいですね。
 
川本:誰にとって、何がちょうどいいんだよ!
小堺一機(中央)の登場に、出演者一同起立してしまう。
ーー「2」から参加の八十田さん。カンパニーとはすぐなじめましたか? 今回から参加の永田さんに何かメッセージは?(司会者)
 
八十田:雑談が好きなので、みなさんね。ネタをもってきてくださいと。稽古前に必ずネタを持ってきてください。
  
ーー野田さんにおうかがいします。『バック・トゥ・ザ・ホーム』、再演、続編の連続公演の際に彼女ができたそうですが、現在もお付き合いはされているのでしょうか?(司会者)
 
野田:なんで僕だけプライベートな質問なの! その年のクリスマスに振られました! 顔が……って。
 
小野坂:しばらく付き合っていたじゃん。
 
川本:今はいるの?
 
野田:……いるよ! 競輪をこよなく愛する、30歳。幸せです。

和田琢磨、高橋良輔、平子悟、アイアム野田、小野坂昌也、八十田勇一(後列左から)、細川徹、小堺一機、川本成(前列左から)
せっかくの機会なので、SPICEの記者として質問をした。
 
ーー当初の予定よりも大幅に遅れて会見がスタートしました。トークイベントが盛り上がった証拠だと思いますが、どんなことを話されたのでしょう?
 
川本:どんなこと話してきたんだろう(笑)。6年シリーズがありましたねっていうことで、もっともっときついものにしようということですよね。
 
小野坂:え、もっともっときついものにしていくというのは本当なの?
 
細川:お客さんにとって、楽しいものにしていこうということです。
 
川本:そう、我々は年を重ねているんですけど、頑張って、お客さんに楽しんでもらおうということです。

和田琢磨、高橋良輔、平子悟、アイアム野田、小野坂昌也、八十田勇一(後列左から)、細川徹、小堺一機、川本成(前列左から)
ーー改めて本作の見どころを教えてください。
 
八十田:まだ決まっていないことが多くて。めいちゃん(※アイアム野田の彼女の名前)に見てもらえるように、頑張りたいと思います。
 
小野坂:魔法になるのか、宇宙になるのか、はたまた韓国になるのか。みなさんも今日のイベントを通じて、より楽しみになったんじゃないかな。どこまで再現できるのか、僕も楽しみにしておりますので、ぜひ結果を見に来てください。
 
野田:「1」も「2」も結構動くんですよ。身体作りは大切にして、万全の体制で行きたいと思います。あと、絶対にミスはしない! 舞台中に休憩しない!
 
平子:見どころは、どうなるか分からないですけど、2作で終わるのかなというところを3作目をつくるわけですから、僕らも楽しみにしている。みなさんも楽しみに見に来ていただければなと思います。
 
高橋:ファイナルというで、この6年のチームの集大成がーー新しいメンバーもいますけど、チームの良さがたくさん出る舞台になればいいなと、今からワクワクしています。それを楽しみにしていただければと思います。
 
和田:前回がリモートのお芝居で、その分のフラストレーションじゃないですけど、2年ごとにやっていたのにできなかったので、その気持ちも含めて、みんなのエネルギーをぶつけられたらと思います。劇場も少し大きくなりますし。
 
細川:2年前にファイナルをやろうとしていて、それがコロナでできなくなって、今ようやくやれる。いろいろ状況が変わって、キスできない、食べ物が食べられない、客席にもいけないという中で、面白くしていかなくてはいけない。やっぱり大変です。そもそも一本目をつくるときに、SFの新喜劇をやりたいという思いがあったので、とにかく笑って、どうでもいい気持ちで帰っていただきたいんですよね。笑いづらい状況ではありますけど、我慢できずに笑ってしまうような舞台をできたらと思います。できたら(公演日程の)前半に来た方がいいと思います。(出演者が)疲れていっちゃうから(笑)。
 
川本:HPがどんどん削られていくからね(笑)。
小堺一機(中央)
和田琢磨、高橋良輔、平子悟、アイアム野田、小野坂昌也、八十田勇一(後列左から)、細川徹、小堺一機、川本成(前列左から)
その後、他媒体からの質問がいくつかあり、会見を締めようとした矢先、川本が「ひとつ、忘れていた」と一言切り出す。新キャストとして発表されていた永田聖一朗以外に、なんと小堺一機が出るというのだ。
 
細川と川本以外の出演者はまったく聞かされていなかったようで、みんなパニックに。本人が登場すると思わず起立したり、さきほどの威勢の良さはどこへやら人見知りを発揮したり(笑)。会場にいた観客たちも驚いている様子だった。
 
小堺は「振り込まれたお金は返したいと思います……」などと、山口県阿武町の誤送金問題をネタに出したり、軽妙なトークを展開して、会場を盛り上げる。「原稿を書いたら上がチェックするんですか? 上と戦えたりするんですか? いろいろ話しても、結局2行ぐらいしか(記事に)載らない」と記者たちに逆質問する場面もあった。小堺は、ムービー用のフォトセッションの際も一人腕立て伏せを始めたり、ニワトリの動きを真似したりととにかく忙しなく、笑わせてくれた。
小堺一機(中央)
細川徹、小堺一機、川本成(左から)
どんな舞台になるのか、全貌はまだ分からないが、面白い作品になることは間違いなさそうだ。開幕を待とう。
取材・文・撮影=五月女菜穂

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