L→R Yo'shmeer(Gu)、DieWolf(Dr)、D13(Vo&Rap)、Euskyss(Ba)

L→R Yo'shmeer(Gu)、DieWolf(Dr)、D13(Vo&Rap)、Euskyss(Ba)

【Leetspeak monsters
インタビュー】
絶望に抗い、死の淵から目覚めよ!
モンスターたちによる
渾身の祈りをあなたに

今の時代、祈りの力は
結構大きいと思ってる

そうした中で、6月22日に7thシングル「Graveyard」がリリースされます。今回はカップリングも含め、Euskyssさんが全て作詞作曲を手がけていらっしゃいますが、表題曲の「Graveyard」はかなりロック色の濃厚な、ハードでアグレッシブな一曲に仕上がっていますね。

Euskyss
ちょっと挑戦というか、こういう激しめの曲ってこれまでありそうでなかったんです。今はコロナ禍でライヴに来てくれたお客さんが声を出せないわけですけど、そうした状況でもリアクションがとりやすい曲を作りたいと思ったんですよね。あと、前作の「Trick or Treat」(2021年10月発表のシングル)がわりと可愛くて楽しい、明るいタイプの曲だったので、今回はちょっとカッコ良い方向に寄せてみようかなって。
Yo'shmeer
僕ら、見た目はこうですけど、結構ポップなバンドなんですよ。でも、“それだけじゃないぞ。どうだ怖いか?”みたいなものもやってみたいと思ったというか。

ある意味、見た目どおりのことを。

Yo'shmeer
“これでも俺らを好きか!”っていう。
全員
(爆笑)。
D13
なんだよ、それ(笑)。
Yo'shmeer
だから、ギターも今までになく激しめに弾いたんですよ。
Euskyss
Yo'shmeerはこういうアグレッシブなロック系の曲が得意で、もともとはそっち系のバンドをやっていたんです。逆にDieWolfはうちの持ち味のひとつでもあるファンクっぽい跳ねたビートが得意なドラマーなので、今回のレコーディングでは最初ちょっと苦戦していたみたいなんですけど。
DieWolf
速いビートがあんまり得意じゃなくて、かつ今までにない曲だったので、馴染むのに少し時間がかかりましたね。でも、そのぶん自分の手持ちの引き出しが増えるのが楽しくて。いい勉強になりました。

“墓地”という意味のタイトルどおり、“死”がモチーフとなったホラー感のある歌詞ですが、読んでいくと“絶望からの再生”がテーマになっているように思えて。再起を促す、とても前向きなメッセージを感じたんですよね。

Euskyss
この数年、コロナ禍によって消えていってしまった仲間たちとか、ある意味での“死”に向かっていった方々がすごく多いと感じていて。でも、“もしそういったものに抗って、なんらかのかたちで戻ってくるなら、僕らはいくらでも手を貸すから、目覚めて戻ってこいよ”という気持ちを書いたんです。だからこそ、可愛さではなく、力強く引っ張っていけるような曲を書こうと思って。それはお客さんに対してもそうで。みなさんそれぞれにつらかったり、日々しんどい想いをすることってあると思うんですよ。そういう想いを抱えた人たちが、ライヴに来てくれたり、曲を聴いてくれた時に、“君の本当の姿はそうじゃないよね。目覚めて、自分らしく生きようよ”ってちょっとでも励ませるようなメッセージになったらと。表立ってそんなこと言わないですけど、そういう想いは込めていますね。

D13さんは歌いながらそうしたメッセージは意識されていますか?

D13
僕は歌う時に歌詞全部を表現しようとはしていなくて、むしろ一行二行、もしくは言葉のひとつふたつに重きを置いている感じなんですよ。この曲の場合は“祈りを”という言葉が一番強いと思ったので、全体を僕なりに解釈しつつも、そこはシンプルにとらえて歌っています。今の時代、いろんなことがあって何もできないかもしれないけど、祈りの力っていうのは結構大きいと思うんですよね。もちろん僕のとらえているものとEuskyssの伝えたいものでは、ちょっとずれていたりもすると思うんですけど。
Euskyss
それでいいと思ってます。曲や詞は僕が作ったものでも、4人で表現して初めて作品だと思いますし、自分自身の解釈よりお客さんが歌詞を見たり曲を聴いた時に受け取った印象を大事にしてほしいので。

一方でカップリングの「Lughnasadh」はアイリッシュサウンド、初回盤のみ収録の「Bathe in the moonlight」はラテンのテイスト、通常盤のみ収録の「Waves」はレゲエとかなり表情豊かですよね。しかも、夏らしさを感じさせる楽曲揃いで。6月というタイミングのリリース自体、Leetspeak monstersでは珍しいのでは?

Euskyss
そうなんですよ、いつも春と秋にリリースしていたので。単純にリリース時期がずれただけなんですけど(笑)。
D13
でも、面白かったよね、夏がテーマって。
Euskyss
3曲ともリリースが6月に決まってから曲を書き始めたので、だったら夏をテーマにしようと。でも、僕らはあんまり夏の空の下が似合わないバンドで(笑)。なので、「Lughnasadh」(※読み:ルーナサ)ではケルト文化の夏のサバトをテーマにして、「Bathe in the moonlight」も月明かりの下、夜の海げでお祭りをやっているような、モンスターの夏をイメージして書いたんです。で、「Waves」はただ普通にレゲエをやったら面白くないので、リートなりのレゲエロックにしてみた感じですね。

これらのジャンルってEuskyssさんの引き出しにもともとあったものなんですか?

Euskyss
作品を出すたび、今までやったことのないものを作ろうっていう意識は常にどこかにあるんです。今回もここまでラテンやレゲエな曲はまだやったことがなくて。いろんなジャンルを引っ張ってきて、リートに合わせてみたらどうなるかっていう実験を繰り返している感覚でした。

DieWolfさん、カップリングに関してはいかがでした?

DieWolf
表題曲とは反対にカップリングはどれも得意分野なので、ナチュラルな感じで臨めましたね。「Bathe in the moonlight」とか、これくらいがっつりしたラテン系の曲もなかったので、自分らしさのさらに濃い部分を出せたというか。
Euskyss
この曲、ワンワンはパーカッションも叩いてるんですよ。
DieWolf
あっ、そうですね。普段、ほぼ出る幕がなかった技を繰り出せたのは楽しかったです。

Yo'shmeerさんは反対にカップリングでは苦労されたんでしょうか?

Yo'shmeer
「Bathe in the moonlight」が一番苦労しました。これはもう二転三転どころか五転六転ぐらいしましたね。ラテンの曲に慣れていないから、いいフレーズが全然浮かばなくて。でも、「Lughnasadh」は自分があんまり通ってきてない音楽ではあったんですけど、一発でうまくいったんですよ。“もしかして俺、ケルトの血が流れてるんじゃないか?”って思うぐらい。
全員
あははは! 
Yo'shmeer
あと、「Waves」リートで初めてゴリゴリのダウンチューニングで弾いたので、ライヴでどう再現しようかと、今ちょっと悩んでます。レコーディング自体はこれも結構サクッと弾けたんですけど。

おお、ジャマイカの血も流れてましたか!

D13
流れてるかもね、ジャマイカの血(笑)。
DieWolf
やっぱりヨッシュ(Yo'shmeerの愛称)は流石だな(笑)。

かく言うD13さんは?

D13
「Bathe in the moonlight」はちょっと難しかったですね。普通に歌うのではなくちょっと演じるというか、声色の調整も含めて表現するのが難しかったなって。でも、毎回ちょっとしたニュアンスとかさじ加減とか、いろいろ試しながら一番いいところを探す作業をしている感覚なので、歌に関しては。

それにしても今作は本当に聴き応えたっぷりで。タイトルに“Grave”と入っていますし、表題曲でハードなロックサウンドのど真ん中に挑戦されているという意味でも、カップリングの豊かな音楽性にしても、今回のシングルはバンドの新たな名刺になりそうな予感がします。

Euskyss
そうなるといいなと思いますね。“楽しくて可愛い楽曲だけじゃなくて、こういうのもやれますよ”っていう。
Yo'shmeer
逆に今作がきっかけで我々に興味を持ってくれた方にはぜひショーにも足を運んでもらえたら、“こんなに楽しい面もあるんだ!”ってギャップを楽しんでもらえるとも思うんです。ギャップってすごく大事だと思うので。

ショーと言えば、リリース直後の6月24日にはバーチャルライヴ『Leetspeak monsters Virtual LIVE 2022 〜Welcome to Monster's Theater in Vket Cloud〜』の配信や、7月21日からは全国9カ所にてワンマンツアー『『Graveyard』Release Oneman Tour』の開催も決定していますね。

Euskyss
冒頭でグレイヴタウンはどういうところかってご質問いただきましたけど、バーチャルライヴの仮想空間ではまさにそれを楽しんでいただけると思いますので、ぜひ堪能してほしいです。
D13
ツアーは夏真っ盛りなのがちょっと心配なんですよ。僕らはみんな、暑いのが苦手なので(笑)。でも、暑さを忘れるぐらいのアツいパッションで頑張っていきたいなと。
DieWolf
ニューシングルのおかげでセットリストもさらにバリエーション豊かになって、これまでとはまた印象が変わると思いますし。
Yo'shmeer
ロックなLeetspeak monstersをお届けしたいですね。お客さんはまだ声を出せないかもしれないけど、ライヴは言葉じゃない。パッションですから!

取材:本間夕子

シングル「Graveyard」2022年6月22日発売 GLK MUSIC
    • 【初回盤】(CD+DVD)
    • GLK-092
    • ¥2,090(税込)
    • 【通常盤】(CD)
    • GLK-093
    • ¥1,760(税込)

ライヴ情報

『『Graveyard』Release Oneman Show Tour』
7/21(木) 神奈川・川崎Serbian Night
7/22(金) 静岡・Sunash
8/03(水) 岡山・CRAZYMAMA 2ndRoom
8/05(金) 大阪・RUIDO
8/06(土) 石川・金沢AZ
8/11(木) 愛知・名古屋ell.SIZE
8/14(日) 埼玉・西川口Hearts
8/27(土) 東京・高田馬場CLUB PHASE
9/02(金) 福岡・博多Be-1

Leetspeak monsters プロフィール

リートスピークモンスターズ:墓場の街グレイヴタウン出身のモンスター4人組によるミクスチャーロックバンド。ダークファンタジーの映画から飛び出したようなゴシックな世界観と、ミュージカルや映画音楽のようなシアトリカル要素を取り入れた独特な音楽性が特徴。奇怪な容姿やライブスタイルは観るものを虜にし、中毒にしてしまう。2017年に前身のバンドから現在のバンド名に改名し活動中。Leetspeak monsters オフィシャルHP

「Graveyard」MV

OKMusic編集部

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