『今夜はだまってウィスキー』ってい
う時に聴きたい曲

ミュージックソムリエ協会では、「こんな時に聞きたい音楽!」ということで、日常のヒトコマでふっと聞きたい音楽を選曲しました。選曲はすべて、ミュージックソムリエ(http://ms-kouza.jp)によるもの。
今回のテーマは、「今夜はだまってウイスキーっていう時に聴きたい曲」です。
深夜のバーでしっぽり? それとも自宅でまったり? ウイスキーと一夜を共にしたい・・・という願望に寄り添う、オトナの曲を集めました。
今晩、一緒にどうですか?

「Moon Over Bourbon Street」(バーボ
ン・ストリートの月) /Sting

 アメリカ南部のニューオリンズに実在するバーボン・ストリート。ここには、19世紀〜20世紀初頭のアメリカの佇まいが残り、昼間は多くの観光客で賑わいます。昼の喧騒が去り夜の帳が下りて、月明かりの街を彷徨う男の悲哀を歌っているのが、「Moon Over Bourbon Street」です。昼間に表を歩くことが出来なくなった訳あり男の心情を、ジャズ調のメロディとスティングの歌声が切々と表しています。
「Moon Over Bourbon Street」は、スティングがポリスの活動を休止して最初に出したソロ・アルバム「The Dreams Of The Blue Turtles(ブルー・タートルの夢)」に収録されています。”ひとりで歩く男”という意味では、この曲の主人公とスティングにも何か似通ったところがあるのではないか・・・と、「男の孤独」について考えながら、深い時間に一人静かにグラスを傾けてみてはいかがでしょうか?
(選曲:伊藤威明 文:石井由紀子)

「So What」/Miles Davis

「紫煙をくるらす 」という言葉がポンと頭に浮かぶ。大人の男が醸し出す渋さが似合うマイルス・デイヴィスの「So What」。ドラムス ジミー・コブ、ピアノ ビル・エヴァンス、アルトサックス キャノンボール・アダレイとジャズの歴史に燦然と輝くアーティストが奏でる音が、ウィスキーと共に体へ染み渡ります。
日本語にすると、「どうでもいいじゃない。」「だから何だ?」と言った意味を持つ、「So What 」は、ジャズの帝王と呼ばれるマイルスの口癖に由来したタイトル。
モダンジャズの金字塔などと賞賛される曲ですが、そんなことは「So What?」 と、帝王が一笑に付す姿を想像しながら、ウイスキーを舌で舐める。男を上げる1曲です。
(選曲:高原千紘 文章:石井由紀子)

『SUNNY』/BOBBY HEBB

1人、初めて入るBAR。
誰と会話する必要も無い。もし他に客がいようと、ウィスキー片手にこの曲がかかれば、カウンターを挟んでマスターと2人きりの空間に。氷が溶けて奏でる「カラン」と言う音も演出になる、CMや映画のワンシーンのように自分だけの時間に浸るも良し。「俺も一人でこんな飲み方が出来るようになったんだな」と自分に酔うもよし。
このセッションはRON CARTERとのもの。CD,レコード以外にもセッションの数だけ「SUNNY」が存在します。
音楽一家で育ち、歌とダンスのチームから始まったBOBBY HEBB。シンプルで深く1966年発売から今も長く愛されるポップスの名曲は、カバーも多く存在しています。
ウィスキーを飲みながら自分好みの『SUNNY』を探してみるのもまた素敵な時間になるはずです。
(選曲・文章:和久井直生子)

「my one and only 」/John Coltrane
& Johnny Hartman

「美しい女性を口説くためだけに存在しているのではないだろうか?」と、言いたくなるほど、ベルベットのような柔らかさと艶かしさを持つ名曲「My One and Only」。耳を傾けながら、ふとカウンターの端に目を向けると、そこには美女が!!
ジョニー・ハートマンのようなビブラートの効いた低い声で話しかけて、会話が弾んで打ち解けてきたタイミングで、「My One and Only(たった一人の愛しい人よ)」なんて言葉を彼女にかけられたら・・・と妄想しつつも、そんな気持ちはウイスキーと共に流し込み、ジョン・コルトレーンの艶のあるサックスの音色と、ジョニー・ハートマンの歌声に集中する。大人の集まるBarでのヒトコマが目に浮かぶような作品です。
(選曲:楠木智哉 文章:石井由紀子)

「シカゴ バウンド」/憂歌団

何もかもうまくいかず、半ば自暴自棄になっている時、
そんな自分を理解してくれる仲間さえも、もはやいないと感じる孤独な時間、
ただひとり哀しみを胸に抱え、
今夜はだまってウイスキー。
「シカゴバウンド」は憂歌団の1975年のデビューアルバム「憂歌団」に収録されている1曲です。
「シカゴに来て2年が経った、だけどいいことありゃしない〜メンフィスへ帰ろうかな」と、夢破れた男の歌が貴方の孤独に寄り添ってくれることでしょう。
やけ酒なんだから、日本酒でも焼酎でもよかったんだけど、
メンフィスへ帰る男の哀しみに自分を重ねて、
今夜はだまってウイスキー。
(選曲・文章:阪口 マサコ)

『Bad Bad Whiskey』/吉田類

「昭和の温かい雰囲気が残る、どこか懐かしい酒場で一杯飲みたい。
そんな時は酒飲みが皆一目置く、呑んだくれのカリスマこと吉田類氏の歌うこの曲がぴったりです。
数々の酒にまつわるヒット曲を生んだ1950年代のブルースシンガーAmos Milburnが歌った酒で痛い目をみた男を歌ったこの曲も、ほろ酔いに聞こえる類さんの歌唱で聴くと、妙な説得力があります。
夜の帳が下りたらいい感じの酒場を探して夜の街で2、3軒飲み歩きたくなる事でしょう。」
(選曲・文章:田中孝典)
editor:石井 由紀子
出典:ミュージックソムリエ協会staff blog

OKMusic編集部

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