GLIM SPANKYのフリーライヴプロジェ
クト完遂! 学生がプロデュースした
ライヴは大成功!!

GLIM SPANKYと総合デザインスクール バンタンデザイン研究所、そして音楽専門学校の東京スクールオブミュージック専門学校渋谷により発足した、学生がプロデュースする学生のためのフリーライヴプロジェクト。約1カ月間を準備に費やしたフリーライヴが、いよいよ本番当日を迎えた!

会場セッティング

午前10時30分、東京スクールオブミュージック専門学校渋谷の10Fにあるライヴスペースに入ると、設備が行き届いた小さなライヴハウスのような会場内で、機材のセッティング、音響や照明の調整など、学生たちが忙しく作業している。程なくして、講師を中心としたオリエンテーションが行なわれ、今日のタイムテーブルを手にしながら、本番までの流れや確認事項などをチェック。そして、メンバーが会場入りすると、早速サウンドチェックを開始する。ドラム→ベース→ギター→ヴォーカルの順に音の鳴りや響き、音量をチェックし、メンバーからも「ヴォーカルのモニターにもう少し声をください」など要望を出しながら、納得のいく音環境を作っていく。もちろん、PAや照明卓を操作するのは東京スクールオブミュージック専門学校渋谷の学生たちである。

サウンドチェック

そんな中、「ギター、うるさいよ」と松尾レミ(Vo&Gu)が亀本寛貴(Gu)に注意。なんでも、フェス等の大きな会場でのライヴが続いていたので、その感覚でアンプのレベルを設定していたようだ。確かに、150人ほどのキャパの会場には、それだと音量が大きすぎる。その後、実際に「Gypsy」をプレイし、バンド全体での鳴りやコーラスを確かめ、「ヴォーカルなんですけど、ハイをパキッとさせてください」など微調整を続けた。

インタビュー

サウンドチェック後、一緒に今日のライヴを作り上げる運営/制作チームとテクニカルチームの学生スタッフとの顔合わせを済ませ、GLIM SPANKYチームは9Fにある楽屋へ。昼食&メイクの時間となるわけだが、松尾がメイクしている間、亀本はバンドメンバーと雑談したり、ギターを手にウオーミングアップ。13時45分になると、同校の音楽雑誌課の学生による、フリーペーパー&WEB用のインタビューが行なわれた。

「緊張してます…」(学生)「お水を飲んでください(笑)」(亀本)というやり取りもあったインタビューだったが、GLIM SPANKYの成り立ちや結成当初の気持ち、自身のルーツとなっているアーティスト、7月にリリースされた1stフルアルバム『SUNRISE JOURNEY』のことなど、様々な質問に丁寧に答えた二人。好きな音楽について「時代は関係なく、曲の中に尖った部分があるもの、エッジーな部分があるもの、ダーティーな部分があるもの…そんな“ロック”と呼ばれるものが好きですね」(亀本)と話し、ライヴで意識していることについて「歌詞が届くこと。リハの時からバンドの迫力ある音圧の中で、ちゃんと歌詞が届くかどうかを確認しています」(松尾)と答え、最後に学生インタビュアーに「好きな音楽を好きなまま続けてほしいです」と声をかけていたのが彼ららしくて印象的だった。

リハーサル

また、このフリーライヴは当日開催されるチャレンジキャンパス(音楽業界に興味を持つ高校生等が参加する体験型レッスン)の一環でもあるため、参加者によるチャレンジレッスンも実施。音響に興味を持っているという高校生が2人と、すでに何度か体験入学を経験しているという舞台監督志望の女性の3名が参加しており、GLIM SPANKYによる演奏で、講師に指導してもらいながらPA卓を操作したり、現場を仕切るなどを体験実習。実際の現場の空気であり、本物の卓に触れ、参加者は緊張しつつも真剣に取り組んでいた。ちなみにGLIM SPANKYは、サウンドチェック時と同様の「Gypsy」に加え、速い曲ということで「褒めろよ」、それ対してバラードナンバーの「夜風の街」とタイプの違う3曲を演奏した。

チャレンジレッスン終了後は、そのまま本番のリハーサルへ。セットリストの2曲目から順にワンコーラスずつ演奏し、「3曲目はサイケデリックな雰囲気にしたいので、全体的にリバーブをください」などリクエストしながら、一曲一曲調整していく。途中、「アンコールはどうしますか?」(学生スタッフ)、「あっ、アンコールを用意してない!」(メンバー)という場面も。そこで急遽曲を準備すると、予定外の楽曲に対して学生スタッフも「PAは大丈夫ですけど、照明はこれから作ります!」と即座に対応。その場で音を合わせて、照明を作り上げると、最後にオープニングのBGM →SE→1曲目という流れを入念にチェックし、リハーサルは終了した。

衣装スタイリング

再び楽屋に戻ったメンバー。すでに今回のステージ衣装を制作したバンタンデザイン研究所の学生がスタンバっていて、本番30分前にまずは亀本が着替え始める。「サスペンダーは引っ張りすぎじゃないですか?」(学生)、「ちょっとキツイかも。動くとズボンがどんどん上がってきちゃう」(亀本)…と着付けていき、松尾もバンタンデザイン研究所の学生が付いてステージ衣装に着替える。

そうこうしていると、「本番5分前になったら、10Fにお願いします!」と運営スタッフが伝達に。その時間が近づいてくると、松尾は軽くストレッチと発声練習を始め、そろそろ楽屋内の空気が張り詰め始める。そして、開演時間の5分前となり、メンバーは10Fの会場へーー。

ライヴ本番

会場入口はもちろん、非常口など各所に運営スタッフが就き、まさに学生たちによって作られている本ライヴ。前述した通り、PA卓を操るのも、照明卓を操るのも学生であり、舞台監督も学生が務め、メンバーが着用している衣装も学生の手作り。GLIM SPANKYは全12曲&アンコール1曲を披露し、大盛況の中、そんな本プロジェクトのメインイベントであるフリーライヴを終えたのだった。
※当日のライヴレポートは後日配信します。

終演後、東京スクールオブミュージック専門学校渋谷の学生とバンタンデザイン研究所衣装部の学生とが集まり、最後にメンバーからひと言。
「衣装、照明、音響をプロデュースしていただき、ありがとうございました。私たちの歌が、みなさんの衣装や光や音だったりすると思うんですが、今回一緒にやれてとても嬉しかったです」(松尾)
「何年後かに、“あの時、一緒にやったんですよ!”って言われたら嬉しいと思います」(亀本)
…と感想を述べ、最後に全員で記念撮影を行ない、今回のプロジェクトは終了した。学生たちはもちろん、GLIM SPANKYのメンバーにとっても、これからの未知なる夢への活動において、この経験は大きな刺激となったことは想像に容易い。

GLIM SPANKYコメント

■松尾レミ(Vo&Gu) コメント
「まるで文化祭が終わったような気持ちです(笑)。学生さんたちとは衣装のデザインの打ち合わせから一緒にやってきたし、チャレンジキャンパスというものにも参加できて、みんなで作り上げたという達成感が大きいですね。ステージで歌っていても学生がPAをやっている姿が見えたし、客席には衣装を作ってくれた学生の顔も見えたし、お互いのプロフェッショナルな部分を出し合って、今日のライヴを作り上げたんだっていう。ライヴも本当に楽しかったし、衣装も素敵で…袖のひらひらが嬉しくて、子供の頃に憧れのプリンセスのドレスを買ってもらって、それを着ているようなキラキラとした感覚でした(笑)」

■亀本寛貴(Gu) コメント
「自分たちよりも若い学生と一緒にやるのは新鮮だったし、すごくフレッシュな気持ちになれました。ライヴも学生が作っているということで初々しいというか、エネルギーをいっぱいもらいました。数年前までは自分たちも学生だったんですけどね(笑)。衣装に関してもデザインがカッコ良かったし、心の底から満足しています!」
photo by 江戸川カエル

OKMusic編集部

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