麻婆豆腐の辛さクセになる!老舗中華
料理店で聴きたい曲
ミュージックソムリエ協会では、「こんな時に聴きたい音楽!」ということで、日常のヒトコマで、ふっと聴きたい音楽を選曲しました。選曲はすべて、ミュージックソムリエ(http://musicsommelier.jp)によるもの。 今回は、「麻婆豆腐の辛さがクセになる!老舗中華料理店で聴きたい曲」です。唐辛子の辛さと花椒など香辛料が、お豆腐とひき肉と重なり合う、美味しい麻婆豆腐。路地裏にある煉瓦造りの小さな中華料理店。ちょっと妖しい雰囲気も醸し出すような老舗中華料理店に似合う曲を選びました。
1.「Cling Cling」/Perfume
エレクトリックな音の中にも、中国をイメージさせるようなメロディーが散りばめられているので、とても不思議な雰囲気を持っています。
妖しいお店に入ってしまった高揚感と、これから出される麻婆豆腐への気持ちを表してくれるようです。まずは、これから食べるものへの期待感を募らせるための前菜のように、1曲目に聴きたい音楽です。
(選曲・文/石井由紀子)
2.「氷の世界」/井上陽水
ひんやりと内側から心と身体を凍らせてしまうような怖いくらいの鋭い歌詞と、それとは対象的に熱く激しく畳み掛けてくるギターのグルーヴに乗せられて、もう辛さをものともせず、どんどん箸が進んでしまいそうになります。
この曲は1973年12月にリリースされロングヒットとなった同名タイトルのアルバムに収録されており、井上陽水を代表する作品のひとつ。
今回お届けするライブ映像は、さらにブラックミュージックの色濃く、ファンキーかつソウルフルな演奏で、全く古さを感じさせません。一聴の価値あり!
(選曲・文/ 高原千紘)
3.「九拍」/唐朝
豆板醤の辛さもいいですが、花椒をこれでもかと振りかけて、痺れるような刺激に汗をかきかき…というのも乙なもの。
そんなシーンには、本場中国出身のハードロックバンド「唐朝」の曲などいかがでしょうか?
中国が世界の文化に大きな影響を与えていた唐王朝の時代にちなんで命名されたこの「唐朝」。
90年代には、日本のメジャーレーベルからCDが発売されたこともあります。
DREAM THEATERやMETALLICA、JUDAS PRIESTなど欧米のメタルバンドからの影響を感じさせつつも、そのシャウトは中国大陸的というかカンフー映画的というか…とにかく中国人にしか出せないであろう独特な味わいです。
まさに花椒のような、クセになるサウンド!?
(選曲・文/伊藤威明)
4.「中華料理」/山崎まさよし
今回のテーマにこの曲ほど合致する曲はないと思います。もうPVを見てもらえば一目瞭然。ロケ地はそれこそ老舗の中華料理屋。都会の街角でふと出会える風景というイメージがあります。もっともこの曲、よく聴くと”中華料理は行けるかい?”という以外は人との繋がりを歌った曲で料理そのものを指している楽曲ではありません。でもチェーン店と比較した場合、老舗のお店は地元の住民との繋がりが確実に深いはず。
(選曲・文/Kersee)
5.「Like A G6」/Far East Movement
老舗の味も伝統だけではなく、現代の感性も盛り込むことが大事だと言われますが、音楽も同じこと。伝統的なアジアのイメージを醸し出す雰囲気の曲だけではなく、ハッと目が覚めるようなラップも聴きながら、辛口の麻婆豆腐に舌鼓を打つのも良いのいいものです。
(選曲・文/石井由紀子)
著者:NPO法人ミュージックソムリエ協会