本を読む時間を邪魔せず心地よいBGM
になる曲
ミュージックソムリエ協会では、「こんな時に聴きたい音楽!」ということで、日常のヒトコマで、ふっと聴きたい音楽を選曲しました。選曲はすべて、ミュージックソムリエ(http://musicsommelier.jp)によるもの。
秋も深まってきました。昼間の暖かな日差しの下、公園で本を読む。もしくは、夜に暖かいコーヒーを飲みながら、好きな本を読み耽る・・・というように、読書をするには気持ちの良い季節になりました。そこで今回は、「本を読む時間を邪魔せず心地よいBGMになる曲」を選んでみました。読書の時間をより楽しくする曲をお送りします。
1.「Lamp feat. Nujabes」/haruka na
kamura
この曲が収録されているアルバム『MELODICA』(2013年)は当初デモアルバムとして作られました。MySpaceに公開されたその音を聴いて、すぐに連絡をくれたのが日本を代表するアーティストNujabes(ヌジャベス)だったそうです。そこから交流が始まり、度々二人でセッションを繰り返すことになります。その中で最初に生まれた楽曲がこの「Lamp」だったのです。思慮深く優しいharukaの奏でるピアノがNujabesの包み込むようなビートとフルートの音とともに、心をリラックスさせてくれます。きっとすんなり本の世界へと導いてくれることでしょう。
(選曲・文/高原千紘)
2.「Agua De Beber」/Antônio Carlo
s Jobim
Antônio Carlos Jobimといえばまさにボサノバを作った人であり、ボサノバのスタンダードと呼ばれている曲はほとんど彼が書いています。「おいしい水」と邦題がつけられているこの曲もその一つ。ボサノバ特有のリズムが終始ゆったりと流れ、出しゃばることがなくまろやかに溶け込けこんでいき、心地よい時間を味わうことができます。ぜひ「おいしい水」とともに読書をお楽しみくださいませ。
(選曲・文/片山明憲)
3.「Darn That Dream」/Bill Evans a
nd Jim Hall
今回は歌なしのインストゥルメンタルから選んでみました。どちらも控えめな演奏のビル・エヴァンスのピアノとジム・ホールのギターの静かなせめぎ合いというか、語り合いというべきか、そんな優しく抑えめな音が読書の時間の心地よいBGMになること間違い無しです。本を読みながら、少しまどろむ午後にもオススメです。
(選曲・文/阪口マサコ)
4.「あたらしい世界」/ゴスペラーズ
(選曲・文/Kersee)
5.「Deep Love」/Michelle Tumes(ミシ
ェル・トゥームス)
ここ日本では1990年代末に大手輸入盤店で紹介され話題となり、ヒーリングブームの一翼を担ったお馴染みのアーティストです。
この「ディープ・ラヴ」は2000年に発表されたセカンド・アルバム『センター・オブ・マイ・ユニバース』のオープニング・ナンバー。凜としたピアノの響き、素朴な歌声による郷愁のメロディは、一瞬にして聴く者を清浄な風薫るヨーロッパの草原に誘うかのようです。
読書の秋はまだまだこれから。どうぞ素敵な時間をお過ごしください。
(選曲・文/伊藤威明
著者:NPO法人ミュージックソムリエ協会