小沢健二、新曲「ウルトラマン・ゼン
ブ」でMVを初監督 11人のグラフィッ
クデザイナーをSNSで採用

26年ぶりに3ヶ月連続シングルリリースを行う小沢健二が、その第一弾『ウルトラマン・ゼンブ』発表にあたり、初監督を務めたミュージックビデオを公開した。
このMVは、自らCDのジャケットデザイン等も手がける小沢が、GIF動画制作の際に用いてきた手法を進化させてつくったもの。「グラフィックデザインと音楽の融合」という、これまでにない斬新な映像表現に仕上がっている。小沢はこのMVについて、「『〇〇を真似て』とかいうネタは一切なく、作り方から自分で作りました。オリジナルでいいんだ、変な発想でいいんだ、ということを伝えたいとも思った」と言う。
小沢健二は2月7日にインスタグラムを通じてプロのグラフィックデザイナーを公募していた。そしてその1ヶ月後の現在に公開、という凄まじいスピード感で『ウルトラマン・ゼンブ』のMVは完成している。しかしそのクオリティは決して俄仕立てなどというものではなく、ミュージックビデオの枠を超えて一つのメディア作品として成立している。
グラフィックデザイナーをSNSで募った経緯について、「僕は自分のリスナーに対して絶対的に信頼しているから」と小沢は語る。
今回、 ”Ozawa Kenji Graphic Band” として集結した11人のグラフィックデザイナーは、うち女性が4名、年齢も21歳から49歳までと幅広い。300名近い候補者の中から、今回のMVのテーマにフィットするという基準で選ばれたのは、昨年ハンドソープ「キレイキレイ」のリニューアルを手がけたグラフィックデザイナーの多嘉山ゆりあ、RADWIMPS『君の名は。オーケストラコンサート』など音楽や映画のアートワークで知られる寺澤圭太郎、Eテレ『ピタゴラスイッチ』『2355』などの映像作品を世に送り出してきた石川将也、ハイスタの「Pizza of Death」レーベルのデザイナーであり小沢と長く共作しているダイスケ・ホンゴリアン、インストバンド「neco眠る」のドラムも担うグラフィックデザイナー・三木章弘ら、そうそうたるプロフェッショナルの面々だ。
つくり手の「多様性を確保したかった」ことが公募した理由の一つだというが「この、素晴らしい人たちが集まって力を出してくれるということ自体が、僕がこれまでやってきたことの『ゼンブ』と思っている」と、新曲の歌詞にある「ぼくの『ゼンブ』賭け」になぞらえて小沢は話す。
MVでは全編にわたり、『ウルトラマン・ゼンブ』の歌詞がメロディに合わせて寸分のズレもなくグラフィックデザインで表現されている。歌詞に含まれる漢字・ひらがな・カタカナ・アルファベットの文字を分解して再構築し、楽曲にシンクロさせてビジュアライズした、独自の映像世界だ。
小沢健二は昨年末、25年ぶりに出演した「FNS歌謡祭」やその後の「MステウルトラSUPER LIVE2020」においても、歌詞テロップを自身のラップトップで制作し、それをテレビ局に持ち込んで全国放送で流していた。そんなことをしているアーティストは他にいない。言葉をメロディに乗せる、聴かせるだけでなく、ビジュアルとして「見せる」ことにも近年の彼は心を砕いている。
小沢の歌詞は、基本的には平易でプレーンな言葉を使いながらも、その組み合わせの妙で、時に難解で文学的な世界に飛ぶ瞬間がある。音楽作品なのだから、耳で聴くだけでも十分にリッチな体験なのだが、それに視覚要素の高いグラフィカルな字幕が加わることで、脳のあちらこちらが同時に刺激されるような、不思議なトリップ感を味わうことができる。その試みの一つの完成形がこの『ウルトラマン・ゼンブ』MVだといえるだろう。
「ウルトラマン・ゼンブ」MV

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