近藤真由

近藤真由

【近藤真由 インタビュー】
今の私にあるものは
カバー曲に教えてもらった

YouTubeチャンネルの運営を全て自身でこなし、アップした弾き語りカバー動画が人気を集めるシンガーソングライター兼マルチクリエイターの近藤真由。カバーアルバム『マーマレード』は、夢に向かって駆け出した彼女の軌跡と今が詰まっている。

漠然と夢を追いかける
気持ちを忘れたくない

近藤さんはシンガーソングライターとしてオリジナル曲の制作はもちろん、YouTubeチャンネルではご自身で撮影・編集をしたカバー動画もアップしていて、2016年に公開されているハンバートハンバートのカバー「しろつめくさ」が一番古いものになってますが、動画をアップするようになったきっかけは何ですか?

YouTubeに上がっている「しろつめくさ」が最初に投稿した動画で、弾き語りをしていることを周りの人に言ったら親戚が“観たい”って言ってくれていたので、どうやって共有しようかなと考えて、動画を撮ってあげてみたんです。

ご家族のお話と言えば、近藤さんは子供の頃にカラオケで「きらきら星」を歌って、100点を取った時におばあさまから1,000円札をもらった喜びから、音楽が好きになったというエピソードもありますね。

そうなんです(笑)。母の実家がお寿司屋さんで、宴会場にカラオケが置いてあったので小さい頃からよく歌ってました。お寿司屋さんをやっている叔父は演歌歌手だったんですよ。その影響もあって、歌うことに憧れもありました。

応援してくれているご家族の声もあって弾き語り動画をアップし始めたわけですが、その2016年頃から音楽活動を本格的にやっていこうと思ってました?

その時もまだ憧れって感じで、“まさか自分にはできない”と思ってました。でも、大学で弾き語りサークルに入って、そこで初めて経験したライヴが本当に楽しくて。だんだんサークル以外の場でもライヴをするようになったら、“ファンです”って声をかけてもらえ、それがすごく嬉しかったんです。初めて友達でもないのに毎回観に来てくれる人ができて、このまま音楽活動をしていきたいと思うようになりました。卒業が近づいてくると、周りの同級生が就職活動をするようになり、自分にもいろんな道があったんですけど、“やりたいことをやって失敗したほうがいい!”と思ってシンガーソングライターの道を選びました。

初めての動画から5年が経ちましたが、いつもどんな想いで歌っていますか?

曲によって変わりますが、歌うことで誰かのことを応援している時もあるし、誰かの気持ちがほんの少しでも温かくなったらいいなと思って今は歌っています。

アルバム『マーマレード』は全てカバー曲が収録されていますが、近藤さんにとって歌い始めた頃からあったシンガーへの憧れの気持ちや、原点が詰まっている作品もありますよね。

そうですね。私のことを知ってくれたり、オリジナル曲を聴いてもらうきっかけになってくれたのがカバーなので、愛情を込めてカバー曲で恩返しができたらって気持ちもあります。

今までは動画やライヴで届けていたものがCDで届けるとなると、感覚が違うところはありました?

どんなふうに言ったらいいか難しいんですけど…気合いの入れ方がちょっと変わりました。YouTubeはお金をいただくことが直接的ではないからこそ、自分のやりたいことができた部分もあるんです。でも、CDを買って聴いてもらうとなると、手に取って良かったと思ってもらえるものにしたいし、いつも以上に時間をかけて自分のこだわりを込めました。

アレンジも配信とはひと味違いますよね。

今まで弾き語りの音源以外は作ったことがなかったんですけど、L'Arc〜en〜Ciel(以下、ラルク)の「flower」だけ初めてバンドサウンドで収録していて、宮田'レフティ'リョウさん率いるREVEL MUSICにアレンジをしていただきました。その他の弾き語りで収録している曲のアレンジでも、YouTubeではギター1、2本のところをCDでは3本で、細かいところにリフを入れていたり、コーラスを加えて音数が増えています。

今作には“甘酸っぱくほろ苦い大人の青春カバーソングたち”というサブタイトルもついていますが、選曲もそこを意識しているのですか?

はい。この『マーマレード』で聴くことでストーリーになったらいいなっていう想いもあって。MONGOL800の「小さな恋のうた」や、つじあやのさんの「風になる」で恋が芽生えた時の温かい気持ちを感じたり、SIAM SHADEの「1/3の純情な感情」は叶わない恋に苦しんでいる感じ。PRINCESS PRINCESSの「M」や「flower」には恋に破れてしまった時の想いがあって、エレファントカシマシの「今宵の月のように」では全部受け止めて前を向いていくような、自分も経験したことのある青春の苦い部分を思い出したり、人生を彩るような曲を選んでいます。

ロードオブメジャーの「心絵」のようなアツい気持ちも歌っているので、ご自身のターニングポイントに重なった曲っていうのも選んだ要素にありそうですね。世代的にも、この曲を初めて知った時はすごく純粋に聴いていたと思いますし。

はい。小さい頃に聴いていた時のアニメ『メジャー〜1stシーズン〜』のオープニング曲という印象から変わって、音で覚えていた感じではなく、今聴くと歌詞がどんどん自分の中に入ってきて、納得できるようになっていました。「心絵」は純粋な気持ちを思い出させてくれる曲だし、自分の中にも“純粋に聴いていた時の気持ちを忘れないようにしよう”っていう意識はいつもあります。これから歳を重ねるごとに夢を諦めようとすることがあるかもしれないけど、諦める理由が年齢なのはすごくもったいないと思うんですよ。だから、漠然と夢を追いかける気持ちを忘れたくないと思っていて、歌う時も憧れを追う熱量と愛を込めています。聴いてくれる方の中にも、そういう純粋な想いを思い出してもらえる作品になったら嬉しいです。
近藤真由
アルバム『マーマレード』

OKMusic編集部

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