Little Glee Monster manakaとアサ
ヒに聞く、2021年のリトグリのこと、
来年の抱負

TVアニメ『半妖の夜叉姫』弐の章エンディングテーマとなっている「透明な世界」を12月8日にリリースしたLittle Glee Monster。2021年は2度の全国ツアーに、芹奈の復帰など、濃密な活動を展開してきた。そんな2021年を振り返るとともに、メンバーの関係性や2022年の抱負など、メンバーを代表してmanakaとアサヒに話を聞いた。
――ベストアルバム『GRADATI∞N』で始まった2021年がもう終わろうとしています。端から見ていても、濃密な1年だったなという感じがしていて。
manaka:そうですね。年明けに4人でツアーを廻って、さいたまスーパーアリーナで最終日を迎えて。そこから芹奈が復帰して、今、5人で全国ツアーを廻っていて。この1年、ドタバタといろんな変化があって、特に前半はすごく大変だったんですけど、5人でのツアーが始まってからは、ステージを重ねるごとに思い出がどんどんどんどん更新されているので、ひと安心というか。ライブをなんの不安もなく全力で楽しめていることが、一番嬉しいなって思います。
――確かに、スーパーアリーナのMCでも、「4人でアリーナツアーをやるべきかすごく悩んだ」と話していましたもんね。
manaka:はい。なのでアリーナツアーは去年の出来事なんじゃない?っていうくらい、昔の話のようだし。けどあれを乗り越えてのツアーだからより楽しめているところもあると思うんです。言われた通り、ものすごく濃い1年ですよね。
――スーパーアリーナには五角形のスクリーンが掲げられていて、5人の写真が投影されていました。6月の芹奈さんの復帰は、あの時点でどのくらい見えていたのでしょう?
アサヒ:あの時はまったくですね。4人で新曲を出すのはどうなんだろう?っていう話し合いがあったりして、なかなか新曲を出せなくて。芹奈が5人を想って作ってくれた「REUNION」で、ようやくリリースすることができて。なのでもちろんツアーがどうなるかもわからなかったですし。さらにコロナの影響もあって、とにかく目の前のことを精一杯頑張ろうという感じで。それでもスクリーンを五角形にしたのは、“気持ちは5人”っていう意味で。
――しかし『>BRIGHT NEW WORLD<』振替えツアーの初日が6月28日だから、スーパーアリーナから約2ヶ月後じゃない?
manaka:そうなんですよ。なのでその間は私たちも心配で、とても不安だったんですけど。しっかりスタートすることができてよかったなってすごく思います。
――芹奈さんの復活は直前まで発表されていなかったけど、メンバーはオフで会ったり、制作を一緒に進めていたのでしょうか?
manaka:いや、連絡は取れるんですけど、実際に会える状態ではなかったので。「REUNION」のレコーディングも別々に進めていて、MVでの再会が本当に久しぶりで。
――あれは再会の瞬間というか、ドキュメンタリー的なことですか?
manaka:まさにそんな感じで。あれが去年以来の再会だったので。そこからは一緒にレコーディングに入って、ツアーのリハーサルが始まって、一緒に過ごす時間がじわじわと増えていって今に至るという。
――単純に人数が戻ったというだけじゃなく、この5人である意味とか、5人の絶妙なバランスだったり、前とは違う感情が生まれているんじゃないかなと思うのですが。
アサヒ:久々に芹奈に会った時は、半年間も開いた気がしない、昨日も会っていたかのような感じがして。逆にライブが始まってからの方が、一人ひとりの存在の大きさや、5人だからこその安定感を噛み締める瞬間が増えましたよね。
――歌声を合わせるから、肉体的にも直接感じますよね。
manaka:ほんとにそうで。4人と5人では全然違うんですよね。
――ツアー初日の名古屋はどうだったんだろう?
manaka:正直、やりきれるか?っていう不安が私たちもありましたし、芹奈本人もすごくドキドキした気持ちだったと思うんですけど。本当に私たちのファンのみなさんは芹奈の帰りをただただ温かく待っていてくれましたし。そういうみなさんの想いが芹奈本人にも届いて、ちゃんとツアーを開始することができたので。やっぱりファンの方に支えられてるなというのを、初日に改めて思いましたね。
――ツアーも着々と進み、心模様に変化はありますか?
manaka:最初はやっとできた喜びを噛みしめながらやってましたし、その気持ちは変わらないんですけど。すごくいい意味で、5人であることがあたり前というか、一緒に過ごす時間が長くなったことによって、“これが私たちの日常だよなぁ”みたいな雰囲気で。5人でいられることが幸せだなって思います。
アサヒ:4人でのライブを経験したことによって、一人ひとりがかなり成長できたし、成長した状態で芹奈が戻ってきたから、よりパワーアップした5人のリトグリで、またみなさんにお会いすることができているなっていうのは感じます。
――技術的にはもちろん、気持ち的にも、タフになりますよね。
アサヒ&manaka:そうそう、ほんとにそうなんです。
――パワーアップしたリトグリがお届けするニューシングル「透明な世界」は、TVアニメ『半妖の夜叉姫』弐の章エンディングテーマです。
アサヒ:久しぶりのアニメのタイアップなんですけど、アニメを通してリトグリを知ってくださるファンの方も多いので。あまりリトグリを観たことがない人が多いフェスでも、アニメの曲を歌うと、“あの曲は知ってた”とか、“好きで聴いていたけど、リトグリだったんだ”みたいな感じて喜んでくださったり。今回もいい機会をいただいたなって思っています。
――『半妖の夜叉姫』は『犬夜叉』の続編となるオリジナル作品。って考えると、5人は『犬夜叉』も、『半妖の夜叉姫』も、子どもの頃に観ていたという世代からは少しずれているのかなって。
manaka:そうですね。なので今回エ弐の章ンディングテーマを担当できると聞いて、アニメを全部見させていただいたんですけど、本当に面白くて。もともと『らんま1/2』や『うる星やつら』は個人的に好きでずっと読んでいたので、まさか高橋留美子先生の作品に音楽で携わらせてもらえるなんて、最初は本当にびっくりしましたし、光栄すぎてもう震えるというか。そしてアニメの雰囲気にしっかり寄り添うような楽曲になればと思って、レコーディングをさせていただきました。
――最初に「透明な世界」のデモを聴いた時の第一印象というのは?
アサヒ:これまでのリトグリにはあまりなかったような、ちょっと冷たいような、なんとも無機質な感触がすごく新鮮だなぁと思いましたね。
――では、その新鮮な感触を歌に落とし込んでいくというのは、どういう作業でしたか?
アサヒ:私たちはパワフルな曲とか、応援する歌が結構多くて。でもこの曲はメッセージ性というより、聴く人それぞれの捉え方ができるような、一人ひとり自由に感じてもらえるような曲になったらいいなと考えていたので。メインはコロコロ変わるけど、いつの間にか変わっていた、みたいに、「透明な世界」に混ざるような歌い方を心がけました。
――まさしく。歌の振り分けはかなり細かいけど、とても滑らかで。歌声のバトンのつなぎ方について、5人で話し合ったりしたのでしょうか?
アサヒ:いや、前の人の歌声を聴いてから歌うので。こういう感じだから、私はこうつなげていこうって意識しながらそれぞれが歌っていくという。
――ってことは、歌う前にパート分けは決まっているんですね。というか、どうやって決めているの?
manaka:まず一人ずつワンコーラス半くらい歌って、ディレクターさんに選んでいただくっていう感じです。
――メンバーから、“私、ここ歌いたいです”みたいなことはないのかな?
manaka:でもわりとなんか自分のパートにしても、メンバーのパートにしても……。
アサヒ:“ここかなー”っていうところに決まるんだよねっ。
manaka:そうそう。なので“ここ歌いたかったな”みたいな曲はまだないですね。
――言い換えると、それぞれが自分の声の役割も、メンバーの声の役割も、掴んでいるということですよね。
manaka:結構向き不向きがあるというか。ここは誰々の声の感じが合いそうだなぁと思っていると、やはりその通りに決まったりとか。
――manakaさん、アサヒさん、それぞれの声の役割について、どういうふうに捉えているのか聞かせてもらえますか?
manaka:私はアサヒに対して、オールマイティーに曲に沿って歌えるイメージがあるので。変化球を狙うっていうよりも、すべてをきっちりこなせる歌声だなと思っていて。やっぱり欠かせないですよね。
アサヒ:私のmanakaの印象的は、曲の中での一番のキーパーであり、印象に残る歌声なので。manakaによって曲の雰囲気が変わることがすごくあるなって思ってますね。
――ここにはいない、かれんさん、芹奈さん、MAYUさんの役割はどうでしょう?
manaka:芹奈もオールマイティーで器用ですね。ただ器用っていうカテゴリーは一緒なんですけど、アサヒと芹奈の器用さは役割が少し違うなというふうに感じてます。かれんも器用だけども、とてもパンチがあるし、透き通った歌もできますし。そしてMAYUはアクセントになるような歌声を持っている。多分みんながアクセントになる声だったり、みんなが器用だったりすると、迷うことが多くなってしまうだろうし。だから、ケーキみたいな感じ? かな(照)。スポンジだけだったら味気ないけれど、生クリームやフルーツと合わせるとより美味しいじゃないですか? リトグリって本当に5人5声で、いい意味で似た部分がない。みんなが違う美味しさを持っているから、みんなが美味しいところを担える。めちゃめちゃいいバランスだと思います。
アサヒ:だから曲によってバランスが変わるんですよね。この曲のおいしいところはこの人の声に合うよねってなったら、他のメンバーはサポートに徹したり。そういうことができるのもリトグリのいいところかなと思ってます。
――違うからこそ、バランスを取るのが難しいっていうことはない?
manaka:まとまりの良さみたいなものは昔からあんまりないっていうか。……あっ、歌声に関してですよ(笑)。全員がまとまりよりも、音楽として面白くなることを求めているんですよね、きっと。
アサヒ:その分、ハーモニーで調和して、しっかりとした作品になっているのかなって。そして活動していくごとに、いいバランスを保ちながら進化していけている気がします。
――なるほど。レコーディングは5人で一緒に?
manaka:はい。それでメインの順番に一人ずつ録っていく感じですね。
――そう思うと、「透明な世界」の1番手と2番手を担うお2人です。
manaka&アサヒ:そうなんですよ(ニッコリ)。
――manakaさんはアサヒさんから引き継ぐわけですが、トップバッターはスタート地点を定める役割がある。かなり重要ですよね。
アサヒ:難しさはありましたね。なのでアニメの映像を見ささせていただいて、主人公たちの想いを受け取りながら、そこからのエンディングテーマだっていうのをイメージして声を吹き込みました。
――良し悪しではなく、メッセージや景色が明確にある曲とは、歌入れに臨む際の気持ちって違いますか?
manaka:そうですね。ただレコーディングを始める時はもう、曲の世界観に沿うように歌うことだけを考えているので。気持ちを作るというより、聴き込んで、聴き込んで、雰囲気みたいなものを自分の中で定めて挑むっていう感じでしたね。
――だからかな。メッセージソングではないと言いつつ、5人の歌声を聴いていると、最後のフレーズ《透明な世界でも 照らし出す道標》で見えた光がいつまでも心に残る感じがして。
アサヒ:嬉しいです。メインもそうですし、コーラスもそうですし、曲の世界に入り込みながら、最後は温かく包んで、余韻を残せるような、そんな印象で歌っていったので。
――VRアーティストのせきぐちあいみさんを迎えて制作されたMVがまた素敵で。
manaka:当たり前なんですけれども、ラフで見ていたものより、完成したMVは本当にリアルで、未来的でもあり、別世界にいるような映像になっていたので、ものすごく感動しました。
――現実にはない絵の中に入っていくって、なかなかできない不思議な体験ですよね。
アサヒ:確かに目の前には何もないんですけど、“画面ではこうなってこうなるよ”っていうのを事前に何回も見せていただいたので、それを思い浮かべながらみんな動いていて。
manaka:文字に触れるシーンはさすがに難しいので、完成形ではないですけど、モニターに軽めの映像が映し出されていて。かれんは手の位置をそこで確認しながら、調整しながら、撮影していました。
――VRとリトグリがこんなに合うとは!?って驚きつつも、リトグリの曲も、せきぐちさんの作品も、ライブ感があるもんなぁって勝手に納得したりもして。
アサヒ:ライブ感ってすごくわかります。ミュージックビデオを撮っている時も実際に描いてくださって、せきぐちさんの世界を生で体験できて、私たちも本当にワクワクして。
――一転、カップリングの「Hurry up!!」はグルーヴィーなダンスナンバーです。
manaka:私たちにとってもアップテンポな曲は久々なので、単純に嬉しいっていうのが最初に聴いた感想で。ライブで一緒に盛り上がってもらえるような、ノリのいい1曲になっています!
――歌詞を見て安心したというか。自粛期間に届く曲って、ままならない日常への葛藤だったり、“でも大丈夫だよ”みたいなものが多かったけど。この曲から伝わるのはその先の景色、雲の隙間から覗く青空、“あぁ、もう楽しんでいいんだ”っていう感じがして。
manaka&アサヒ:はい(声がピッタリ揃う)。あははははは。
manaka:だからレコーディングも笑顔ハツラツ、すごく楽しんで、もうねっ。
アサヒ:元気な曲が大好きなファンの方もたくさんいらっしゃるので。朝、学校や会社に行く時に、楽しい気持ちになれる曲ができたんじゃないかなと思います。
――歌っていてこのフレーズはグッとくるとか、メンバーが歌うここがお気に入りとかありますか?
manaka:サビが相当キャッチーで、1回聴いたら、耳にずっと残って思わず繰り返しちゃうようなメロディと歌詞になっているので、私はサビが印象的ですね。
アサヒ:聴きどころはラップかなと思いつつ。カラオケでもかなり盛り上がれる曲だと思うので、ぜひ歌ってほしいです。いつかライブでも一緒に歌えたらいいなって思っています。
――最初に、濃密だった2021年について話を伺いましたが、2022年はどんな年にしたいですか?
manaka:1月になったら、またみなさんに喜んでいただけることがあるかもしれませんので、是非ともリトグリからのニュースを待っていてもらえたらなって思います。
――Little Glee Monster、休みませんねー。
manaka&アサヒ:頑張ります!
manaka:やっぱり楽しいんですよね。去年はこんなにたくさんライブをやらせていただける状況を想像できなかったし、やれる時にやれることはやりたいって、自粛期間中に強く感じたので。止まっていた時間を取り返したいという想いは、5人とも持っている気がしますね。
――じゃあ個人的な野望はどうでしょう?
manaka:個人的にも来年に向けていろいろ準備していることがあるので。2022年はリトグリとしてもっともっと挑戦しながら、新たな良さを発見できるように頑張りたいですし、自分自身もしっかり力をつけて頑張っていきたい1年ですね。そちらのニュースも心待ちにしていただけたら嬉しいです。
――おぉ、楽しみが増えました。新しい展開がひとつ生まれるんですね。
manaka:メンバー全員20歳を過ぎてますし、個人的に力をつけたい部分もきっとあると思うので。そうやって個々がちゃんと力をつけて、リトグリに持って帰れる強いグループになりたいなぁって。そのためにも来年はちょっと頑張りたいです。
アサヒ:私はもう単純に、来年もみんな怪我なく健康で過ごせたらいいなって思います。
――いくつだっけ? あはははは。アサヒさんは新たに挑戦してみたいことなど、何かありますか?
アサヒ:んー、2021年は御朱印を集めることをテーマにしていたので、来年も清めながら歌っていきたいですね。
――あれ、いくつだっけ?
アサヒ:フフフフ。
――御朱印に食いつくのもなんだけど、ツアー中も社寺を回ったりしているんですか?
アサヒ:はい。移動日があったら、その日はスタッフさんに連れて行ってもらって、お参りしてます。
――あっ、けど実はツアーを廻るアーティストには最適な趣味かもしれない。
アサヒ:そうなんですよ。今までは通り過ぎていたいろんな街を巡れるし、リトグリのツアーがあったからこそ、始められたことかなって。ツアーの後半戦もいっぱいにしていきたいと思います。そして何より、全員で無事にツアーを走り終えれるように頑張りたいと思ってます。

取材・文=山本祥子 撮影=大橋祐希

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