スィートショップから数えて、今年6月でデビュー20周年。アーティスト/作家&プロデューサーとして活動中の近藤薫が、20年間の歩みを噛みしめるワンマンライブを二部構成で実施!!
あなたは、スィートショップというバンドのことを覚えているだろうか。2009年6月2日にシングル『雨を見てたよ』を発売し、ポリドール(現ユニバーサル)よりデビュー。笹路正徳プロデュースのもと、良質なポップミュージックを生み出し続けてきた。シングル『地平線の向こうへ』は、ドラマ「スタイル!」の主題歌にも起用。ポスト・スピッツとしての期待を背負っていた。
デビュー後、ゆっくりとだが着実に、確実に実力と支持を伸ばしていたスィートショップだったが、世の中の音楽的な評価面とは裏腹に、数字という結果が伴わないことから2年間でメジャーでの最初の契約を満了。その後、トライエムへ移籍し、2度目のメジャーデビューを果たしている。スィートショップ最期のシングル『WALL』には、ソングライター近藤薫の、現状を打破し、新たに塗り替えようとしてゆく当時の生々しい心境が投影されていた。
結果、バンドは2003年に解散。メジャーでの活動は4年で幕を閉じた。解散の理由が、メンバーの一人が音楽とは異なる人生の道を選択してのこと。トリオ編成だったスィートショップの中、今でも音楽活動を行っているのは近藤薫のみ。シビアな話だが、それが音楽で夢をつかむのではなく、音楽で生きてくということの現実だ。
その後、近藤薫はソロアーティストとして活動。平行し、職業作家としてAKB48グループやV6、郷ひろみ、渡部美里、アニメやゲームのテーマ曲など多岐に渡り楽曲を提供し続けている。さらに彼は、プロデューサーとしてアイドルグループのdelaやROSARIO+CROSS、シンガーの太田克樹、櫻井里花などなど、数多くのアーティストたちのプロデュース業も手がければ、みずから起業。レーベルやマネージメント、音楽にまつわる様々な業務を担う制作者としても音楽に携わり続けている。
「音楽で生きていく」というのは、音楽を媒介にした生活を成り立たせること。表現者(アーティスト)として飯を食う道を成立させている人もいれば、近藤薫のように、アーティストでありながら、同時に音楽全般をプロデュースしながら生業を得てゆく人もいる。
大好きな音楽を通し、自分の居場所を描き続けてきた近藤薫も、気がついたら今年の6月2日で、デビューから数えて丸々20年の時を迎える。その「周年」を迎える日に、近藤薫は「20年間の歩み」を自分でも改めて確認する場を設けた。それが、6月2日(日)に白金高輪SELENE b2を舞台に昼夜二部構成で行う、『Anniversary Special!!「HOME MADE2019」』になる。
「昼公演」には【SONG編】と銘々。近藤薫が楽曲提供/サウンドプロデュースしているアーティストたちdela/出口陽/穐田和恵/鈴木花純/櫻井里花/ROSARIO+CROSSをゲストに迎え、近藤薫と一緒に提供楽曲のセルフカバーを中心にしたライブを行う。
「夜公演」は【VOICE編】と題し、近藤薫の今の音楽を伝えるワンマン公演を行う。ここでは、スィートショップ時代を含め、懐かしい楽曲も飛び出しそうだ。ちなみに、タイトルの「HOME MADE」は、スィートショップの1stアルバムとタイトルと同じ。何かしら関連が当日に生まれるのか。そこも期待したい。