阿部薫

59年東京に生まれたドラマー阿部薫は、幼い頃から音楽を愛する少年だったという。彼が叩き出すスネア音から、彼が蹴り出すキック音から、年季の入った“音楽愛”が響いてくる。中学３年生の頃に初めてドラム・セットに手を触れた音楽好きの少年は、すぐさまこの打楽器に心酔していったそうだ。そして19歳の頃、アルバイトで生計を立てていた阿部は、ひょうなことから山下達郎のコンサート・スタッフになり音楽界デビューを果たす。あとは流れる水のごとく、転がる石のごとく、ツアーのサポート・メンバーなどとしてその手腕を振るい続けている。今まで共演してきたアーティストは……ビッグ・ネームが軒を連ねてはいるが、わざわざ書き出すこともないだろう。