【連載レポート】NAOKI SERIZAWAと行く、世界を巡るDJ奮闘記| バルセロナ『CREW LOVE』編
世界中のダンスフロアを熱狂させるワールドクラスのトップDJだって、ダンスミュージックカルチャーにその名を刻む伝説的なDJだって、初めは夢見るひとりの名もないDJだったはずだ。
誰もいない小箱のオープニングアクトから短期決戦が求められる超満員のフェスティバルの1時間だけの短いスロット。はたまた、ダンサーたちが一晩踊り明かした後のアフターパーティや自分ひとりだけで一晩中(7〜12時間)プレイするオープンラストのロングセット。時には音楽が主役ではなく、BGMに徹するのが正解のシチュエーションだってある。それぞれ求められる選曲やプレイスタイルが違って、その現場経験を重ねて身につく選曲論やスキルの積み重ねが、その人のDJスタイルを築いていると思う。
どんなワールドクラスの一流のDJたちも“世界に進出するきっかけ”があったはずだ。それは、たった1つのヒット曲かもしれないし、後に語られるような伝説的なギグかもしれない、もしかしたら運命を変えるような出会いの可能性もある。連載3回目の今回は、僕が海外でDJできるようになったきっかけを振り返りたいと思います。
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