Debbie Harry

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    Debbie Harryデビー・ハリー

    「パンク界のモンロー」(!)なるキャッチ・フレーズをひっさげ、ブロンディの看板娘として80年代を一世風靡したデビー・ハリー。いまや小太りの派手なオバさん……というイメージは拭えないが、その若かりし頃といったらホンットにホンットに魅惑的だったのだ。小柄でスキニーな体躯にプラチナ・ブロンド、パンキッシュで小悪魔的なステージ・アクション+歌声……。その煽情的な発言やグラマラスな私生活も相乗効果で、彼女がソロ活動を始めるときなどは、かなり大々的なニュースになったぐらいだ。今でいうところのマドンナぐらいの影響力はあった——といっても大げさじゃないと思うのだが。
    初ソロ作はブロンディ在籍時の81年に発表した『KOOKOO(予感)』。シックのバーナード・エドワーズ、ナイル・ロジャースがプロデュースにあたり、R&B/ファンク、レゲエ色を強調した佳曲揃いのポップ・アルバムとなった。セールス的には米チャート25位を記録、収録曲「バックファイアー」「ジャム」などは、今の気分にもフィットする"黒っぽいグルーヴ"と投げやりだが自信たっぷりのヴォーカルが小気味いい。
    82年のブロンディ解散後もサントラ盤に参加したり、ソロ・アルバム『ロックバード』(86年)、『Debravation』(93年)、またイギー・ポップとのデュエット作なども発表したりしていたが、移り変わりの激しいロック界ではかなり忘れ去られた存在になっていたことは否めない。しかし、99年にブロンディが再結成——久方ぶりのヒットも飛ばし、シーンに完全復活。熟女パワーのしぶとさは、やはり万国共通である。

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