『モンスターハンター4』[プラットフォーム: Nintendo 3DS](カプコン)

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後藤真希も群がるモンハン利権! 食
い物にされる業界やユーザー

芸能人も群がるモンハンの魅力

「モンハン」ブームが芸能界やスポーツ界を席巻している。もともと待ち時間の多い仕事なので、ちょっと空いた時にプレイできる「モンハン」のようなゲームは需要があったのだ。「モンハン」をやってる芸能人といえば、その筆頭は次長課長の井上聡。もともとゲーム好きで最初は勝手にプレイしてだけなのだが、そのハマリっぷりが評価されて今や「モンハン」のCMにも起用されている。その総プレイ時間、なんと約8000時間。麒麟の川島明やネゴシックスなどの後輩芸人たちも井上のプレイに付き合わされており、軒並み1000時間を超えている。これこそ接待モンハンの最たる事例だろう。井上のプレイ時間が多いのは、相方の河本が生活保護の不正受給問題で干されていたからだと思うが…。

 他にもCMに起用された「モンハン好き」には、妻夫木聡や三浦春馬などがいるが、数年前にはゴマキこと後藤真希も気合いの入ったモンハンプレイヤーとして出演。ゴマキはかつて謹慎中にパチンコを打ってる姿が報道されたが、同じヒマつぶしでも「モンハン」のほうが世間体がいいということなのだろう。
 そして今回の「モンハン4」のCMに起用されたのは、サッカー日本代表の本田圭佑。相変わらずニコリともせずにプレイする姿がCMなどで流されていた。お笑い芸人、アイドル、サッカー選手と、郊外に住んでいるヒトたちが好きそうな有名人を起用するあたりに、「モンハン」が狙っている客層が見え隠れしている。

業界とユーザーを翻弄するモンハン

 そんな「モンハン」も、斜陽産業のゲーム業界では、最も売れるコンテンツとして持てはやされている。その販売動向は、製作・販売しているカプコンの株価だけでなく、ゲーム業界全体の未来を左右するほど注目されている。ひと昔前までのゲーム業界はハードを有している任天堂やソニーなどのチカラが強く、ソフト製作会社はそのワクの中でビジネスをしていくという構造になっていた。しかし今や「モンハン」ブランドはその枠組みを超えた力を持っている。
「モンハン」の第1作はソニーのプレイステーション2で発売され、その後ソニー製の携帯ゲーム機PSP用に移植されて人気が爆発する。このようにソニーのプラットホームで人気を得てきた「モンハン」が、いきなりライバルである任天堂の「Wii」のみで新作をリリースすると発表。カプコンは尻軽女のようにソニーを裏切って任天堂に乗り換えたのだ。

 そのウラには莫大な任天堂マネーが動いていたことは容易に想像できるが、今回の完全新作「モンハン4」も、「ニンテンドー3DS」だけのリリースとなった。PSPやPS Vitaなどのソニー製携帯機ユーザーは猛抗議するが、しょせんはゲームバカなので、どんなに声をあげても3DSでしか発売されないことを理解すると、3DSを本体ごと買ってプレイしているのが現状だ。
 ブツブツ文句は言うが、結局は並んで買ってプレイ。そのゲームの中の世界は同調圧力が強く、ハミ出した者は蹴られる……。こんな世界に夢中になるのは、やはり日本人だけだろう。その証拠に、「モンハン」は海外ではあまり売れていない。本場の狩猟民族たちは「こんなのは狩りとはいえない」と否定しているのだ。
 農耕民族で村社会で生活してきたニッポン人が大好きなゲーム。そういう意味ではまさしく「モンハン」は国民的ゲームなのだろう。

(文・狩太郎)

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