撮影:小林裕和

撮影:小林裕和

【染谷俊之】写真集発売記念ロングイ
ンタビュー!「なりたい自分」とは?
舞台へのこだわりから意外な素顔も【
撮り下ろし】

写真集『月刊 染谷俊之×小林裕和』を発売した、俳優の染谷俊之さんにロングインタビュー!美麗撮り下ろし写真もお見逃しなく!

俳優として、舞台や映画などを主戦場に活躍する染谷俊之さん。いわゆる“2.5次元”と呼ばれる作品でも、大きな存在感を示している。
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今回、写真集『月刊 染谷俊之×小林裕和』を発売し、また新たな顔を見せてくれた彼にインタビューを敢行。俳優としてのスタンスやこれからの展望を語っていただいた。
“2.5次元舞台”に出演したきっかけ―― 今回、写真集『月刊 染谷俊之×小林裕和』が発売されました。カメラマンの小林裕和さんが舞台『刀剣乱舞』で染谷さんを観て、ラブコールを贈り実現した写真集とのことですね。
今でこそ“2.5次元舞台”と呼ばれている舞台に長年出演されていると思うのですが、もともと舞台俳優を目指していたんでしょうか?
染谷 特に舞台俳優になりたい、と決めていたわけではなかったです。舞台は好きですけど映像もやりますし……。もともとエキストラなどから始めて、コツコツ下積みをしながら俳優を目指していました。
―― 初めて“2.5次元”と呼ばれる舞台作品に出演したのはいつでしょう?
染谷 『遙かなる時空の中で2』というゲーム原作の舞台に出演させていただいたのが、初めてだったと思います。そのときは“2.5次元”という言い方もなかったし……最近ですよね、そういう言い方をし始めたのって。僕が『テニミュ』(ミュージカル『テニスの王子様』)に出始めた頃も、まだそういう言い方はしてなかったな。
―― 2.5次元舞台では「キャラクターを演じる」というのが特徴だと思うんですが、初めはキャラクターを演じることについてはどう思いましたか?
染谷 きっと原作を好きなファンの方が舞台を見に来てくれているので、その期待を裏切りたくないなと思いました。そういうプレッシャーは、最初の頃はすごく感じていましたね。もちろん今もプレッシャーはあるんですけど……。
―― 舞台で演技をする上で、一番気をつけていることとは何でしょう?
染谷 僕の中で、舞台作品を2.5次元とか3次元とか、そういう区別をしてなくて。だから「2.5次元だからこうする」っていうのは特にないんですけど……。原作がある作品に関しては、原作を勉強して「作品を愛する」ということが大事なんじゃないかと思ってます。
舞台の都合上原作通りできないことや、原作にある言い回しや演出が、舞台演出上公開をなさないときなどは、原作から変えることもあるんですよ。でも、そういう改変は、愛があればオッケーだと僕は思うので……。
舞台は舞台なりの良さ、原作には原作の良さがあって、そこは違うものだと思っています。
印象に残っている役柄
「主演の自分の気持ちが通らなきゃ、客席にも通じない」―― では、今まで演じた中で一番印象に残った役、あるいは作品はありますか?
染谷 出演させていただいた作品は全部大好きで、全部愛を持ってやらせていただいているので、一番は決めづらいんですけど……。
去年の12月に『剣豪将軍義輝~戦国に輝く清爽の星~』という作品で主演を務めさせていただいたんですけど、すごく歴史を知りたくなるようなおもしろい作品で。シリーズ第1弾、第2弾も出演させていただいて、第3弾で初主演だったんです。
そういう意味でのプレッシャーもあったし、僕は舞台上にほぼ出ずっぱりで、殺陣もすごく多かったんです。その作品はとても印象に残っていますね。
―― 普段から、作品に対する知識を深める作業は、惜しまず行っているのでしょうか?
染谷 もちろん、やらなきゃいけないことだと思っています。
『剣豪将軍義輝』は原作の小説があるんですけど、それだけだと僕は考察が足りないなと思うので、他の書籍もあたってみて、多角度から捉える努力をしたり。
僕らが歴史や役をしっかり理解してないと、お客さんに伝わらないんじゃないかと思うんです。舞台上の僕らだけが理解して「歴史ってすごいんだぜ」って思ってても、偏った知識で独りよがりになってしまうこともあるかもしれない……それがイヤなんですよ。自己満足で終わっちゃうんじゃないかと思う。
だから、客席にもわかりやすく伝えたいというのは、いつも考えてます。
―― 舞台の演出や役の解釈を相談したり、自分から意見をすることは多いんでしょうか?
染谷 作品によりますね。主演をやらせていただいた『剣豪将軍義輝』については、脚本まで「ここ、こうなんじゃないんですか?」とか意見を出して変えたりしました。
原作が上中下巻とあったんですけど、今回はその中・下巻を2時間くらいの舞台にまとめたんです。だから、筋がまかり通らない部分がどうしても出てくる。でも、僕が主演なのに、僕の気持ちが通らなかったら、客席にも通じないんじゃないかと思ったんですよね。
なので「このくだりはどうなんですか?」って議論したり、変更してもらった部分もありました。普段はあんまり脚本にまで口を出さないんですけど。そのときは自分が主演だったし、どうしても通したい筋があったんです。
ただ、僕らは作家ではないので、基本的にすでにある脚本でやらなければならないとは思っています。ディスカッションはする方かもしれないけど、基本、僕は稽古場に役を持っていくタイプなので。
―― “役を持っていく”とは?
染谷 自分で役を作り込んで、それを稽古場に持っていって提示する。「違う」と言われたら変える、ということです。「何が違うんですか? どうしたらいいですか?」という聞き方は、あまりしないですね。なので、脚本にまで口を出してディスカッションしたのは、『剣豪将軍義輝』が初めてだったかも知れないです。
―― それは舞台の出来には反映されましたか?
染谷 はい! 物理的にも体力的にもすごく大変だったけど、作品のことに関しては全力で頑張れたと思います。僕はそのとき座長だったので、その頑張る姿をみんなに見せたいと思って。将軍役でもあったので、家臣役のみんなに将軍役の僕への信頼を反映して欲しいなと、みんなについてきてもらえるように頑張りました。
―― 今回の写真集も、かなり役を作り込んだスタイルが目立ちますね。
染谷 本当に、ワンカットワンカット違う自分になっていったので、どんどん新しい自分になっていくのが楽しかったですね! 個人的には、小学生の頃からL'Arc~en~Cielがすごく好きなので、Hydeさんを意識したスタイルの写真を撮影したときはすごく昂ぶりましたね(笑)!
僕、ひとりがすごく好きで…
芝居は“自分が楽しむ”よりも“客席が楽しむ”もの―― では、プライベートの質問を。普段、オフの日はどんなことをしています?
染谷 この前3日間のオフをいただいて、そのときはひとりで温泉旅行に行きました。ひとりで行くのが最高! 友だちといるのももちろん好きなんですけど……僕、ひとりがすごく好きで。ひとり焼肉とかひとり回転寿司とかもしちゃう。
何にも縛られないっていうのが一番いいと思ってて。ひとり温泉旅行なんて、本当に自由じゃないですか! ひとりで露天風呂入ってるときなんか、世界一自由なんじゃないかって思います(笑)。
―― 普段からひとりの時間が必要なタイプなんでしょうか。
染谷 そうかも知れない。別にみんなと一緒にいるのが苦手とかそういうことではないんですけど……。でも、僕は稽古場でも割と、みんなで戯れることもあるけど、スッと外れることが多いかも知れません。ひとりで役作りに没頭したり。
―― 役作りに関しては、頭の中でひとりで作り上げていくスタイルなんでしょうか?
染谷 そうですね。自分で作って稽古場に持っていっても、周囲の芝居と合わせたら違うことになることもあるし……。一応自分の中で決めて行くけど、いざ現場で合わせるときには柔軟に対応できるように意識しています。自分が「こうやるぞ!」って決めて行っちゃうと、相手の演技を受けられないので。
―― 今回の写真集も含め、俳優のお仕事は“自分以外の誰かを演じる”ということですよね。染谷さんは“自分以外の誰かを演じる”のは好きですか?
染谷 自分以外の誰かを演じるのは、好きだと思います。ただ、僕、お芝居をやるときは「楽しんでやっちゃいけない」と思っていて。楽しんでやってしまったら、自己満足になっちゃう気がして。自分が楽しむんじゃなくて、「楽しませなきゃいけない」と思うので……俳優の仕事は好きだけど、“楽しんで”はないかもしれないですね。
あと「あのときの芝居すごく良かったよね!」みたいな話、実は嫌いなんです。いや、もちろんそういう話もしたいけど、それは自分のうちに秘めておけばいい話で。そういうことを話すとき「これは自分が楽しんでしまっているな」って思っちゃうんですよね……。
―― すごくストイックな考え方ですよね。舞台に立っている最中はとにかく客席のことしか考えない、と。
染谷 芝居が終わった後に、振り返ってみて「あの作品楽しかったな」って思えたらいいなと思います。もちろん、お芝居を楽しむ気持ちは常にあるんですけど、楽しみすぎて自己満足にならないように自分を律しているんです。
でも、この価値観が正解だとも思ってなくて……違う芝居に関わった瞬間に価値観が変わるかもしれないし、芝居は本人が楽しまなきゃ意味ないって思う人がいたとして、その価値観も否定しないです。僕の価値観だって、もしかしたら2~3年で変わっているかもしれないし。
共演してみたい俳優は?
これからやってみたいこと/なりたい自分とは?―― 舞台や映画、最近は声優などにも挑戦をされていますよね。お仕事でもプライベートでも、染谷さんがこれから挑戦したいものは何でしょうか?
染谷 最近僕、お仕事で台湾に行かせていただいたんですよ。すごく新鮮で、文化も違って、台湾の方も親切にしてくれて……。日本人ですって言うと、日本語で話しかけてくれたり。海外の文化に触れるということがすごく楽しかったので、今度はひとりで海外に行きたいですね。
―― お仕事で行く回数も、これから増えてくるんじゃないんでしょうか?
染谷 そうですね。今月も海外に行かせていただくんですけど、仕事で行くとスケジュールがカツカツなので、プライベートで海外に行きたい。英語とか外国語も、しゃべれなくてもなんとかなると思うタイプなので(笑)。
台湾に行ったときも、共演者と一緒に外食しに行ったんですけど、お金の単位も言葉もわからなくて(笑)。英語すら通じなくて、メニュー指さして「This!」って言ったらなんとか通じました!
今行ってみたいのが、ボリビアのウユニ塩湖。雨期に行くとすごくキレイな景色が見られるんだそうです。
―― これから、どういう俳優を目指していきますか?
染谷 舞台も好きだし映像も好きだし、最近は声優もやらせていただいていて……でも、まだ自分には未熟な部分もすごくあると思っているんです。だから、何でもできる俳優になりたいと思ってます。声優でも映画俳優でも、いろんなところに出ていける、マルチな俳優になりたい。
僕、藤原竜也さんがすごく好きで。この間、一緒に共演している夢を見て「ついにこの日が!」って思ったら、夢だったのでガッカリしました(笑)。だから、いずれ共演してみたいし、ああいう俳優さんになれるように、これからも頑張っていきたいと思います!
『月刊 染谷俊之×小林裕和』発売中!

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ウレぴあ総研

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