木村 昴 撮影:中原 幸

木村 昴 撮影:中原 幸

ジャイアン・ヒプマイの次はモジャか
わ映画!子供の頃の夢が次々実現「木
村昴」インタビュー

ジャイアンや“ヒプマイ”で知られる声優・木村昴さんに、最新映画『スモールフット』に込めた思いと、ご自身の夢についてじっくりお話をお伺いしました。

『ミニオンズ』を手掛けた原作者と音楽スタッフが贈る、クスッと笑えて、人間とイエティの絆に涙する、“モジャかわ”ミュージック・ファンタジー映画『スモールフット』が10月12日より全国公開中。
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主人公であるイエティの男の子・ミーゴの日本語吹き替えを担当したのは、注目度急上昇中の人気声優・木村昴さん。
本作は、人里離れた雪深い山頂に住む、おっちょこちょいだけど心優しきイエティのミーゴが伝説のスモールフット(人間)と出会い、交流を経て、絆が生まれるハートフルなストーリーをミュージカル調で描く感動の物語。
「雲の下には不思議な世界が広がっている」という言葉を信じ、伝説のスモールフットを探すミーゴの波乱と笑いと感動に包まれる冒険の旅は、子供はもちろん、大人も楽しめる作品となっています。
さらに、本作の見どころは『ミニオンズ』の音楽スタッフが贈る軽快な音楽と、吹き替え声優たちがその歌唱力をいかんなく発揮する劇中歌!
今回は、木村さんに作品の魅力からミュージカル作品のやりがい、今好奇心をくすぐられるモノまで、たっぷりとお話を伺いました!
なお、撮影時に帽子とスリッパを着用してミーゴ風になった木村さんに周囲のスタッフから「かわいい!」の声が次々とかけられると、「かわいいと言われるのは慣れていないので……」と少し照れる場面もありました(笑)。
みんなとハグしたい気持ちになる!――今回、ミーゴのキャラクターをどのように捉えて吹き替えされたのでしょうか。
木村:僕がミーゴを見て思ったのは、天真爛漫で純真無垢、とにかくピュアで真っ直ぐなキャラクターだと思いました。
ドラマ的には、ピュアなやつほど実はちょっと腹に何か抱えていて、実はとても怖いキャラクターだった、なんてこともありますよね。でも、ミーゴはずっとピュア(笑)!
もうずーっとピュアで、そのピュアさに周りも突き動かされて、みんなもピュアになる。ピュアなキャラが汚されていくストーリーというのはありますけど、この作品はみんなが“ピュアっていく”感じが素敵だなと思います。
――みんながピュアっていく!
木村:最初にスモールフットを見つけた場面でも、前向きに「ほら、やっぱりスモールフットはいたからみんなに教えなきゃ!」となるし、最終的に村から追放されてしまっても、「ちぇっ、これだから大人は!」と卑屈にならない。
「僕がちゃんと連れてきてみんなに見せることができたら、信じてくれるだろう!」とスモールフットの世界に降りていく。そういうピュアな気持ちに突き動かされて行動するし、常に前向きで信じて疑わない。
そんなキャラクターなので、僕としても学ぶこともありましたし、本当に良いやつだなと思いました。
みんながミーゴみたいになれたら、もっともっとピースフルな世界になってくんじゃないかなと感じました。だから、この収録が終わった後、なんだかみんなとハグして帰りたくなりましたね(笑)。
――この作品を観た方も、あのラストを観終わった後はみんなハグしたい気持ちになりそうです。
木村:絶対なりますよ! この作品を観終わると、自然とそんな気持ちになると思うんです。
スモールフットとイエティという全然種族の違う人たちがわかりあえるんだったら、例えば僕ら人間だと生まれた場所や肌の色が違う、言葉が違うって、もうそんなの超小さなことに思えてくると思うんですよ。
だから、スモールフットとイエティの絆が結ばれてエンディングになったときに、たぶん無意識に隣の人をハグしたくなると思います。僕も劇場でその光景が観たい!
――みんな一緒に行きていこう!という気持ちになりますよね(笑)。
木村:その通りです。僕はなったので、みなさんも同じ気持ちになると思います。そんなパワーがこの作品にはあるんじゃないかなと思いますね。
セリフだけじゃ伝えきれない気持ちが歌になるのがミュージカル――英語版から鑑賞させていただき、ミーゴは木村さんにピッタリだと思っていましたが、木村さんの吹き替えの声が想像よりも爽やかで少し意外でした! 「あ、こっちのパターンか!」と(笑)。
木村:あ、空き地のリサイタルじゃないほうね、と思われました(笑)? ジャイアンにならないよう意識しました(笑)。
それは冗談ですけど、収録する時は歌唱シーンがあると聞いていた先入観もあって、ちゃんと歌い上げるというか、丁寧に歌として成立させないといけないんだろうなと思ってスタジオには行きました。
実際に歌いながら、「あ、これは単に歌というわけではなくミュージカルだ」と思ったんです。“ミュージカルらしさ”と“イエティらしさ”、何よりも“ミーゴらしさ”をもっと尊重しようと思いました。ミュージカルの持つパワーって、1つの歌として捉えるのではなく、「もうセリフや言葉だけじゃ伝えきれないから気持ちを歌にする」みたいなものだと思うんです。
――それをふまえた上で、例えば冒頭のミーゴの歌唱シーンはどんなイメージで作り上げたのでしょう?
木村:冒頭のミーゴのシーンは、「イエティの村ってこんな生活でこんなに素晴らしいところがあって!僕はこの村が大好きでとにかく毎日ハッピーなんだ!」とポジティブなメッセージが詰め込まれている歌なので、ミュージカルとして捉えた時に、ミーゴのワクワク楽しくて、たまらなく嬉しい!みたいな感情を乗せることを最優先にしよう、と意識しました。
セリフじゃ語りきれない想いが歌になって自然とミュージカルになっていくという部分で、メロディーを借りて喋るような。
ミーゴのワクワクしている気持ちが上手く乗っかるように歌うことを頑張りました。なので、僕が爽やかに歌っているというよりは、ミーゴが爽やかなんでしょうね。
――ミーゴのピュアさが歌にも乗ったということですね。
木村:もちろん歌なので上手に歌わなきゃいけないんでしょうけど、ミュージカルは上手なだけじゃまったく意味がない。
聴いているみんなも「イエティのライフスタイル超楽しそう!」とワクワクしたり、「ミーゴってこの村が好きなんだな」と思ってもらいたいなと、ミーゴの感情を大事にしました。
――ミュージカル作品のやりがいはどんなところでしょうか?
木村:元々、ミュージカルがすごく好きで。ミュージカルの持つエネルギーやパワーに僕自身も人生を変えられているので、ミュージカルがやっぱり好きなんですよね!
先程も言ったように、言葉やセリフでは描ききれない感情を音楽に乗せられるところが最大の魅力であって、歌だからこそ伝わるものや、普通に喋ったよりもメッセージ性が大きくなったり、より伝わることがあると思います。
ライブとも違うし、お芝居だけとも違う。そのミュージカルの持つパワーを自分が表現できるというところが嬉しい部分でもあり、やりがいを感じます。
たぶん、この作品を僕がやらずにお客さんとして観ていても、それぞれのシーンで流れる音楽に対して、やっぱり感情を動かされただろうと思います。自分も今までミュージカル作品を通して突き動かされたものがあったので、逆に自分が今度は歌う側となってみなさんに聴いていただいて、少しでも何か感じてくれる人がいたら、とても嬉しいですね。
最近、木村昴の好奇心をくすぐるのは……
声優になっていろいろな夢が叶った――ミーゴと自分が重なる部分は?
木村:体が大きいところ。あと、割りと1人で突っ走ってしまうところとかも似ているのかなと思います。けっこう僕は1人暴走族ですね(笑)。
――1人暴走族(笑)!?
木村:こうだと思ったら、突っ走ってしまうので。今は劇団をやっているんですけど(天才劇団バカバッカの座長)、メンバーの了承を得ずに1人でなんでも進めてしまって、「最終的にこうなりました」とだけ伝えると、「なんでそれ言ってくれなかったんですか!?」と言われることは、けっこう多いです(笑)。
あとは、こうだと思ったら人に何と言われようと思い続けるという性格なんです。自分の意志を貫く、とまでは言えませんが、自分の夢や思想を伝えて「それはないよ」と言われても、「そっか、僕はこう思うけどね」と自分の想いがあって、あまり人に流されないタイプだと思います。
――信じる心みたいなものが強いのでしょうか。
木村:「やってみなきゃわからないでしょ」みたいな想いが何事にも自分のベースにあるんだと思うんです。例えば振り返ってみると、子供の頃に夢があって「それはお前には無理だよ」と言われても、「やってみなきゃわからないでしょ。
とりあえずやってみて、それでダメだったらダメでいいじゃん」みたいなチャレンジ精神があった気がします。
そういうところが、みんなにダメと言われても「スモールフットをまた見つければみんな納得してくれるだろうから」と行動するミーゴと重なるかな。
――そういった意味で、ずっと公言したり、自分の想いを信じてやってきて実現したことは?
木村:本当にいっぱいありますよ! ウレぴあ総研に出たいってずっと言い続けてたんですけど、今回叶いました!
――本当ですか(笑)? ありがとうございます!
木村:あとは、声優さんになって本当に面白いなと思うのが、けっこう子供のときになりたかったものが、たくさん実現しているんですよ。
声優というお仕事を通して、夢だった職業のキャラクターを演じさせていただけたりするので、声優さんて無敵だなと思うんですよね。
子供の頃にパイロットになりたいという夢があって、今回ミーゴが飛行機を着て飛ぶシーンがあったので、もう夢が叶ったなって(笑)。
――飛行機を操って飛んでいるわけですから、夢が叶いましたね(笑)。本当に声優になれたことが、さまざまな夢の実現に繋がっていますね。
木村:それが一番大きいことだと思います。声優になって本当にいろいろな夢が叶っていますね。
僕は学生時代からずっとラッパーになりたくて。別の作品ですけど、声優さんとしてラップの作品(『ヒプノシスマイク』)を出来ていることもそうです。
声優としてデビューしてからも「ラッパーになりたい」とはずっと言っていたので、それが叶いました。けっこう周りからは無理だと言われていて、自分でも無理だと思っていた時期もあったんです。
――そうなんですか? でも、これまでもラップを歌うキャラは演じられていたので。
木村:まったく悪い意味ではなくて、今までのキャラクターはラップ調の歌だったりしたので、個人的にはもっと本格的にやりたい!とラップ欲が満たされていなかったんです。
自分が信じてきたラップを今は出来たりもしているので嬉しいです。あとは、イエティの役もやりたいとずーっと言っていたので、やっと今回出来て良かったです(笑)。
――木村さんは声優デビュー(当時、中学生!)となったジャイアンも歌うキャラですよね。
木村:そうですね、シンガーですね!
――声優デビュー作からシンガーキャラなので、歌に縁深いなと感じます。
木村:そう思っていただけるのはめちゃくちゃ嬉しいです。言われてみると確かに、歌うキャラは多いですね。だから、雪山か空き地かってところだけですよね、違いは(笑)! 歌うキャラがいれば、木村にお任せください。
――今後どんな歌う作品にチャレンジしてみたいですか?
木村:もちろんミュージカル作品に携わらさていただけたら声優としても光栄ですけど、木村としても嬉しいですね。
あと、昨今、「歌唱部分は本国の音声で」ということも多いんです。そのほうが良いときも多くあるので、それも素敵だとは思っています。
でも、やっぱりせっかく声を担当するなら、歌までやりたいな~という想いは声優としてあるんですよね。
日本語吹き替え版で歌まで歌わせていただけるというのは近年ではレアなことでもあるので、今回の作品でやらせていただけたことは感謝しています。
最近、木村昴の好奇心をくすぐるのは…… ――この作品は好奇心がテーマですが、木村さんが最近好奇心をくすぐられているものは?

木村:TWICEですね。
――へ~! そうなんですね!
木村:なんかここ1ヶ月くらいでTWICEにどハマリしちゃって! 最初は韓国人ラッパーで気になっている人がいて、それを聴いていたら自分もその曲を歌いたいなと思ってきたんです。
でも韓国語がわからないから、ちょっと勉強してみようと思って、「韓国語 歌」で検索したらTWICEの曲が出てきたんですよ。
僕は流行りものがあまり好きじゃないんです。だから、「あ、なんか聴いたことある。TTのやつだろ?」と少し斜めからみていたんですけど、改めて聴いたら、曲のトラックが超カッコイイんですよ。まず、「曲ヤバッ!すげえイケてるな」と思って。
――おお!
木村:それで、PVを観たんです。そうしたら、「ダンスすごっ!!振付師天才!」と思って。そこからメンバーのビジュアルを再度見てみたら、「むちゃくちゃかわいいな!」となりました(笑)。だから今TWICEにハマっています。
――私もきちんと観てみようと思います! 最後に『スモールフット』を観る方にメッセージをお願いします。
木村:2018年の年末にピッタリな作品で、みなさんもピュアな気持ちになれること間違いなしだと思います。ピュアな方も、ピュアになりたい方もみんなで劇場に観に来てくれたら嬉しいです。モジャかわミーゴが雪山でお待ちしています!
――ありがとうございました!
ミュージック・ファンタジー映画『スモールフット』は10月12日より全国公開中。

ウレぴあ総研